【感想・ネタバレ】その血は瞳に映らないのレビュー

あらすじ

横浜のアパートに住む鈴原咲玖良と娘の優璃が、同じアパートの住人・緑川に襲われ、母親は死亡、娘も負傷した。すぐ逮捕された緑川は死刑になりたかった、と供述。ニュースサイト記者・千弦は、犯人の動機に疑問を抱き、優璃と共に事件を取材する。不審な行動をとる緑川の弁護人や思惑を秘めた関係者の証言に振り廻される千弦たち。被害者と加害者が入れ替わりながら、新たな悲劇を生んでゆく。SNSの闇を抉る傑作長編ミステリー。

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感情タグBEST3

Posted by ブクログ

色々と書きたいことはありますが、注意しないとネタバレになってしまいそうですね。
人は信じたいものを信じる特性があるのは間違いなく、それに流されていては本質を見誤ってしまう。
正しい判断ができるよう、ネットとは適度な距離感を保って接していかなければいけないなと、改めて考えさせられる作品でした。

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2025年10月26日

Posted by ブクログ

ネタバレ

人は信じたいものしか信じない。本当にそうだと思う。自覚していようとなかろうと、そうなってしまう。SNSや切り取り報道を見て、簡単に真実を見誤ってしまう人はたくさんいる。そして、自分が信じているものこそが正しいと、信じている真実を疑わない。そして知らぬ間に人を傷つけ、興味がなくなるとすぐに忘れてしまう。本当の真実を見極めることはとても難しいけれど、真実とは何かを意識することだけは忘れずにいたい。
最後の最後まで、誰がどう事件に関わっているのか分からず、予想外の結末に驚かされた。そして、優璃はとても優しく、強くいようとする女の子だった。

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2025年08月30日

Posted by ブクログ

プラットホームを立ち上げた女性記者が殺傷事件の被害者女子高生と犯人の周囲を嗅ぎ回るうちに……というミステリ。天袮涼の真骨頂じゃない? 本名登録しないとコメできないweb記事プラットホーム、会社のモラルがな〜。

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2025年11月15日

Posted by ブクログ

ネタバレ

緑川。千弦。報子。優璃。無差別殺人?死刑になりたかったから。ネットニュース。SNS。マスコミ。その方が面白い。人は信じたいものを信じる。教唆殺人。
ネットはゴミ。

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2025年11月06日

Posted by ブクログ

結局は勝手な正義感
SNSそのものというよりかは、その発達によって、言わなくても(やらなくても)いいことを実現してしまうようになった人間がとても嫌いです

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2025年10月13日

Posted by ブクログ

今の時代に起こりそうな出来事ではある。読みながら、私も簡単にだまされてしまった。友だちと思っていても、まわりの評価とかから、対応を変えてしまうことは、ありがち。なにを信じればいいのか?自分の目で身体で直接感じるしかない。

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2025年10月04日

Posted by ブクログ

ネット記事やSNSの書き込みが関係者に与える影響を描いた社会派ミステリー #その血は瞳に映らない

■あらすじ
アパートに住む母娘、鈴原咲玖良と優璃。彼女たちはある日、同じアパートに住む男に襲われ、母が殺害されてしまった。犯人の動機は死刑になりたかっただけという…

Webニュース記者の千弦は、犯人の供述にを疑問に思い、被害者の優璃に取材を申し入れる。母の殺害された経緯や理由が知りたかった優璃は、千弦の自宅に住み込み、一緒に調査や取材をすることになる。果たして事件の背後には何があったのか…

■きっと読みたくなるレビュー
いつもの天祢涼先生らしい、人間性の闇を深く掘り下げる作品ですね。本作は死刑になりたいだけの無差別犯罪、そしてネット記事やSNSの書き込みが、事件関係者にどのような影響を及ぼしてしまうか。先生らしい厳しい視点で粘り強く描かれていくのです。

まずプロットがしっかりしてますね、力作だと思います。Web記者と被害者が事件の真相を追っていくバディものであり、また捜査を進めながら自身の価値観を昇華、成長させていく私立探偵小説でもあるのです。

様々な登場人物から情報を得ることで、次々展開していくプロットはお見事。どうしても取材小説なので画変わりや場面展開が少な目ですが、読者をぐっと惹きつける物語の組み立てはお見事でした。

