【感想・ネタバレ】境内ではお静かに 七夕祭りの事件帖のレビュー

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Posted by ブクログ

源神社の美人巫女さんの雫ちゃんと壮馬くんの謎解きストーリー。何げに、神社の神事とかも知ることができるのがいいところだと思います。

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2022年05月05日

Posted by ブクログ

ネタバレ

個人的には短編集や連作短編がちょっと苦手だったりします。それは短編集だと各話を読み終わったところでひと段落ついてしまい、読むモチベーションが途切れてしまう気がするんですよね。

でも本作は各章(帖)の終わりで次の章につながる新しい事件・問題が発生しているので、続きが気になるせいかモチベーションが途切れることなく終わりまで読み通せたような気がします。

ただ、それとは別に……

話の内容について、第一帖の話は心が痛む話で読むのが辛かったりしました。あくまで個人的なコトですが、大人が子供の希望や意志を無視して勝手な期待を押し付けること。そしてドロップアウトしたらフォローせず、むしろ傷口を押し広げて塩を塗り込むようなことを言う親。こういう話に自分は弱くて、必要以上に登場人物(本作なら春海)に感情移入しちゃって、こっちまで辛い気持ちになってしまうのです。

最終的に彼の問題は解決したのでホッとしましたが、そこに至るまではメンタル的にキツいものがありました。裏を返せば、小説としてよくできてるということなんでしょうけど。

読み終えて気になる点としては、前作で一旦解決したと思われた雫の姉の件はまだ真相が見えず、当の雫もモヤモヤした感を抱いているように見えるところでしょうか。また、思い返してみると前作も最終章で壮馬が空気を読んで何とか問題回避する流れになっていて、これはこれで一定の解決にはなっているけれど完全に課題は解決しておらず、なにより壮馬が自分の本心を隠して結末に至っているところがなんかひっかかるんですよね。

本来なら、壮馬も雫も自分たちの気持ちに正直になって、誰もわだかまりを抱くことなくいろんなモノゴトが完全解決して大団円、というのが何となくセオリーな気がしているので、そうでない終わり方に違和感みたいなものを感じている自分がいる気がします。

そのあたりの課題はできるだけ早くスッキリさせて欲しいけど、スッキリするときは多分シリーズが終わっちゃう時のような気もして、何とも悩ましいところ。本作最後の壮馬の一言も不穏な結末になりそうな気配も感じられて、それらをひっくるめて一層この続きが気になってしかたありません。この先、一体どうなることやら……

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2021年05月10日

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