天祢涼のレビュー一覧

  • その血は瞳に映らない

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    今のネット社会のものすごくイヤなところを詳らかに書いているので読んでいてものすごくイヤですが、
    どんでん返しが効いて、
    シスターフッドものとしてもなかなか良かったです。

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    2025年08月31日
  • 希望が死んだ夜に

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    4.2/5.0

    貧困問題が軸になる苦しくて重たい内容だけど、それがミステリーと上手く融合していて、一つの素晴らしいエンタメになっていると感じた。

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    2025年08月31日
  • 謎解き広報課 狙います、コンクール優勝!

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    ひとつひとつがしっかり独立した謎解きになっている。特にナカソネさんの動きのところは何重にも伏線があって読み応えあった。謎解きのキーフレーズ?になる部分が強調してあるので、読みやすい。登場キャラが、悪い人かと思えば良い人だった、というのは結構あるけど、良い人かと思えばそうでもなく、内には結構腹黒い思いを持っているというのは新鮮だった。その理由がよそ者であり高宝っ子ではないからというのはあまりにも単純すぎるかもと思ったけど、却ってこのくらいの理由だけどそういう場所に住む人にとっては十分な理由になり得るのかもと思った。

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    2025年08月13日
  • 希望が死んだ夜に

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    同級生殺害の自白から始まり、貧困や格差、生活保護制度の問題など、現代社会の暗部をあぶり出す物語。

    裕福な家庭と貧困家庭という、接点のなさそうな二人の関係が少しずつ明らかになっていく過程は、ミステリーの面白さと社会派小説の深みをあわせ持つ。
    一度はまり込むと抜け出しにくい「貧困のループ」や教育格差が、子どもから希望を奪っていく様子がリアルに描かれている。

    ラストは単なる悲劇ではなく、社会の仕組みが導いた必然として胸に迫る。
    謎解きの魅力を保ちながら、支援が届かない現実や無関心への問いを投げかける、心に余韻を残す一冊。

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    2025年08月11日
  • その血は瞳に映らない

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    読み終わりこの作品はミステリーの新境地な作品だと思いました。見知らぬアパートの住人に女子高生の母親が殺害される。なぜそのようなことが起こったのか、動機は何なのかその真相を探るためニュースサイトの記者をしている千尋が取材するところから謎が謎を呼び読む手が止まらず一気読みでした。そして弁護人冴木の登場によって事件は複雑に絡んでくる。いまだかつてないミステリーの形を崩す新感覚ミステリーにあなたも酔いしれて下さい。

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    2025年08月06日
  • あなたの大事な人に殺人の過去があったらどうしますか

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    とても最後まで難しかった
    サンダーの生育歴を考えると胸が痛むだけど人を殺していい理由にはならない
    だけどこんなに罪と向き合っているけど、罪がなくなることはないのかも
    答えのないことをずーっと考えさせられるようなお話だった

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    2025年07月27日
  • あなたの大事な人に殺人の過去があったらどうしますか

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    わたし、僕、彼
    それぞれの視点からの心の葛藤

    救いようのない人生
    時間で解決出来ない

    答えは永遠に見つからないけれど
    それでも生きて行くしかない

    はっきりしない子
    フードバンク
    過去は過去
    今は今
    YouTuber


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    2025年07月23日
  • あなたの大事な人に殺人の過去があったらどうしますか

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    昔読んで印象に残っている「あの子の殺人計画」と作家が同じだったことと、タイトルに惹かれて選んだ。
    読んでいる間ずっと複雑な気持ちだった。もし私が気になっている人、大切な人が殺人の過去を持っていたら私はどうするだろう。過去のことだと割り切ってそのまま過ごすのか、やはり恐怖や軽蔑の感情を抱いてしまうのか。ましてや千暁のように友人だと思っていた人が兄を殺した犯人だったとしたら。心葉のように反省して、更生していたとしても許せるだろうか。「過去」って難しいと思った。過去と今は違う。でも「いま」は「過去」の延長なのだから無関係とは言えない。彩が気づいたようにそう簡単に割りきれるものではないのだろう。そして

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    2025年07月04日
  • 希望が死んだ夜に

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    どうか幸せになってほしい。結末は余韻を残し、読者に委ねられる。この子達は社会に振り回されてる親に振り回されていて、末端に行くほど遠心力って強くなるから、とんでもない重圧の中生きていたはず。辛い。

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    2025年06月28日
  • 希望が死んだ夜に

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    とても苦しくて辛かった。

    本当に14歳の少女は同級生を殺したのか??
    事件の真相は衝撃だった。

    真壁と仲田のコンビが
    少しずつ謎を解き明かしていく。

    貧しいこと、親が守ってくれないことで起こる様々な出来事

    それぞれの登場人物の感情があふれでて
    ツンとした痛みがわいて
    苦しかった。

    助けてあげたい。
    でも結局何もできない。

    最近読んだ
    黄色い家、触法少女、そして希望が死んだ夜に。
    たまたま選んだ本だけど全て貧しさ、未成年、ネグレクト、虐待など
    世界がつながっているようで
    なぜこの3冊を続けて読むことになったのか
    自分が本を選んでいるようで
    実は本が本を呼んでいる、そんな力も感じた。

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    2025年06月09日
  • 謎解き広報課 狙います、コンクール優勝!

