天祢涼のレビュー一覧
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ネタバレ昔読んで印象に残っている「あの子の殺人計画」と作家が同じだったことと、タイトルに惹かれて選んだ。
読んでいる間ずっと複雑な気持ちだった。もし私が気になっている人、大切な人が殺人の過去を持っていたら私はどうするだろう。過去のことだと割り切ってそのまま過ごすのか、やはり恐怖や軽蔑の感情を抱いてしまうのか。ましてや千暁のように友人だと思っていた人が兄を殺した犯人だったとしたら。心葉のように反省して、更生していたとしても許せるだろうか。「過去」って難しいと思った。過去と今は違う。でも「いま」は「過去」の延長なのだから無関係とは言えない。彩が気づいたようにそう簡単に割りきれるものではないのだろう。そして -
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とても苦しくて辛かった。
本当に14歳の少女は同級生を殺したのか??
事件の真相は衝撃だった。
真壁と仲田のコンビが
少しずつ謎を解き明かしていく。
貧しいこと、親が守ってくれないことで起こる様々な出来事
それぞれの登場人物の感情があふれでて
ツンとした痛みがわいて
苦しかった。
助けてあげたい。
でも結局何もできない。
最近読んだ
黄色い家、触法少女、そして希望が死んだ夜に。
たまたま選んだ本だけど全て貧しさ、未成年、ネグレクト、虐待など
世界がつながっているようで
なぜこの3冊を続けて読むことになったのか
自分が本を選んでいるようで
実は本が本を呼んでいる、そんな力も感じた。
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Posted by ブクログ
ネタバレ泣けた。
2人の友情と希望を打ち砕かれる苦しさと辛い切ない結末に。
とにかく周りの大人がクズばっかりでしんどい、、、完全に経済的DVでしょ…まだまだ子どもの2人はどうしたら良かったんだろう?
「あの子の殺人計画」も虐待児の話だったけど、
ミステリーとしてはこっちの方が流れが自然で好き。今まで読んだ天袮作品の中では(と言ってもそんなにないけど)1番好きかも。
真壁刑事はずっと好きになれなかった!努力してないって。努力するには少しは地盤が固まってないと無理なんだよな。最後はそれに気づいてネガに寄り添ってくれてたけど。常に仲田刑事のことをナチュラルに軽んじてる感じが嫌だった。 -
Posted by ブクログ
あまりにも悲しい事件。
真犯人は小説内の言動から目星がついたものの、動機は読み切らないとわからない。どんだけの闇があるんだ、という話。
平均的な生活をしている人に、日本にどれだけの生活困窮者がいるかわからない、と言われているけど、こう書いてもらうと、どれだけ隠れた貧困があるのか恐ろしくなる。
貧困が故に、本来バイトをできないはずの中学生が自らもしくは親の命により深夜労働。おそらく現実の報道でこのニュースを見たら、遊ぶ金欲しさに中学生が勉強もせずに働いていたんだろう…と思ってしまうかもしれない。家庭環境が報道されても、深く考えることもせずに同情だけして終わりかもしれない。 -
Posted by ブクログ
ネタバレ真壁·仲田シリーズ、第4弾!!
前作は真壁さんと仲田さんの絡みが少なく寂しかったけど 今回は最終章に しっかり2人出てきて堪能出来ました。
「来栖が言ったとおり、大人の世界にもいじめがある。子どもの世界と同じように、いじめている人も、いじめられている人も、かかわらないようにしている人もいる。なのに、子どもに『いじめられている人を助けてあげなさい』なんて言うのは無責任だ。見て見ぬふりをする子がいたとしても、俺は責められない。でも君はたった一人で、それまでろくに話したこともないクラスメートを守ろうとした」
ここを読んだ時 うるっときました。
自分が中学時代にいじめにあってて でも仲田さんみたい