万城目学のレビュー一覧
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前作に続き京都の不思議な異世界へ誘ってくれる。読んでいると京都って当たり前だけど歴史の世界へ入って行けそうに思えてくる。
三月の局騒ぎ
2000年代初頭が舞台で気持ち的にも若返る。当時さながらの不便さも蘇る。
そんな中、清との出会いが将来を変える。正体が分かるとなるほどとなるけど何か寂しさも感じた。今は何処でどうしてるんだろう。
六月のぶりぶりぎっちょう
タイトルがふざけるかと思ったけど意味のあるものだった。
本能寺の変の再現、本当にミステリーが解き明かされるのかと変に期待してしまうほど入り込めた。
ちょっとバタバタ感はあったけど、ヤスケとソフィー先生との関係こそがポイントだったり上手く締まったと思った。
前作とのリンクもあり続きもあるんだよね。 -
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ネタバレ「三月の局騒ぎ」「六月のぶりぶりぎっちょう」の二篇。
「三月の局騒ぎ」
ちょっと独特な女子寮での暮らしが垣間見えて面白かった。
「にょご」の響きもかわいく聞こえてくる。
仲間内でしか通じない言葉とか、学生の頃が懐かしくなった。
テキストサイトも懐かしい。
個人サイトの読み物は、独特の熱量や面白さがあった。
当時のサイトはほぼ閉鎖され、今はもう読めないのが残念だけど、当時の管理者や、触発された読み手が物書きになってるのかもしれないと思うと心躍る。
読後、「十二月の都大路上下(カケ)ル」を読み返したくなった。
「六月のぶりぶりぎっちょう」
万城目さんが書いた「本能寺ホテル」の小説が読めて嬉しかった。
「ぶりぶりぎっちょう」は、疑問の余地なく万城目さんが考えだした言葉だと思っていた。
中盤までは「なんだ? なんだ?」と戸惑いながら読んでいたけれど、種明かし以降、単にミステリー解決ではなく、それぞれの想いが感じられて良かった。
シリーズとして3作目に続いてくれたら嬉しい。 -
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暇な時や寝る前にパラパラ読むのにちょうどいい、軽妙なエッセイ集。
笑いどころを見つけるセンサーの鋭さ、工場萌えや渡辺篤史ごっこなど、(タモリ倶楽部っぽいような)マニアックなものへの熱視線は面白かった。大学時代のモンゴル旅行記とかもよかった。
ただ、どのエッセイも綺麗にまとまりすぎているというか、やけに小説っぽいな……と思った。
あと、根っこの部分の感性が自分とはなんかどうも合わない感じがした。
「いかんせん私はサウナが苦手である。わざわざ息苦しいところで座って、何が楽しいのかわからない。好きなだけ楽しめと言われても、三分もいると飽きてくる。五分頑張ったのち、もういいや、と切り上げて、私は外に出た。」
(『マジカル・ミステリー・ツアー』)
アッーーー!!!
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前作『鴨川ホルモー』の世界観や人物を別の角度から追う短編集で、あの個性的な競技の裏側やその後を覗き見るようなワクワク感に終始引き込まれた。
モテなど二の次、我が道をいく京都産業大学玄武組のカッコいい女子二人組が対峙するシーンは、真剣なんだけど何ともシュールで笑わずには読めない。
そして何よりワクワクさせられたのは、芦屋の元カノが登場するエピソード。
ホルモーを全く知らない彼女が、無自覚ながらもある大学の競技への復活のために動いていく展開には、もどかしさと大きな高揚感が同居していて、「本当に復活したらどんなストーリーになるのか」という期待を抱かずにはいられない。
「クソっぷり」全開の芦屋の姿や、京都だけにとどまらない全国への可能性を感じさせるOBたちのエピソードまで、この短編集のおかげで『鴨川ホルモー』の世界がさらに立体的に広がったように感じる。
近代文学への愛が感じられたもっちゃんのエピソードや、時代を超えた文通のしんみりとした情緒も含め、この競技に関わる人たちの群像劇として非常に充実した一冊だった。 -
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ネタバレ中盤までのワクワク感は本当にすごく、どんどん読み進めた。
会計検査院の調査官を主人公に据えるという発想に舌を巻いたし、
現代日本の裏に「大阪国」が存在するという設定も面白いと思った。特に大坂国の人々が立ち上がり、松平と対峙する場面は、この先一体どうなるんだろうと熱くなった。
一方で、明かされる「守ってきたもの」については、少し受け止め方に悩んだ。
大阪国の人たちの熱い想いに乗り切れない自分がいた。
読んでいる最中はなぜ大輔の設定をこうしたのかと思っていたが、
大阪国の「わかってもらえなくても貫く意思」と重ねたい意図があったのかなと思った。 -
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ネタバレ「八月の御所グラウンド」よりこちらのほうが好きかな。前作を読んで、歴史と京都の話だという心構えがあり、なおかつ清少納言と信長という分かりやすい題材なのも大きいだろうけど。
「三月の局騒ぎ」は、壺の例で藤壺などが出ていたから源氏物語?と思ったが、清少納言だった。ほんとにこんな女子寮があったら楽しそう。
表題作は、まずぶりぶりぎっちょうって何?というところから興味を惹かれる。言葉の響きが我が子たちにウケていた。実際はミステリのような任侠もののような、オカルト?はたまた旅行記?いろいろ入り混じっていて、世界観に入り込むまでに時間がかかるが、このまま進むのか、と見当がつくと読み進めるのが愉快になった。確かに、信長自身なぜ討たれるのかわからないままだったかもしれないと思うと切ないし、後世の私たちがミステリーにするせいで成仏できていたかったら申し訳ないな…。
密室を破ったワープ?はよくわかんなかった。本能寺と同じ…的なことがあった気がするけど、本能寺の構造とかだろうか?