また本作はキャラクターも魅力的に描かれています。主人公の千弦はこれまでの経験、辛い過去を背負って社会で戦っている。食うためにコタツ記事を書くのではなく、ジャーナリストとして社会に立ち向かっているパワフルな女性なんです。その中でも社会で若い女性に向けられる目、女性蔑視の現実を厳しく描かれています。

一方、被害者の娘である優璃は天真爛漫な女子高生。若いからこその前向きな部分が可愛いのですが、幼稚でもあるんすよね。

二人の会話を見てるとが少しずつ距離感が縮まってくるのがわかるし、後半になってくると今にも壊れそうな優璃を守ろうとする千弦が健気で泣けてくるんすよね…

そして本作の謎解き、誰がどんな悪意をもって、どんな行動したのか? これがなかなか混沌としていて真相が見えないんです。個人的に怪しいのは、この人かなーと思ってたのですが、最終的には違いましたね。たぶん同じ人を怪しんだ人もいっぱいいると思う、うまくミスリードされました。

しかし情報化社会ってのは便利ではあるんですが、もはや現代においては、情報が氾濫してます。嘘、大げさ、紛らわしい、なーんてあたりまで、面白ければ真実なんてどうだっていいんです。

情報化社会は、知恵も経験もあり、良識を持ち合わせた大人が使う分にはいい。しかしデマや嘘を妄信して、自分の意見や価値観を他人に押し付けたりするとタチが悪くなってくる。さらにひどくなると、他人を攻撃したり、力でねじ伏せたりといった行動に出る奴らもいるんすよね。

そうならないためにはどうればよいのか… やっぱり大切な人の近くにいるってことが重要だと思うんすよね。

■ぜっさん推しポイント
天祢涼先生はイヤな奴を書かせるとお上手なんですよね。本作でもいい意味でムカムカ、イライラさせてもらいましたよっ

イチ推しは加害者緑川の両親ですね~、自分本位なセリフが最高に腹立たしい! ぜひ刮目して読んでね。

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2025年09月05日

Posted by ブクログ

ネタバレ

今のネット社会のものすごくイヤなところを詳らかに書いているので読んでいてものすごくイヤですが、
どんでん返しが効いて、
シスターフッドものとしてもなかなか良かったです。

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2025年08月31日

Posted by ブクログ

読み終わりこの作品はミステリーの新境地な作品だと思いました。見知らぬアパートの住人に女子高生の母親が殺害される。なぜそのようなことが起こったのか、動機は何なのかその真相を探るためニュースサイトの記者をしている千尋が取材するところから謎が謎を呼び読む手が止まらず一気読みでした。そして弁護人冴木の登場によって事件は複雑に絡んでくる。いまだかつてないミステリーの形を崩す新感覚ミステリーにあなたも酔いしれて下さい。

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2025年08月06日

Posted by ブクログ


人は信じたいものしか信じない。
見たいものしか見えないから、
人や周囲を平等、公平には見ない。

そして、傷つけられる側であると同時に
いつでもどんな瞬間であっても、
傷付ける側になる可能性がある。

いつ如何なる時でも被害者にも
加害者にもなり得る。

危ういバランスを保ちながら、
日々生きていることを気づかせてくれる物語。

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2025年11月22日

Posted by ブクログ

幸福荘というアパートに母娘二人で住んでいた女子高生の鈴原優璃と母親の咲玖良が同じアパートの住人の緑川英雄31歳に刃物で刺され母の咲玖良は死亡します。
緑川はすぐ逮捕され「死刑になりたかったから」と供述しています。

記者の守谷千弦に優璃は「緑川が本当に死刑になりたいから母を殺したのか調べて欲しい」「本当のことを知りたい」と頼み、優璃は千弦のマンションに泊めてもらい行動を共にすることになります。

まず二人は緑川の幼馴染で緑川の弁護士となった冴木に会いに行きます。
本当に緑川は「死刑になりたかったから」咲玖良を殺したのか…?




