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人気作家が目一杯楽しむ、建築ゆるゆる散歩。 人気作家ならではの壮大な想像力と楽しい薀蓄が満載。読むうちに、大阪、東京、台湾へ、近代建築を今すぐ見に出掛けたくなる!
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Posted by ブクログ
日本丸総帆展帆とオクトーバーフェストに合わせて近代建築巡り、事前学習のために再読。 2024-048
2015年26冊目。 京都、大阪、神戸、横浜、東京の近代建築を巡る、ゆる散歩対談集。街中で、「レトロかわいいな」とか「しぶいなあ」と感じた建築物は、これからは意識的にチェックしてみようかな。 どの建築物にも、時代背景はもちろん、関係者の趣味や思惑も色濃く反映されている。人間味溢れるストーリーがある。...続きを読む 色とか雰囲気だけじゃなくて、全体のバランスとか部分的なデザインにも、これからは注目してみたい。 神戸と横浜の貿易関連施設、大阪の綿業会館とか、特に興味深かった。 最後に台湾が出てきたのも良かった!植民地政策というと、どうしても、圧政のイメージが強くなっちゃうけど、八田與一のダム建設と銅像の件は、なるほどと思った。圧政というより、その地を自国とみて、生活をよりよいものとする(内実は、利便性や生産性向上のためだとしても)ための建築物。 それを、現在もリノベーションして脈々と使用してる。 作ってやったんだでも、作っちゃってごめんなさいでもない付き合い方。勉強になった。
この手の企画は、東京だけとか、関西だけ、という内容が多いけれど、本書は大阪、京都、神戸、東京とバラエティに富んでいるのが嬉しい。さらに追加での台湾の部分も興味深い内容だった。 近代建築というとどうしでもコンドル、そして辰野金吾に偏りがちだ。本書も勿論辰野金吾の作品はフィーチャーされているが、偏った感...続きを読むじではなく、また設計者の人生んいも多く触れられていて、読み物として面白かった。続編を期待したい。
門井慶喜さんの「屋根をかける人」で、建築家のヴォーリズについて知ったところから繋がって、卒業研究を書き上げたら絶対に読もうとワクワクしていた一冊。明治以降のレトロ建徳を二人の博識な作家さんがタッグを組んで巡り、互いのおすすめ建築を見学し、知識を披露しながら楽しい道行き。 この内容で面白くないわけが...続きを読むない。レトロ建築が気になりながら、特に建築に詳しくないし……でももう少し詳しく知りたい。なんなら見学だってしてみたい、という向きにはピッタリの一冊。私も辰野金吾やヴォーリズ、コルビジェくらいはふわっと知っているけど、もう一歩深く知ってるとは言えない、門前の小僧になりそびれている小娘であって。それでもちゃんとついていける、わかりやすくて面白い本だった。 関西の三都。大阪・京都・神戸から始まって、横浜に東京、そして台湾のレトロ建築を巡る。大阪は知る人ぞ知る味のある建築が残る街で、実は非常に瀟洒な一面を持っている。京都でも、和の街の顔だけでなく、時代が飴色に磨き上げたようなレトロな近代建築が残っている。神戸は2つに対して、若々しく進取の軽やかさがある洒落感が漂っていて、異人館がすぐに思い浮かぶところだが、のみならず、公庁舎や大企業の重鎮の邸宅など、こんなところにもと驚く建物で、文化財として価値の高いところが多い。 さすがに東京になると、学士会館のエントランスや有楽町駅、講談社社屋など、見知った場所も多くなり、東京駅もあることだし…等々。 この本を読むと、日本近代建築の礎を担った東大の建築学科が育んだ、数々の名建築家の仕事にも目端が利くようになってきて、読みながら 「ここのあれは誰のだろう。調べてみたいな」 なんて思い出して、もっと知りたい欲求もむくむく湧いてくる。