谷瑞恵のレビュー一覧
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シリーズ第5弾。
近くの高校の美術部で起きた呪われた絵をめぐる事件。その真相を探るため、千景が学園に潜入する。
このシリーズ、ミステリー部分は薄め。なので、図像術の有無と主要キャラの関係をメインに楽しむことに。
作を重ねるごとに、千景の刺々しい部分がなくなり、柔らかくなってる印象。
それでも透磨にだけは、感情が“怒”のほうに振れてしまうようだけど、無意識のうちに透磨を頼るようになっているのが微笑ましい。
そして透磨も、千景の同級生相手に嫉妬したり。まだまだお互いに距離の計り方に戸惑っているふたり。
そんな中ダークホース?のカゲロウさんが今作も登場!相変わらず謎の多いカゲロウさんと千景の過 -
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ついにシリーズ完結。
「思い出」は日々の暮らしの中で美化されたり、歪められたりする。
そして、そのどちらも時に自分や大切な人を苦しめる。
そんな、悲しみと苦しみの中にいる人の思い出を修理するのがこの場所だった。
本書は『昼と夜のエタニティ』『幸運のタイムカプセル』『パートナーのしるし』の三編からなる。
『エタニティ』はペアウオッチにまつわる話だ。
理想の夫婦であったはずの両親が離婚することに......。
だから二人の思い出の品であるこの時計を直したら、もしかしたら二人の関係も修復できるかも!
そんな子供じみた発想にもすがりたい和歌。
その思い出は太陽と星の時計によって、過去ではなく、未 -
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ネタバレ人間の本質はいつも同じ?
グリム童話を題材にした短編集。初めて読んだ作家さんもいたが,これがその人のスタイルなのか,グリム童話が元だからこうなったのか,考えるところはありつつ。
谷瑞恵「ルンペルシュティルツヒェン なくしものの名前」就活が上手くいかない亜美に,不思議なメールが届く。それは小学生のときに出会ったカメに関するものかもしれない。亜美は少しずつ当時のことを思い出していくが。金の布を紡ぐ,名前を思い出す,童話のキーワードを元にささやかな恋愛モノになっている。ルンペルシュティルツヒェンは少しマイナーで,モチーフとしては弱かったかも。
白川紺子「白雪姫 白雪姫戦争」一番好きな話かも。文 -