この作品の作者の天称涼さんの作品は拝読したのは五冊目なんですが、今までの作品は越えられなかったと思いました。
犯人の動機に関する凄いどんでん返しがあり「ええっ!!」と思ったら最後にまた凄いどんでん返しで驚きはありました。
最後に作品のテーマにかかわる説明がされて意味はわかるのですが、トリックとしては凄いと思うのですが、そんなことがあり得るのかと思い、消化不良でした。

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2025年11月14日

Posted by ブクログ

ネタバレしないように書くと、母親が殺された…から始まっていくストーリー。
テンポよく読めました。今の現代社会でも流されたら起こりえちゃうのかな…ともおもいました。

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2025年11月12日

Posted by ブクログ

二転三転…とだけお伝えします。
これ以上の感想はネタバレになるので。
登場人物にキラキラネームや読みづらい名前をつける点は鼻につくが、時系列に沿った物語展開は読みやすい。
最後はちょっと唐突なく…という印象だけど。

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2025年11月08日

Posted by ブクログ

横浜のアパートに住む母娘が同じアパートに住む男に襲われて、母親は死亡し娘は負傷した事件は、「どうせ生きていても仕方ないので、誰でもいいから殺して死刑になりたかった」という動機だったようだが、ニュースサイトの記者である守矢は疑問を抱き独自で調べ出す。
母を亡くした娘も守矢と一緒に行動を共にするのだが、彼女の行動にも不審なところがあり…。
二転三転する事件像の結末は意外だった。

誰を敵にして攻撃するのか、それに同調してしまい加速していくのはSMSだからなのかと思うとやりきれない。
これもSMSの闇ということなのだろう。





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2025年10月21日

Posted by ブクログ

始めから違和感を感じながら、なんとなく読み進めていたら、終盤にかけて二転三転しどんどん面白くなっていった
しかしラストがややリアリティにかけ、その動機からそこまでするかなぁと思ってしまったのが正直なところ

しかし、心ないSNSの書き込みが結果的にひとりの人間の命を失うことになる暴力性や、アクセス数優先で面白ければ裏付けのない記事を容易くネットニュースとして流すマスコミ、その真偽の程はさておき信じたいものしか信じない人々、簡単に流される世論に警鐘を鳴らしたい気持ちは十分伝わった

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2025年10月10日

Posted by ブクログ

最初の導入部から話についていけるか不安なまま読み進めていました。
少しづつ話は理解することができ始めましたが、それまでで面白かったかどうかで問われると難しいところがありました。

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2025年09月27日

Posted by ブクログ

足が不自由な母親と2人でアパートに住んでいた娘の優璃。

ある日、同じアパートに住んでいた緑川に襲われ、母親が亡くなる。

"死刑になりたかった"と言う緑川の犯行動機。

疑問を抱く、ニュースサイト記者の千弦。

無責任に拡散されるSNS。

人は"信じたいものしか信じない生き物"

確かに、その通りだ。

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2025年09月18日

Posted by ブクログ

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「死刑になりたかった」
ーーその犯行動機は真実か?
SNSの闇が生む苦しみや欲望を描き出す
傑作長編ミステリー。
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アパートに暮らす母娘が隣人に襲われる。
母親は死亡、娘は負傷。
犯人の緑川は、死刑になりたかったと供述。

ニュースサイト記者、
守谷千弦が疑問を抱き、
事件を調べ始める。

天祢さんの「希望が死んだ夜に」が好きで、
社会派ミステリーを読むきっかけになった方で
本作もそれに近いものを期待してました。

本作も登場人物全員が怪しくて、
危険な目にも遭うし、
読んでいてハラハラが止まらず。

最後の動機は…受取方によりそうですが、
私はそうなのか、と受け取りました。

ミステリーを一気読みしたい方にはおすすめです!

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2025年09月15日

Posted by ブクログ

どんでん返しのあるトリックには感心、面白かった。ストーリー展開がご都合過ぎると思った箇所がしっかり回収されて読後感はよかった。

ただ、地の文が主人公の心理を表しすぎていて、登場人物にいちいち敬称をつけていたり、心理描写が多くてテンポがかなり悪い、読み進めるのに時間がかかる。
にも関わらず心理深掘りが浅く表面的なので、時間かかるが頭に残らない、という箇所が多く感じた。

ストーリー自体は面白かったので、読む人を選ぶ作品だと思います。

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2025年09月12日

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