万城目学さんと門井慶喜さんの建物に対するお好みの差や、見学の際の着目点も興味が湧いて、おのずと 「ああ、こういうところに注目しながら見ると良いのか」 「予習が大事なんだなあ。旅する目的にしてみたいな」 なんてことも考える。 レトロって言葉を、敢えて私は使ったけど、 「可愛い」 「綺麗」 「懐かしい」 「おしゃれ」 という、使いがちで単純な言葉で、さらっと分かったような気にならないで、これらの建物を守っていく意識を、私達自身が持つのは大事だと思う。個人所有の建築の場合、維持費は所有者持ちで、残したくても残せないで、老朽化に対抗できず取り壊すケースも、正直見受けるので、 「わぁ、すごーい。わぁ、おしゃれー」 ばっかり言ってないで、見られる時に、味わえる時に。しっかり味わって、美しいもの、価値のあるものを次の世代に残せる方法はないか考えたい。 偉そうなことを書いたけれど、美しい建物はやっぱり、眼福であって。理屈はともかく、見ると目が喜ぶし、そういう建物のある街並みを歩くときは、おしゃれもしたくなる。言葉遣いも美しくいたくなるし…。 建築が人を育んでくれるってことは、書中、『横浜共立学園』のところでも言われているけど、一般の我々にだって言えることだと思う。 ああ、もっと知りたい。訪れて身を置いてみたい。私こういうの、ホントは大好きだったんだ。うふふ。新しい『好き』発見しちゃった!
行ってみたい建物だらけ。なぜ昔の建物は、人を惹きつけるのか。そこに歴史の物語があるからか。二人のトークも絶品。
このお二人がなぜ近代建築談義を?と思いつつ、読み進めるうちに、面白いは面白いは。知っている建物もあり、そうでないものもあり。どれも、一度訪ねてみたいと思えてくる。 綿業会館と御影公会堂は是非行きたい。
最高なタイトルからわかるように、大阪から台湾まで、ぼくらの大好きな近代建築が蘊蓄とともに紹介されるゆるガイドブック。 訪れたことのある場所でも、その建物や建築家のエピソードを知るとまた行きたくなる。 「建ってから八十年以上も焼けてないのは大阪城史上最長」など、どうでもいい記録がわかったりします。
万城目さんと門井さんの軽妙なトークがにより繰り広げられる近代建築のガイド。 大阪、京都、神戸、横浜、東京、そして台湾の近代建築を散歩して探訪する企画である。 行ったことがある物件もあるし、日曜美術館やら、美の巨人たちやらで見たことのあるものもある。 (もちろん、今回初めて知るものもあるんだけど。)...続きを読む それでも、門井さんが言うように、建築家の人となりに注目した紹介は新鮮で、面白い。 ダンディな渡辺節とか。 辰野金吾の人生三大万歳のエピソード(東京駅受注、日露戦争勝利、そして臨終の時)も興味深い。 ヴォーリズのエンドウマメ発芽実験のエピソードは、後の彼のイメージに反するもので、印象的。 なんでも、少年時代、脱脂綿の上にエンドウマメを発芽させる実験をしていて、「花も咲くのではないか」と言ったら、教師にそんなバカな、と言われて発奮。 大事に育て花を咲かせたどころか、実を収穫し、翌年発芽までさせたそうだ。 やはり名を残す人は、中途半端なことはしないということか。 近代建築が、今世紀に入ったころから、希少価値が出てきて、社会的な評価が上がってきていると指摘があった。 さらに、そこからかっこよくリノベーションして使うことに複雑な思いがする、という感想も述べられていた。 わかるような気もするし、一方では、きれいになったほうが嬉しい気もするし・・・。 こちらも複雑な思いになった。
10年位前に大阪北浜にある新井ビルの1階にある「五感」でお土産買ったことあったけど、こんな歴史ある建物だったなんて。また行ってみよう!建築散歩しよう!
単に建築を、絶賛するんじゃなくて、チェーンのカフェとかテナントで入っちゃ、みたいな結構辛辣な批判も含んでいる感じが、とても率直でよい。極端に建築を美化していない、まさに散歩気分。
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