天祢涼のレビュー一覧

  • 彼女はひとり闇の中

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    古典的な仕掛けでも普通にやられたからいい作品ですし、社会派的テーマをミステリに絡めていて良かった。

    3050冊
    今年278冊目

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    2025年10月30日
  • どうせ死ぬなら殺してみませんか

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     具体的なネタバレは避けますが、これを読むより先に(というかレビューは別に読まなくていいので)、本書を読むことをおすすめします。

     秋本秀文は死のうとしていた。SEとして働いていた秀文は、仕事での些細な行動がきっかけで先輩の不興を買い、提案書の不当な書き直しや名指しの批判などのパラハラを繰り返され、精神的な限界が来て退職した過去によって、新たに就職活動もまともにできない状態になってしまったのが原因だ。自殺の名所として知られる神社の桜の木で首を吊ろうとした彼は、その木の洞に差し込まれた封筒に気付く。それは〈どうせ死ぬなら殺してみませんか?〉と交換殺人を提案する手紙だった。悩みつつも提案を受け入

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    2025年10月30日
  • その血は瞳に映らない

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    色々と書きたいことはありますが、注意しないとネタバレになってしまいそうですね。
    人は信じたいものを信じる特性があるのは間違いなく、それに流されていては本質を見誤ってしまう。
    正しい判断ができるよう、ネットとは適度な距離感を保って接していかなければいけないなと、改めて考えさせられる作品でした。

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    2025年10月26日
  • あなたの大事な人に殺人の過去があったらどうしますか

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    ネタバレ

    罪の十字架という言葉あるけど
    それは被害者の関係者家族、
    当人とその大切な人にものしかかる

    言葉にするとありふれてるけど
    更生しても償いたいと思っても終わることない罪悪感
    被害者家族も、忘れたくても、忘れてはいけないという罪悪感

    よく最大の復讐は、自分が幸せになることだと言うけど、現実は、忘れて幸せになってはいけないのではないかという葛藤

    落とし所はなく
    ずっともやもやしたものを抱えながら
    人生って進むんだな

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    2025年09月28日
  • その血は瞳に映らない

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    ネタバレ

    人は信じたいものしか信じない。本当にそうだと思う。自覚していようとなかろうと、そうなってしまう。SNSや切り取り報道を見て、簡単に真実を見誤ってしまう人はたくさんいる。そして、自分が信じているものこそが正しいと、信じている真実を疑わない。そして知らぬ間に人を傷つけ、興味がなくなるとすぐに忘れてしまう。本当の真実を見極めることはとても難しいけれど、真実とは何かを意識することだけは忘れずにいたい。
    最後の最後まで、誰がどう事件に関わっているのか分からず、予想外の結末に驚かされた。そして、優璃はとても優しく、強くいようとする女の子だった。

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    2025年08月30日
  • 希望が死んだ夜に

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    哀しくも美しい子供たちの物語。
    殺人、イジメ、子供貧困、裏切り、家庭環境とテーマは限りなく重く悲しいが、ストーリーや表現が巧妙で物語に深く引き込まれる。
    冒頭、メインの1人の少女が殺された後の捜査から始まり、その捜査を担当する刑事の現在視点と犯行を自供した少女の過去視点が交錯しながら物語は進む。
    物語中盤、メインの少女達が自分達の置かれた立場に悩み、葛藤しながらも希望に向かって生きていく様はまるで青春ドラマのようにも思うほど美しい。
    物語の後半、彼女達には何の責任もないにも関わらず、畳み掛けるように不幸が次々と生じ、読者共々どん底に突き落とされる感覚を味わう。
    最終盤の展開はミステリー読者であ

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    2025年08月29日
  • 彼女はひとり闇の中

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    ネタバレ

     すごいものを読んだ。まずそんな感想が浮かんだ。幼馴染みが殺された事件を捜査する主人公と彼女が疑う人物という構図が全てひっくり返るどんでん返しが待ち受けていた。それのみにならず深刻な社会問題のことも精緻に描写されていて紛れもなく上質な本格×社会派ミステリーだった。

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    2025年08月27日
  • 彼女はひとり闇の中

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    ちょっとした違和感だけ、そのまま読み続けました。ボーっとしていても、少しずつ少しずつ飽きもさせず、わかりやす過ぎず、ほどよくミステリを明かしていただけました!ミステリだけでもない、お腹いっぱい。

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    2025年08月26日
  • 謎解き広報課 狙います、コンクール優勝!

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    前作が面白かったので、読んでみた第2巻。
    続編もあるため、ぜひ読んでみたいです。

    前作同様、広報誌を作るだけなのに、何故そんなに事件に起こるのだろう。
    と思いながら、読みながら、自分自身も謎解きをしつつ、楽しく読めた。

    広報コンクール優勝という目標を目指す作品。目標を持って仕事することの大切さを改めて感じさせられる1冊。

    是非、オススメの1冊です!

