あらすじ
『鴨川ホルモー』『鹿男あをによし』『プリンセス・トヨトミ』…奇想天外なストーリーで読者を驚かせ続ける奇才・万城目学の初エッセイ集! 大阪で“阿呆”の薫陶を受けた少年時代、作家を志すキッカケ、“黒い稲妻”ことゴ○ブリとの仁義なき戦い、噛みまくるラジオDJに執筆を阻まれ、「昔にタイムスリップしたらどうしよう?」とマジメに夢想するマキメ。どの話も、作品世界に通じる飄々とした可笑しみに溢れている。自著の意外な元ネタ話も読み逃しなく!
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日常の出来事をこんなに面白く書けたらなぁと思いました。京都の日々も目に浮かぶよう。作品に結びつくエピソードもあり、また作品も読みたくなりました。
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ただの万城目学ファンとしてすごく面白く読ませてもらいました。
万城目さん、小説家ということで勝手にインドア派かと思ったら案外アクティブでアウトドアだった…(笑)
万城目学さん、小説も面白いことながらさすがエッセイも面白い。
ファンならきっと楽しいはずです!
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万城目エッセイ本を読むのは2作目。冒頭の「風が吹けばエッセイを書く」の発想飛びのエピソードがいい。高校時代に先生に評価されたことが物書きとしての原点という。同世代なので、歌の思い出などは自分の経験と重なる部分もあって共感する点が多い。
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とにかくユーモアを突っ込もうとする、著者らしさが出てるエッセイである。エッセイはこうでなくてはならない。個人的にはバックパッカー的に世界を旅しているエピソード類が好きであり、一筋縄ではいかない、様々な世界観とキャラクターを生み出せる源泉に触れられたような気がした。他のエッセイも読んでみようと思う。
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万城目学の小説は素直でひょうきんなイメージがあるが、まさにそのまんまな作者のキャラクターで、とても自然体だ。だからか、力を抜いてスッと読むことができた。
小粒な話が多くて親近感が湧いたな。例えば、タイムマシンで過去に戻れたら未来の流行歌を歌って人気になりたいという話はあまりに率直すぎるが、似たようなことを考えたことがある人はそれなりにいるのではないだろうか。少なくとも自分はそうだった。
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久しぶりに声を出して笑つた。エッセイでここまで笑える幸せ!高校の先生の宿題の、発想飛びをきっかけに、好きなように書いていいんだと、小説家になる種をまいてもらつたこと。そして、万城目さんのお話に欠かせないユーモアの力も、学生時代のエピソードから理解することができた。確かに、笑いの力は大きいなあと、しみじみ思う。
ビリージョエルのお話は、ちょっとショックで、久しぶりにベストを聴きながら、少し複雑な思いになったけれど。
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著者初のエッセイ集です。
『虚航船団』など読者を驚かす発想を生み出した鬼才・筒井康隆に、『着想の技術』という本があります。それになぞらえていえば、本書はマキメ版「着想の技術」でしょうか。『鴨川ホルモー』や『プリンセス・トヨトミ』といった怪作を生み出した知性の実演を見ているような印象を受けます。
もちろん筒井の本と同様、ほとんど名人芸の領域であって、「技術」として学べるようなものでありません。読者になしえることは、笑いつつ、ひたすら感心することだけなのではないかという気がします。
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たまに「ふふぇぁっ」って一人で笑ってしまうようなゆるいエッセイなのに、完全に油断しているところ、ふと泣ける話を入れてくるのやめて欲しい。
両方の理由により、電車内閲覧危険。
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再読。面白い小説を書く人のエッセイはやはり面白かった。大阪弁や静岡弁やトルコの垢すりには笑いがこぼれた。おじいちゃんやねねの死の話には涙がこぼれた。小説の創作秘話は、こんなきっかけでこの話が生まれたのかと、得した気分になった。ただの面白いエッセイではなく、よいお話を聞かせてもらいました、と感じられるところは小説と同じだ。
