万城目学のレビュー一覧
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ぶりぶりぎっちょう、しゅららぼん、とっぴんぱらりのぷう、といった謎めいた呪文のような題名だったり、歴史上の人々が出てきたり、こんな世界線あったら面白いかも、を描いてくれる万城目ワールド。
「三月の局騒ぎ」
京都の女子大生専用寮でのお話。
ホルモーシリーズを読んだときも思ったのだけど、京都で大学生をしたかったなぁ。東京のような大き過ぎない街の中で山も見えて。想像してるぶんには伸び伸び楽しそう。
「六月のぶりぶりぎっちょう」
脳内配役は、
滝川先生→有村架純(彼女わりと汎用性高い…!)
ソフィ先生→クリスタルケイ
トーキチロー先生→矢本悠馬
丹羽→キムラ緑子
トクさん→YouTuber三木大雲 -
Posted by ブクログ
ネタバレ京大青竜組という、式神(オニ)を使役して他大のサークルと合戦をする伝統サークルの話。一人百人のオニを使っていて、オニが全滅させられると、ホルモーと叫ばなくてはならない。主人公の俺こと安倍は新歓で、理想的な鼻を持つ早良京子に一目惚れして入会するが、失恋して青竜組を分割し、京大青竜組ブルースとして、楠木ふみらメンバーの協力を得ながらホルモーを戦っていく。
京都の地理とか歴史とか、そういうものが散りばめられていて楽しいと言えば楽しいんだけど、四神相応の話とか中学か高校で習うような話がミステリーのキーのようにして得々と語られるので、いやいやそれくらいは謎を解き明かす感じでもなく名前聞いた瞬間分かるだろ -
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『あの子とQ』の続編・・というか、後日譚を含むサイドストーリー三篇(&プロローグ)が収録されております。
・「あの子と休日」
『あの子とQ』(以下『Q』)で起こったバス事故の真相を探る新聞部の須佐見さんが、ひょんな成り行きで弓子&ヨッちゃん(吉岡優)とショッピングモールで開催される“高校生クイズ&ゲーム大会”に出場することになって・・。
とにかく、ヨッちゃんが最高ww!前作の『Q』のストーリー詳細は、結構忘れちゃっていたのですが、ヨッちゃんの愉快なキャラは印象に残っていたので、本書でもそのナイスキャラっぷりを遺憾なく発揮してくれて嬉しいかぎり。
そんなヨッちゃんに振り回される“スサミン”こ -
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万城目学が描く、“ありそうで、ありえない”京都
『六月のぶりぶりぎっちょう』は、直木賞を受賞した『八月の御所グラウンド』に続く新作。 読んでいてまず思うのが、「京都ならこういう不思議、ほんとに起こりそう」という感覚です。 万城目さんの描く京都には、どこか現実味があるのに、明らかに普通じゃないことが日常のように紛れこんでいます。
今回も、誰もが知っている「あの人」や「あの人」が登場し、「そう来るか!」と意外な展開に引き込まれます。 タイトルの「ぶりぶりぎっちょう」、初めは万城目さんのユーモアかと思ったのですが、実は歴史ある言葉だそう。 言葉遊びのようで、しっかり裏づけがあるのも、万城目作品の奥深 -
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『鴨川ホルモー』『ホルモー六景』『悟浄出立』『プリンセス・トヨトミ』と万城目学作品を読んできて、作風が摑めてきた。
著者は大阪の出身らしい。関西の歴史や文化を絡めた作品が多く、本作も其の一つである。
『鴨川ホルモー』『ホルモー六景』は京都、『プリンセス・トヨトミ』は大阪であったが、此度手に取った本書の舞台は奈良。京都と双ぶ古都である。
他作品同様、ユーモア全開でありつつも随所に鏤められたウィットが秀逸。『坊っちゃん』のパロディは勿論、"運び番"達が一堂に会した旅館の部屋が"ミサキの間"だったりと、細かいところに奥深い味わいがある。
基本的 -
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またチョ~お久し振りの作者さん、本棚見たら9年振りだわ。この間に直木賞作家にもなられて、その本はまた文庫になったら読みましょう。
こちらの本は、直木賞受賞作のひとつ前に書かれた話。相変わらずおかしな世界を考えつくものね。
吸血鬼一族・嵐野家のひとり娘でありながら普通の高校生として暮らす弓子の前に、17歳の誕生日を間近に控えたある朝、得体の知れない物体が現われる。その黒くてトゲトゲの「Q」は、弓子が人間の血を吸わずに17歳を迎えられるか、監視しに来たという…。
そんな謎な設定のままに、話は弓子の高校生活に入り、親友のヨッちゃんとの交流や彼女の恋をサポートするダブルデートが描かれるライトコメディ -