天祢涼のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
「希望が死んだ夜に」がとても印象的だったのでシリーズ第二弾の本書も読んでみた。
読み始めからスーッとストーリーに吸い込まれあっという間に引き込まれていった。
ストーリーの根底にある貧困と虐待。
面白かった…とは言いにくい内容だが、テーマ、展開、テンポ感、魅了されるだけのものがあったと思う。
ラストの真実では「おーっ!そういうこと?」が何度か到来。
ミステリーを読む時、ストーリーの先読みや推理をせずに読むので、単純に「そういうこと?そーなんだ!」と驚かされることも多々(^^;
第三弾も読みたい!
貧困、虐待…負の連鎖に心が痛む。
どうすれば解決できるのか…真実が苦しい。
どうにもできない真実が痛い。 -
Posted by ブクログ
生活安全課の低身長な警察官
仲田蛍が介入する様々な事件簿
5編あります。
少女が最後に見た蛍
エセ読書家なんで評価が毎度、適当すぎるかもですが星5つ
最後は、もう目ん玉落ちるくらいに泣きました。
仲田蛍じたいは
近年
稀にみない聖人君子ぶりなんですけど。
聖人君子は、まず疑ってかかれの自分が読んでも
紛れもない聖人君子です。
警察官の不祥事が大きく報道されてる昨今ですから
こんな警察官おるかいなてところあるかどうか知れないものの
ぜんぜん嫌らしくないですね。
恩着せがましくもなくて素晴らしい人物です。
今ハヤリの正義中毒っぽい感じもなくて。
自分の人生で、こんな人に1人でも出会えたなら
年下だろうが同級生だろうが憧れて止まないでしょうね。
政治家も誰がなっても同じよ!って昔からあるみたいに
もう幻想は諦めてと
人間の醜い部分にばかりフューチャーされがちに見えるエンタメ界
どなたにも裏表があると思う昨今の小説で
こんなキャラクター珍しかったです。
小説にしかり人の名前を覚えない私が
サブキャラながらの一章目で一発で覚えたくらいですから。
子供に対する仲田蛍の見立ての数々に何回も泣かされます。
こんな見立てが出来る人の過去が最後に明かされます。
男性たちに馬鹿にされながらも我関せず
こんな見立てができて、どんな罪を犯した子供をも守ろうと立ち回る
その姿を形成したであろう過去が最後に明かされます。
最後には仲田蛍の気持ちを想像してしまい涙腺が決壊するものの
仲田蛍は最後まで
強靭かつ、暖かく、さらにガチの聖人君子であったことに
驚きを隠せません。
それを見つめる
かつては女だと馬鹿にしてた刑事課の男性も
人間味のないと思ってた蛍が人間であることを認めます。
女としてではなく仕事が出来る人間として差別をやめると心に誓ってました。
世界に仲田蛍の息がかかることを祈りましょう。
最近読んだ中で一番リアルかつ虫唾の走る女として
傲慢と善良の美奈子を上げましたが!
ここにもいました。そのなも来栖楓!
読みながら
妄想で首根っこを捕まえて何度も壁に打ちつけてしまうタイプの女。
(どんだけ怪力よ的に)
その来栖楓をも優しく包む仲田蛍。
が!しかし!
ぜひオススメです。女性は特に。
今話題のレイホウさんみたいな政治家も出てきますよ。
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Posted by ブクログ
初めて読んだ作家さんでした。
天祢涼さん「少女が最後に見た蛍」
「仲田シリーズ」とシリーズものだというのも知りませんでした。生活安全課の女性警官 仲田蛍が主人公ですが登場人物目線で進められていくので先が読めず引き込まれていきます。
短編集しかも対象が小中学生だと甘くみておりましたが、各々の内容は短編とは思わせない濃い内容で、一遍一遍に余韻を持たせる終わりかたは一語一句見落とさず読まなければと思わせるほどでした。
最後のストーリーは表題にもなっていましたが苦しくて、くやしくて、涙が溢れてしまうほどでした。
【心に突き刺さった言葉】
いじめは当事者だけではない、周りにいる人たちも『被害者』です
多くの方に読んで欲しいと思いました。 -
Posted by ブクログ
27歳の女性が社長を務める葬儀会社が舞台の連作短編ミステリー。前書きと本編5話からなる。
◇
葬式の不合理さや不透明さが問題視された結果、国の基本方針として直葬がスタンダードになった世界。
だが、S県だけはその文化的側面を尊重した県知事によって葬式を執り行うことが認められていた。
* * * * *
というファンタジーじみた設定。
でも実際に直葬が少しずつ増加してきているコロナ禍以降を見ると、荒唐無稽な話とも言えません。
2012年以前にこの作品を書き上げていた天祢涼さんはすごいと思いました。
4話目まではS県の葬儀会社、北条葬儀社の社員3人が謎解きをしつつ、無事に葬儀を執り行うという展開。その謎解きも、北条葬儀社に依頼した遺族にまつわるトラブルで、刑事事件とは無縁のもの。
同時に3人の社員 ( 新実、高屋敷、餡子 ) の抱える事情が明かされていくのですが、ライトミステリーの部類なので気楽に読めていました。
だから最終話で、真相が連続偽装殺人事件であり、犯人との緊迫した応酬が展開されるのには、予想していなかっただけに驚きました。
そしてそういう目で読み返せば、それまでの各話にフィナーレのための伏線が巧妙に盛り込まれていたことに ( やっと ) 気がつくのでした。
ああ天祢涼さんに見事シテヤラれた!