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さすがのマキメワールド。エッセイでも一味違う。いちいち、なるほどと思いながら、絶対、こんな発想は持てないなとの相矛盾する感情を抱きながら、やっぱ、こいつ関西人やとおもう。
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万城目さんの初エッセイ。独自の視点や深い妄想力(笑)に電車内で笑いを堪えるのに必死、と思えば時にぐっとくるエピソードもあり、様々な表情を見せてくれる一冊でした。
人の生き方は、偶然の重なりやささいな言葉をきっかけに形作られます。万城目さんが小説家になったきっかけは、振り返ればまさに「風が吹けば桶屋が儲かる」のことわざにあるように、巡り巡って辿り着いた場所でもありました。また、「モンゴル人になりたい」という夢を持って実際に行ったモンゴルで知る過酷な生活―そこで自分のもとに寄ってきたトナカイが、その後の仕事の題材となるという摩訶不思議な縁についても綴っています。
程良く力が抜けているのに、一歩引いて俯瞰的に物事を見る方だなぁという印象。飄々と、そして淡々と書かれている様子なのに次から次へとページを捲りたくなるのは、絶妙な言葉のセンスと自然体で等身大な姿が伝わってくるせいな気もします。近所のお兄さんの話を聞いているような妙な親近感。
少し歩いたくらいでは変化は感じないけれど、目盛りの数が増えるのを見るのは楽しい。そしてふと立ち止まって振り返ると意外と前に進んでいることに気付く。なるほど、奥深いタイトルです。
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万城目さんの若いころからこれまでの日常を切り取ったエッセイ集。この人の和ファンタジーが好きで、どういう日常をお過ごしなのか気になっていたので、面白く読めました。
もりみーへの憧れには敵わないけど、やはり万城目さんの言葉のチョイスが好きだなぁ。
ゆるい日常の一面(御器齧り戦記)から、旅の思い出まで、思ったより行動派でいらっしゃるのだな。むむぅ。
自然界で妖精的なトナカイに出会ってみたい…!といらん欲求が湧く。笑
そして、「何かゆるそう、楽しそう」という理由だけで来世イルカへの転生を願い続ける私自身も、遊牧民族の暮らしから学ぶことすることは多いのかもしれないとちょっと反省…
ちょっとだけ、万城目さんの日常やものの見方をのぞけた気分になりました。他のも読まなきゃー
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少年時代に大阪で阿呆の薫陶を受け、大学時代に自分探しの旅先で全財産を失い、はては作家目指して単身東京へ。ホルモーでついに無職を脱するも「御器齧り」に苛まれ、噛みまくるラジオに執筆を阻まれ、謎の名曲を夢想する日常は相変わらず。そのすべてを飄々と綴った初エッセイ集。文庫版あとがき「その後の万歩計」を収録。
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珍しくエッセイを読んでみた。
「鴨川ホルモー」を読んだ時から思っていたけど、万城目さんのユーモアセンスには脱帽。
「ねねの話」ではじわっときたり、「遥かなるモンゴル」では自給自足の生活って大変なんだなと思ったり…
っていうか、いろんな経験しすぎでしょ。おもしろすぎるわ。
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久しぶりに文庫で読み返して、こんなにおもしろかったっけ?と驚きました。
万城目さんとは話が合いそう。
「G」の話は背筋を凍らせながら読みました。
私もドラゴンボール集められたら、きっときっと同じことを願います……!
タイに行ったときの「鼻シュッシュ」の謎。
私も短大の海外研修でタイに行ったとき、向こうの女子学生のほとんどがそれを持ってシュッシュとやってるのを見て欲しくなり、自由時間で買い物に行った際に買った覚えがあります。
私が買ったのはリップクリームのような入れ物に入っていて、シュッシュとするとなんかの匂いがして、鼻がスッキリするというものだった。
…というようなことを思い出していました。
渡辺篤史さんの、窓から入る光へのコメントには、脱帽。
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たて続けに読んでしまった、万城目学のエッセイ集。
ちびちび読むんじゃなかったのか、自分。
人生の中で、とてつもなく理不尽で素晴らしく愉快な出来事に出合う回数は、人それぞれだとは思う。
確かに、万城目学はそのような出来事に出合う回数が人より多いように見える。
事実、「御器齧り」との出会いの頻繁さは想像を絶する。普通新幹線で出会いますか?
