弘兼憲史のレビュー一覧
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四十年ぶりの同窓会だったー。から始まる一文からは想像もつかない物語へと展開していく「五里霧の星域」。同窓会で四十年ぶりに再会を果たした当時から仲の良かった四人組は、後日都心から離れた場所へゴルフをしに出掛ける。その帰り道突如として立ち込めた深い霧の中に現れた辺鄙な田舎の村に迷い込んでしまう。車を降りて村の中を歩いてみるが何故か人が一人もいない。不気味に感じながらも電波は届かないし霧も晴れないので大事をとってその村で一晩明かすことに。明け方になり人を探すのだがやはり誰もいない。それどころか夜が明けてその街並みが自分たちが子供の頃を過ごした町と全く同じであることに気づく。これは一体どういうことだろ
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「悪霊の星」最近何故か右の肩が重い辻は蕎麦屋で偶然居合わせた霊能者に生き霊が付いていると言われる。そういえば最近立て続けに身の回りで良くないことが起きている。気になった辻は霊能者に助言をもらうことに。曰く「あなたが好いている霊体が生き霊となってあなたに憑いている。だがその霊体とあなたは相性が良くない。だからあなたが今一番好きな女性と別れよ。そうしなければ2人とも不幸になる」と。自分の周りの女性たち。妻、娘二人、愛人二人。誰が一番好きなのか??真剣に問うが分からない。(ここの部分なぜかすごい共感した)ちょうどその頃愛人二人と距離を感じはじめ、辻は"最愛"の人"妻&q
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「煌めかざる星」46歳で市長になった歌川哲彦はある日公務で高校の頃まで生活をしていた静岡県桜川市を訪れる。市長になっての3年間思っていた以上の重責でプレッシャーのかかる市長職に忙殺され家庭を省みる時間もなくプライベートもない日々を過ごしていた。そんな生活が幸せだったのかどうか今となってはよく分からず漠然とした思いを抱えながらも久しぶりの地元へ帰ってみると誰からも注目されない開放感をしばし味わっていた。そんな時たまたま入った割烹居酒屋で高校の頃に付き合っていた村井香織と偶然に出会い意気投合しその日のうちに結ばれる。次の日歌川が参加するシンポジウムに顔を見せると言っていた村井香織であったが結局姿を
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「同星時代」父に愛人がいることを疑った妻の頼みにこたえて義父を尾行する夫。その相手はなんと自分の中学時代の同級生の男だった。性転換し見た目は完全な女性になっているものの娘にバレたくないという義父のプライドを尊重し一芝居うつのだが…娘はすべてを見抜いているのだった。女の勘のほん怖いとこ。そして久しぶりに会った中学時代のスターだった男が何の変哲もない普通のつまらない下卑た人間になってた時に一言サ・イ・テ・イという表現の仕方が面白かった。オレも使・お。「攻撃する運星」嫁の尻に敷かれ娘にも煙たがれ典型的なうだつの上がらない中年のサラリーマンの元に突如として降って湧いた4億円。ロト6で当て自由に使えるお
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「崩壊する星域」弘兼作品ではよく見かけると言っていい何度目かの親子丼の話。秘すれば花という風姿花伝の言葉を引用してるけど、結局秘すれてへんもんな、息子に知られてて。ちょっと気持ち悪い話だった。これが魅力とは思えないがそんな俺はしょうむないのか?グロはちょっと苦手。生理的に拒否反応が出てしまうからこれはきっと好みの問題なのだろう。まずあの女が誘惑してくるのがおかしいし、それをすぐ受け入れた父親もおかしい、別れを切り出されて飛び降りする息子はまだ分かるけどちょっとおかしい。欲望に正直に生きることは素晴らしいのかも知れんけどな。なんかショッキングな話だった。俺はまだまだうぶなのか知らん。「星界哀歌」
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「誰の星でもありゃしない」何となく気がつけば独身のまま四十路に差し掛かっていた女性のフリーライターが電車の中で痴漢に遭う。母親の結婚式の相手との顔合わせの時、偶然その男と再会する。相手は母親の相手の息子だった。始まりこそ奇妙な関係ではあったが、よくよく話しをしてみると悪い人ではなくやがて打ち解ける。そんな中母親が痴呆を発症する。だが義父はそれでも構わないという。二世帯で新しい環境で暮らし始める。人生の幸せをトータルで考えるなら、遅すぎるスタートなんてないのよね。最後の言葉は年齢を重ねたからこそしみじみ感じる価値観。「星の遺産」著名な小説家の息子4人に遺産が分けられた。その中の1人だけ三男の男は
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「笑う星るすマン」寂しい一人暮らしの女性を狙って時には詐欺まがいや違法なことまでやって高額な商品を売り付ける営業マン。これは漫画だけの世界か?決してそうではないような気がする。世の中綺麗事ではない。綺麗事から考え方を変えられないオレは現に契約を取れずに首になっただろう。営業。この世で1番難しい仕事。この50歳を迎えた女性は確かに寂しいのやろけど決してアホではない。氷山やすしのSS席の公演チケットもらってそれをすかさず他の人と替えてもらい相手の魂胆と出方を探る辺りとても賢い人だと思った(いやそれより氷山やすして何ちゅう名前)オレはとても思いつかなかったからあの場でうまく機先を制せられてチケットも
