万城目学のレビュー一覧
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本屋の夏の文庫フェアコーナーで、わたしは西遊記ファンなもんでタイトルぱっと見で「おっ中島敦のやつか。買お」と衝動買いしたやつです。有名な作家さんやけど初めて読みました。中島敦リスペクトで、中国古典の脇役に焦点を当てた短編集でした。
西遊記以外は全く知らなかった(高校古典の漢文までの知識しかありませんこーゆーの)わたしでもものすごーく読みやすかったし面白かったです。
しかし胸糞悪い展開ばかりを招く八戒をあんなに美化せんでもいいと思うな。八戒はひどいやつなので(…)どんだけ綺麗な話にしようとぜんぜん繋がってる感じもしなければ納得もできなかったよ。あーいうキャラが八戒の魅力なんやし、何より悟空の出番 -
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「エッセイなのに衝撃の結末」、帯の惹き文句に偽りはないものの、少々読者をナメてます。ふざけとんのか!とツッコミを入れたくはなりましたが、そこに至るまでは楽しいエッセイ。
題材は多岐にわたっていて、「マキメマナブの日常」の章では、ひょうたん栽培にハマってしまった万城目さんの話が可笑しい。「旅するマキメ!」ではギリシャの空に想いを馳せ、「デリシャス七重奏」には美味しそうなものいっぱい。パスタの話には目が潤みました。東京電力の株主だった万城目さんの株主総会リポートという異色の章もあれば、「マキメマナブの関西考」に関西人としては心が躍ります。大阪市営地下鉄各線を戦隊ヒーローに見立ててみるとはどういう -
Posted by ブクログ
ネタバレ豊臣時代末期の忍者小説。万城目学は2作目だが、作風が全く違うのに驚いた。
忍者としてはやや出来損ないの風(ぷう)太郎が主人公で、他の忍者仲間や、仕える豊臣家や、ライバルの忍者が出てきて騒動を巻き起こす。ひょうたんがキーアイテムのなんとも不思議な話である。青春ものでもあり、人情ものでもある。
上巻はのんびりと穏やかな田舎物語だが、下巻に急にハードボイルドに展開する。読み進むと自分がその歴史舞台にいるような気持になり、風太郎を応援したくなってくる。意外な結末だった。
登場人物がたくさんいて、ややとっつきにくい。また、内容的に1冊に収まるはずが、前半のぶらぶら暮らすところや、後半の戦闘シーンが長くて