けれども、それより以上に、彼はその出来事たちを捕まえるのが上手いのであろう。
例えば、家族と一緒に見たでっかい黄色の鳥の話。
当時5歳の妹の記憶がぼんやりしているのは仕方ないにしても、両親ともにはっきり覚えてはいないその出来事を、彼は明瞭に覚えているのである。
書いた文章を初めて褒められた、国語の授業の「発想飛び」の宿題。
賞をくれた先生は覚えていないそうだけど、彼は細かなシチュエーションまで覚えていた。
文章自体は訓練でうまくなるかもしれないけれど、面白い出来事を面白いと感じること、それを忘れないこと、これは天性のものだよね。
変な看板、妙な人たち、不思議な情景。
そんなものをよく見つける人がいる。
うらやましいな、と思うけど、もしかしたら私も見ているのではないかとも思う。
ただ、見たことを感じてないのか、捕まえきれないうちに忘れてしまうのか。
とりあえず万城目学が隣にいたら、きっと人生退屈しないだろうとは思うのである。←それより、自分の感性を磨いたら?
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二度読み。冷静なる自分のアホの分析が素晴らしい。
モンゴルの生活になるほどと膝を打つ。食べるために生きる。生きるために食べる。私にゃ出来ん。
あをによしまた読みたくなった。
bookoff ¥310
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エッセイは、当たり外れがあるけど、これは当たり!
Gの話や、カンゲキ氏の話、声を出して笑ってしまった。
他にもニヤニヤと笑ってしまう話が多数。
次作の本も読破決定。
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"すごい"面白かった。
観察力と記憶力、ユーモアを感じる心。魅力的な人なんだなー。
大好きなジェイムズ・ヘリオット先生を思い出した。
あとがき、文庫版あとがきも良かった。
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万城目さんのエッセイを読むのは2冊目。
前回読んだものがテンポよく、かつ、万城目節が盛り込まれていて「これは私にあうぞ」と思って手に取ったらやっぱりたのしい!
特に御器齧り戦記はたまらない。別にどうとも思っていないわたしでも、これはなんだか読んでてこいつが嫌いになりそうだった。
まだ万城目さんのエッセイあるし、続けて読みたくなった、そんな一冊。
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万城目さんのエッセイははじめて読んだ。作品の内容が飛び抜けているのは若い頃からいろいろなことを体験されているからなんだなぁと思った。面白い話、ちょっと切ない話、自分にはピンと来ない話もあったが、第5章のマジカル・ミステリー・ツアーは秀逸。万城目さんのバイタリティがすごい。
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マキメさんの渡辺篤史に対する愛が重い(違)
あっ、「たてもの探訪」への愛か?(それ違う)
そしてGが大嫌いなマキメさん。
「発想飛び」で先生に賞品を貰ったマキメさん。などなど…。
どれもこれもクスクスと笑ったり、
ぶっ。と吹き出したり、面白いエッセイ集だった、
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軽く読めるかと思い読んでみたが、思った以上に軽かった。
意外と行動的で博識な人なんですね。
海外一人旅とか、YUIの『CHE.R.RY』とか、まるでイメージになかった。
最後のマジカル・ミステリー・ツアーが秀逸。
それ以外にもクスリと笑える。
『やぎさんゆうびん』を魂のやり取りと表現できる者はそれほど多くはいないはず。(たぶん)
タイトルのつけ方など、万城目さん(1976年生まれ)と年が近い人なら、なお楽しめるに違いない。
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目下のところ濱田岳がマイブーム。濱田岳の足跡を追いかけて映画『偉大なる、しゅららぼん』〜『鴨川ホルモー』の流れに乗って此処にやって来たという次第。
万城目学を“まきめがく”と読みたくなってしまう程に枝葉末節への蘊蓄は滋味豊か。
「御器齧り戦記」の最大にして最悪の「G16」事件に戦慄を覚え、「篤史 My Love」のフェルメール発言への言及に唸り、「オニたちは、万太郎がおさない頃より頻繁に目にする存在であったが…」なんてことがさらりと紛れ込まされていたりして油断ならない。ちょっと待て。それって普通のことじゃないんだけどもと突っ込みを入れながら楽しくページをめくった。
隊長殿、御器齧りとの戦い、従軍日記の今後の更なる充実を期待して居ります。
では。
Posted by ブクログ
エッセイはあまりよまないのですが、この作家の思考のあいようについて興味があり読んでみた。
想像通り、日常への視点がおもしろく、日常の中でこだわり、妄想し、その時を楽しむスタイルに共感。