万城目学のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
作り込まれた設定は奇想天外ながら妙なリアリティに満ちていて、さながらよく出来たSF小説。思わず引き込まれる。
が、個人的に好きかというとやや違う。
なんというか、気色悪いというか座りの悪い読後感。うまく言えないけど。
たった一人の女性を300万人男性全員でひっそり守り続けることに意味を見出す男の浪漫とノスタルジー、周囲の女性達の「わかってる」感が支える、みたいなクソデカ主語で描かれる役割構造が、全体をのっぺらぼうじみて見せているように思う。
無理に前向きに描くトルーマン・ショーというか。「ものすごい大勢で大騒ぎしといてそれかい!」というか。
まあ、設定が作り込まれているだけに人物周りのリ -
Posted by ブクログ
サイキックな一族が見舞われる大騒動。「神様」を題材としたようなシリアスなストーリーにも関わらず、ちょっとハズレ加減な主人公をしてコメディタッチで描かれています。「鴨川ホルモー」に続く意味不明のタイトルにも、何だかテキトーな意味付けがあって笑えます。
人は血のつながりをもって様々な境遇のもとで生きており、自身の努力では捨て去るのことのできない何かと共存している。諦めではない方法でうまく折り合いがつけられるのであれば最良だけれど、それがなかなか難しい。安寧を求めて皆もがいているのだよ。などと笑いを誘われながらも時折り真面目なことを考えたり、忙しい読書でした。 -
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Posted by ブクログ
題名作は、西遊記の悟浄を主役に仕立て上げた作品だ。中国史における助演者を主役にしたり、スピンオフであったりの5つのストーリーで構成されており、万城目学さんらしく面白い。
趙雲西航は三国志の蜀の軍人である趙雲子竜が主役。
虞姫寂静は秦を滅ぼした項羽の寵姫の虞美人が主役、夏目漱石が思い浮かぶ。
法家孤憤は秦の始皇帝暗殺未遂事件と法家思想政治の顛末が描かれている。
父司馬遷は史記の司馬遷について、娘からの視点で描かれている。
こうした確固たる方向性がある中で、登場人物の人間らしさをクスリと笑顔にさせる表現が、万城目学さんらしさを感じた。
ただ、私は中国史にはさほど興味がないため、読むのが少し辛か