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    シリーズ第2段。自治体の広報誌を作る広報人の謎解き物語。今回は、広報紙のコンクールでの優勝を目指す展開。自分自身も会社の広報誌を作っていた時期があり、そこでも社内報コンクールがあったので、その意味でも、前作に引き続き、すごく親近感をもって読めました。前作からの展開で、キャラも確立していて、感情移入もでき、楽しく読めました。最後は住民の負の感情に晒されながら、さて次、どうなるのかというところ。次作も読まずにはいられません!

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    2025年05月18日
  • 少女が最後に見た蛍

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    刑事じゃないのに事件解決に奔走する仲田蛍が好きなんだけれど、彼女をなかなか理解できないでいた時に過去話があって、より一層ファンになった。社会派ミステリなんだけれど、ちょっと身近な肌触り。

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    2025年05月04日
  • 希望が死んだ夜に

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    泣けた。
    2人の友情と希望を打ち砕かれる苦しさと辛い切ない結末に。
    とにかく周りの大人がクズばっかりでしんどい、、、完全に経済的DVでしょ…まだまだ子どもの2人はどうしたら良かったんだろう?

    「あの子の殺人計画」も虐待児の話だったけど、
    ミステリーとしてはこっちの方が流れが自然で好き。今まで読んだ天袮作品の中では(と言ってもそんなにないけど)1番好きかも。

    真壁刑事はずっと好きになれなかった!努力してないって。努力するには少しは地盤が固まってないと無理なんだよな。最後はそれに気づいてネガに寄り添ってくれてたけど。常に仲田刑事のことをナチュラルに軽んじてる感じが嫌だった。

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    2025年04月10日
  • 葬式組曲

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    葬式がテーマになった連作短編作品。
    斎場が葬儀会社が各話で共通しているので登場人物も各話に登場するので長編を読んでいるような感覚で楽しく読めました。

    各話それぞれ単純なストーリーのように見えて、しっかり予想外な展開もありワクワクして読める物語構成です。
    個性の強いキャラクター達も、物語に入り込みやすい要素になっていて夢中になって読めました。

    天祢涼作品は初めて読みましたが、文章の作り方も読みやすい作家さんだったので気付いたら読み終わっていました。
    他の作品を読むのも楽しみです。

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    2025年03月03日
  • 希望が死んだ夜に

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    ネタバレ

    すごいズシンときた社会派ミステリー。
    のぞみもネガも(実際にはネガは生きているけど)、大人の都合で作られた貧困に振り回されて、殺されたんだと思った。
    自分も貧困家庭で育ったので、どうしてもネガに感情移入してしまい、真実が明かされるたびしんどくて、ネガやのぞみを想って憤ってしまった。特にネガの母親の行動や言動が…「仕方ない」を免罪符すんな!

    この物語はフィクションだけど、絶対にこの問題は日本のどこにでも起こっている。

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    2025年02月28日
  • 葬式組曲

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    ある程度長い時間生きていると、経験があるお葬式。そんなお葬式をしてくれる葬儀社のお話が連作で書かれています。
    読み終わると好き嫌いがわかれるかもしれない作品ですが、心に残る作品であることには間違えないと思います。
    自分のまわりで亡くなった人を思い出させてくれる作品でもありました。

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    2025年02月20日
  • 希望が死んだ夜に

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    あまりにも悲しい事件。
    真犯人は小説内の言動から目星がついたものの、動機は読み切らないとわからない。どんだけの闇があるんだ、という話。
    平均的な生活をしている人に、日本にどれだけの生活困窮者がいるかわからない、と言われているけど、こう書いてもらうと、どれだけ隠れた貧困があるのか恐ろしくなる。
    貧困が故に、本来バイトをできないはずの中学生が自らもしくは親の命により深夜労働。おそらく現実の報道でこのニュースを見たら、遊ぶ金欲しさに中学生が勉強もせずに働いていたんだろう…と思ってしまうかもしれない。家庭環境が報道されても、深く考えることもせずに同情だけして終わりかもしれない。

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    2025年02月09日
  • 少女が最後に見た蛍

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    ネタバレ

    真壁·仲田シリーズ、第4弾!!

    前作は真壁さんと仲田さんの絡みが少なく寂しかったけど 今回は最終章に しっかり2人出てきて堪能出来ました。

    「来栖が言ったとおり、大人の世界にもいじめがある。子どもの世界と同じように、いじめている人も、いじめられている人も、かかわらないようにしている人もいる。なのに、子どもに『いじめられている人を助けてあげなさい』なんて言うのは無責任だ。見て見ぬふりをする子がいたとしても、俺は責められない。でも君はたった一人で、それまでろくに話したこともないクラスメートを守ろうとした」
    ここを読んだ時 うるっときました。
    自分が中学時代にいじめにあってて でも仲田さんみたい

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    2025年02月04日
  • 少女が最後に見た蛍

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    仲田シリーズ第4弾ということですが、この作家さんの作品は初読みです。
    いい作品でした。短編集で最終話にまとまりがあるパターン。少年課の警察官が主人公ということで、全編通じて少年がらみの事件であるものの、罪はきっちり暴きながらも、寄り添う気持ちも全面に出ている温かい話。
    前3作もぜひ読みたいと思います。

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    2025年01月25日
  • 謎解き広報課

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    酒飲み書店員大賞受賞作とのこと。そんな賞あったんやと思いました。そんなこの本ですが、何年か前まで会社の広報で社内報を作っていましたので、すごく親近感をもって読めました。自治体の広報紙作りに対してやる気を出したくないのに、ついついやる気を出してしまう主人公が、なんか良かったです!広報紙の目的や、そのための特集の切り口の大切さも、『そやねん!』と、すごく納得感がありました!続編もあるようなので、また読もうかな。

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    2025年01月12日