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続・フィリピン編。当時(1980年代)の1人あたりGNP(国民総生産)1年でフィリピンが700ドルの頃、香港で6500ドル、シンガポールで8500ドル、日本が20000ドル以上。それくらいの経済格差があった場合やはり現地妻を作ったりする余裕があるのだろう。経済的にも可能だからそれにすがる人も居たのだろう。時代の趨勢というか。戦後まもない頃の日本を見ているようだった。そして今のフィリピンはまた違うんだろうな、そういう意味では世界中を仕事で行く事が出来る職業が羨ましいと思った。話はスペイン系のセルバンデス一族との対決めいた構図になって来た。初芝の社長で耕作の同期の樫村(彼は耕作にほの字)はかなり家
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「恋する星霊」キャバ嬢の送りをするバイト。実際は車持ち込みだからやったことはないのだが、ちょっとやってみよかなと考えた事あるし、この主人公のおじさんが前の駐車場のバイトのおじさんに似ていて草。その人とアメ村の横の駐車場で大声を張り上げて口喧嘩したなあ。何をしとるんやオレは(笑)あんまり覚えてないけど「先輩やから敬え」ってイチローみたいな事言われた記憶だけはある。それはともかく元嫁の霊が普通に出て来て霊とヤろうとしてるおじさんの裸が面白い。最近の朝ドラも内田有紀の霊が普通に全編通して重要な役をやっていたしよくある手法ではあるのかも。最後は女の人だけ残される形にはなってしまったがちゃんと死んだこと
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「星空のタンゴ」30年来の付き合いになる元編集者と銀座のスナックのママの不倫カップル。男は女のあけすけなところにいい加減嫌気がさす時もあるがここまで付き添って来たのだからと今もまだ彼女の家に通い続けている。病気で入院中の嫁は甲斐甲斐しく間違いなく自分の一番大事な存在になっている。タイプは違うがまたとても自分勝手ではあるがどちらも切る事が出来ない。こうなったら2人それぞれ最後まで愛していこうと男は決意する。最後のシーンで「殺意を持った」と話す相手に「自分もそう思った」と話を合わせてくれる女の気持ちを考えたらとてもじゃないけど別れろとは言えないじゃないか、決して道徳や常識なんかでは割り切れないもの
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派閥争いのキーマン、大町久美子の母の所在を巡り休職願いまで出してバリに赴く島耕作。その後を追う反対派の刺客たち。自らの進退を掛けて不本意ながらも敵対する(無理からさせられた)相手方苫米地派を退任させる為内部リークからハツシバの世間の評判を落とさせる為蠢動する。魑魅魍魎蠢く世界、本人はそこまで自覚していないが耕作は相当の修羅場を今まさに迎えようとしている。オレが彼耕作ならとっくの昔に左遷させられているだろう。ここからどうなるのか?もはや政争の様なあるいは戦国時代の命を賭した戦いの様相を呈している。自分はそう自覚しなくても権力を巡る争いに巻き込まれるのが大企業なのだろうか。とてもじゃないがオレはそ
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「邂逅する惑星」飛行機事故で死別した夫と瓜二つの人間と15年後、ネットで偶然知り合いになる。その人物はなんと夫の双子の弟だった。相手には家庭があるが魅力を感じ逢瀬を重ねるのだが、やがて別れを決意する。「老星は死なず」自分が勤め上げた会社の不祥事により引責辞任しそのまま引退、老後を送ることになった男が妻に先立たれ、せめて趣味でも持とうと料理教室に通うことになるが、そこで出会ったファザコン気味の若い女性との老いらくの恋。のつもりが…天ぷら揚げて家燃やす。けれどもそのあとたまたまスーパーで会社の製品を熱く語ったことが会社の人間、昔の部下で現社長の耳に届き、三顧の礼で会社に復帰することにを請われる。人
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今巻は細かいけどパンチの効いたエピソードが粒ぞろい、山椒のような回だった。例えばついに恋仲になった部下の大町久美子の人には言えない性癖を開く端緒となる母親と父親(老人)と会長(老人)との3P。その大町久美子と典子と娘の奈美とのニアミス。さらには大阪から来た今野と部長のネクタイにまつわる事件。(なぜか島耕作に出て来る大阪人はおしなべてガサツ)福田部長とその今野の奥さんとの関係(昔の愛人を部下に譲った)そのことを今野は知らない、今野可愛そう。そして課の中川社員の自殺未遂騒動。ひとりひとりの人間には勿論ちゃんと感情があってちゃんとみんな業が深い。人間味溢れる人間。弘兼さんが見開きに書いてるけどほんと
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【遺伝子操作は誰にどう使うべきなのか?】
遺伝子操作技術、ゲノム編集技術であるCRISPR/Cas9を取り上げている。優生学の勃興につながるのでは?とか、ハイスペックヒューマンになるのか?とか、興味は尽きない。
自分の子供には、出生前判断を行った。確定診断ではなかったけど、染色体診断が大きな確率で分かるというものだった。
自らの人生を変えるものであることは間違いないし、生まれてきた赤ちゃんにもし遺伝的疾患があって、少しでも治る可能性があるならば、遺伝子操作技術を使いたい、と思うことだろう。
誰が何のために何をしたか、これが記録できれば間違いなく人間のためになる技術なのだろう。
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