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    2025年08月13日
  • 少女が最後に見た蛍

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    仲田蛍の過去やなぜ彼女はこれほどまでに強く子どものことを思い想像し動けるのかそんなことがわかるものだった

    仲田は最初から強かったわけではない
    最初から今の彼女があったわけではない色々と考えたくさんのものに触れてきたから今の彼女があるのだろう

    シリーズで仲田さんや真壁さんが出てきてファンとしてはもうそこだけで胸熱だ

    また彼らに会えるといいな

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    2025年08月05日
  • あの子の殺人計画

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    自分勝手で能天気な母、虐待を受けながらそれが当たり前と思い貧困に耐える娘、自分は恵まれた環境で育ったから不幸な人の役に立ちたい刑事、スタッフに感謝されてる風俗店オーナー。読んでて辛くなる実情としっかりしたミステリー展開のこのシリーズはやっぱりおもしろい。良かった。

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    2025年07月31日
  • あなたの大事な人に殺人の過去があったらどうしますか

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    重いなぁ。悲しいねえ。なにが悲しいって、「死ね」しかボキャブラリーがない人が、本をたくさん読んで、それぞれの「死ね」がそれぞれ別の言葉や意味が割当たると知ること。言葉を知ることって、心に言葉を割り当てることって、人を人たらしめる要素なんだな。そして彼が「人」になる前に犯してしまったことを、「人」の心を知った後の彼が引き受けなければならないこと。失われた命を考えたら当然なんだけど、つらいなあ

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    2025年07月10日
  • 境内ではお静かに~縁結び神社の事件帖~

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    神社を舞台にした連作短編集!ちょっとした謎解きとちょっとした伏線回収が秀逸で最後の話は少し切なくもありました。『凶暴なまでに美しく』とか『冗談の様な美少女顔』など印象的な表現があって唸ってしまいました!

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    2025年07月09日
  • 希望が死んだ夜に

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    電子書籍で購入。通勤中、憤り、けれど、私自身も気づけないし何も出来ないんだろうなあというモヤモヤを抱きつつ読んでいました。内容も好みでしたし、後半のスピード感も好きでした!

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    2025年06月01日
  • あの子の殺人計画

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    貧困と虐待がテーマのミステリー。
    テーマは置いておいてミステリーとしてはよくあるトリックというか書き方で、同じような話は見たことある気がするけれど普通に騙されてしまった。
    あんまりミステリーとして考えすぎずに素直に読むのがおすすめ。

    面白いという表現で良いのか微妙だけど、読んでいて続きはかなり気になるし一気に読んでしまうし、一人一人のキャラクターも立っているし普通に話として面白い。
    個人的には虐待とか貧困とかは問題なのは分かっているけど、あくまでフィクションとして捉えながら読み、良いものを読んだという感覚。
    重めの話が苦手は人は微妙なのかな?
    とにかく読んでいて頭がぐにゃぐにゃになる感覚があ

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    2025年05月21日
  • 希望が死んだ夜に

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    仲田シリーズ一作目。
    中学生少女が容疑者の殺人事件で、同級生を殺したと自供するものの
    動機などは一切、話そうとしない少女。

    天祢涼さんの作品はとにかく読みやすくて
    表現も分かりやすいので、スムーズに読めました。

    すべての真相と真実を知ったとき
    衝撃だけじゃなく、こんなに切ない気持ちになったのは
    久しぶりだったような気がします。

    こういう社会派ミステリーを読むと
    物語に入り込みすぎて重い気分になってしまうけど
    読んでおくべき、自分に吸収できて良かったと思えます。
    今作も自分の中に大事にしまっておきたい作品になりました。

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    2025年05月20日
  • 希望が死んだ夜に

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    ネタバレ

    ミステリながらも、その謎が明かされていくにつれ社会問題についても考えさせられるすごい作品だった。
    終わり方も、この問題に答えがないことを暗示しているようでとても良かった。

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    2025年05月09日
  • あの子の殺人計画

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    「希望が死んだ夜に」の続編です。
    今作もかなりの衝撃を受けました。
    小学生という幼い子供にとって母親は全てで、それ以上のものがないというなか、躾だと信じていた虐待。胸が締め付けられます。
    そしてミステリとしてのトリックも…
    印象深い作品でした。

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    2025年04月17日
  • 謎解き広報課

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    酒飲み書店員大賞 受賞作。
    この賞のことを初めて知った。

    私も、田舎に住んでいるので、共感できるところも多かった。
    町の広報誌を作るまでの過程がよく分かりました。
    地元の広報誌をもっと真剣に読んで、地元を愛するために、地元の魅力を知っていきたいと思った。

    全国広報コンクールというのは、本当に存在していた!
    特別賞の中には、確かに「市」が多いものの、「町」でも、賞に入っている地域があることを知り、地元以外の広報誌も時間のある時に読んでみたいと思うきっかけとなったそんな1冊です。

    面白かったので、続編も是非、読んでいきたい。

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    2025年03月28日
  • 希望が死んだ夜に

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    「希望が死んだ 夜みたいに真っ暗な この国で」 

    作中にも出てくる一文ですが、これがこの本を表す言葉ですね
    貧困✖️青春
    貧困は親が悪いのか?セーフティネットが緩い国が悪いのか?
    簡単に出ないこの問題に翻弄される子供たち
    劣悪な環境だからこそ芽生えたネガとのぞみの友情
    束の間に見えた希望と打ち砕く現実に胸が苦しくなります
    物語りをハッキリした形で終わらせなかったのも、わたし的には良かった

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    2025年03月11日