でも、とても愉快で心地よいヤラれた感。
天祢さんの作品を読むのは『葬式組曲』が2作目なのですが、どちらも「ムムッ」と思わせるところがあり、お気に入りの作家さんになりました。 -
購入済み
ここ数年でベストな一冊
話の構成力もさることながら、それぞれの登場人物の書き分けが凄まじい。
ストーリーもテーマに沿ったもので、その用意周到さに驚かされる。
凄い作品だ。 -
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ネタバレ議員探偵・漆原翔太郎の続編。
若手2世議員の漆原と秘書の雲井が様々な事件や問題に直面する連作短編集。
「出馬」
前作で議員を辞めてからすぐ都知事出馬を決意する漆原のもとに、現総理大臣の遣いが訪れ、金を渡すから都知事選に出馬しないでくれ、と申し出る。
結局その遣いは、漆原がどういう人物か本性を確かめるために変装した総理大臣本人だった。
「襲撃」
都知事に就任した漆原。
都内各所で停電が頻発したため関東電力社長が都に参考人招致されることになったが、そこでアイスを社長にぶつけるデモを行う、という襲撃予告メールが届く。
漆原は犯人を見つけ襲撃の阻止に成功する。
「馬鹿」
都のマスコットキャラに”馬鹿”とイタズラ書きした犯人を捜す漆原。犯人の目的はマスコットキャラがパクリだったことを公にすることだった。
「外交」
東京と姉妹友好都市の提携を結んでいるアール王国の王女が東京にやってきた。
王女は雲井のことが大好きで、大使館でパーティーをした。が、王女のダイヤが盗まれる事件が起こる。
ダイヤを捜索し見つかった場所は雲井の部屋。雲井には全く身に覚えが無かったが犯人と疑われる。
漆原は雲井の無実を証明するため調査し、犯人は王女自身だったことが判明する。
大使館内で事件が起きたため、雲井をアール王国に連行し、雲井と結婚することが目的だった。
「辞職」
漆原は雲井と共に総理大臣の家に赴く。
そこで漆原は都内で頻繁に起きていた停電は総理大臣が裏で手を引いていたことを指摘する。
否定する総理大臣だったが、漆原は他に起きていた事件のささいなことを収束させ、首謀者が総理大臣であることを浮き彫りにする。
そしてついに総理大臣は自白する。すべては「首都機能分散構想」を実現するために行っていたと。
頻繁に起こしていた停電は「東京全土の停電」を実行するための予行練習で、実際に東京全土で停電が起きれば、東京にすべてが集中する現状がいかに危ういかを国民は知り、首都機能分散構想を受け入れる世論が形成される。というもくろみだった。
その計画を立てた真の動機は、「都の財政破綻」の回避だった。
東京全土の停電を未然に防いだ漆原は総理大臣と共に会見を開き、国民にすべてを公表し、漆原は支持率99%の時の人となった。 -
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ネタバレ若手2世議員の漆原と秘書の雲井が様々な事件や問題に直面する連作短編集。
雲井が色々手を尽くし頑張るが、漆原がのらりくらりとマグレ?で真実を見抜き別の方法で問題を解決するパターン。
「公園」
漆原は公園の取り壊し撤回を願う有権者のために、公園を取り壊してマンションを建てようとしてるライバル議員と対話する。
真実は長年放置された公園で痴漢騒ぎが相次いでいたので、それを改善するため公園を含めたマンション建設を計画していた。
「勲章」
有力な支援者が勲章を受け取る予定だったが突如取り消しの連絡が来たので、漆原は賞勲局と対話する。
取消理由は賞勲局の私情だったが漆原は勲章は取消OKと判断。支援者はライバル政党につくことになってしまう。
しかし後日、過去交通違反揉み消しが発覚。そもそも勲章は受章できないことを漆原は知っていた。
「選挙」
選挙期間中に漆原陣営にスパイがいることが発覚し、スパイ探しをすることに。
雲井が推理を間違え、漆原がスパイを特定。スパイはマスコミに告白し、スパイを派遣したライバル議員は叩かれ、漆原は当選した。
「取材」
亡き漆原の父に張り付いていた記者が、漆原のスキャンダルを記事にしようと乗り込むが、そのスキャンダル自体が漆原が仕込んだウソだった。
「辞職」
亡き漆原の父と、父についていた第一秘書の悪事を公衆の面前で暴く。
漆原のこれまでの行動や記者に対する対応もすべてこのための準備だったことが判明。
最後は雲井が重要な物的証拠をつきつけ解決した。
漆原はすべて正義のために行動する実直な男だと理解する雲井。
そして、国を変えるにはまず地方自治体からだと議員を辞職し、東京都知事選に出ることを決めた漆原だった。 -
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共感覚シリーズ2作目。テーマは『痛み』。
犬猫やサラリーマンを、刃物で斬りつける犯罪が起きる。犯人は犯行時子供のように甲高い声で笑っていたことから「チャイルド」と呼ばれていた。
美少女探偵・音宮美夜は、例の如く警察官僚の矢萩の命を受け、痴漢撃退時に出会った高校生・城之内愛澄と共に、チャイルド事件を捜査することとなる。
容疑者とされる元エリート警察官僚・最上倉太朗を捜査するうちに、彼とその孫娘の過去が浮かび上がるのだが、、、
チャラ男、ストーカー男、祈祷師が交錯し、最後に暴かれる真実とは?
1作目同様、共感覚を主体とするよりもミステリーを主体とした作品。今回の捜査や推理は、前作以上に共感覚に頼らず王道しているのが結構良かった。オチも気持ち良い着地で、作中一切無駄がないのも好感触。
シリーズ物として、共感覚テーマと助手が毎回変わる感じで、次作の期待大です。