天祢涼のレビュー一覧

  • 希望が死んだ夜に

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    明るくクラスの中心にいた春日井のぞみと、貧困家庭で母親と二人暮らしの冬野ネガ。
    対照的とも思える二人の女子中学生を軸として物語は進んでいく。

    12月6日の深夜、住宅街の空き家で、のぞみの首吊り死体が発見された。

    一見自殺に見える現場で、そこに居合わせたネガは殺害容疑で逮捕される。

    しかし事件の背後には、貧困、ネグレクト、虐待といった深刻な社会問題が複雑に絡み合う。

    支援の網からこぼれ落ちた子どもたちの現実に、苛立ちと無力感が残る。

    終盤で明かされる真実は、社会の暗部を照らし出すと同時に、深い切なさを読者に突きつける。

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    2026年03月08日
  • 希望が死んだ夜に

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    ネタバレ

    裕福な家庭ののぞみと母子家庭で貧困に喘ぐネガ。空き家でのぞみが死んでおり、駆けつけた警官にネガは逮捕され自分が殺したのだと自供する。
    仲田と真壁が2人の関係を聞き取りすると徐々に浮かび上がる真実。ネガやのぞみの学校での行動や態度の裏付けが仲田パートとネガパート交互に展開される話で明らかになっていく。お嬢様だと思ってたのぞみが実はネガと同じく貧困に喘ぐ状態であり、のぞみのフルートとネガの知り合いのお姉さんから言われた今後の希望、草薙先輩の本性と同時に失った絶望とがわかるオチはぐっとくる。2人で決意した夜の真実にこりゃまたあらら…
    かなりの鬱小説な雰囲気だが希望が絶望になった心情をより表してる読んで良かったと思える1冊。

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    2026年03月06日
  • 彼女はひとり闇の中

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    ネタバレ

    大学で小学校の幼馴染と再開した千弦。しかし、幼馴染の玲奈は夜道に何者かに殺されてしまう。千弦は玲奈から殺害時間直前に話したいことがあるとのLINEを見過ごしており、大学で再開したにも関わらずあまり会う機会を持たなかったことに後悔し事件の真相と犯人を追う。
    玲奈のゼミ助教授の葛葉が怪しく、千弦目線の事件捜査の間に挟まれる章では玲奈と千弦に対する憎しみと犯行を自白する目線の話が展開される。倒叙ストーリー?と思ったけど、オチは天祢さんらしく社会問題も絡めたもの。そこついてくるかと思う登場人物で、葛葉先生の苦悩もふむふむ。

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    2026年03月02日
  • その血は瞳に映らない

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    「人類にSNSは600年早い」
    という昔誰かが言っていた言葉を思い出した。
    タイトルからはホラーなのかミステリなのか全く何も想像できなかったけれど、ラストでタイトルを回収してくれた。


    「正義の鉄槌を下す」という胡散臭い名目で、薄汚い承認欲求を満たす野蛮なSNSユーザーたちに辟易していたため、自分の違和感や不快感は間違っていなかったんだな、と感じた。
    この本が誤った道に落ちないようにする抑止力になることを願う。

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    2026年03月01日
  • 葬式組曲

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    「葬式」を舞台に故人とその遺族に纏わる謎を北条葬儀社が解き明かしていく、連作短編ミステリー。一つ一つの話しは独立しており、それぞれの話で故人と遺族の間にある感情を読み解くヒューマンドラマ、それぞれに感動できるところがあり読んでいて心温まるところも。
    という印象を最後の最後でひっくり返す最後の章。一見つながらなそうなところも伏線になっており、意外性が強く残った小説となった。筆者が自身のあとがきで書いていたが、確かにミステリーとするなら「賛否両論」にわかれる内容だが、個人的にはよい意味で印象に残った一冊。

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    2026年02月27日
  • キョウカンカク 美しき夜に

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    ネタバレ

    人が発する声に色を感じる"共感覚"で人を焼いて殺す連続殺人鬼フレイムを追う美夜と妹をフレイムに殺された山紫郎。美夜は捜査中、山紫郎の先輩の玲の声が人を殺したくなる時発する強烈な紅色を感じて玲が犯人だと断言する。が、美夜の雇い主の謎の警察幹部・矢萩と山紫郎共に推理していくがあり得ないのではないか、そして後輩の女の子が殺された時はアリバイもある。美夜も気のせいだったかと漏らしたその後ドドドと展開する。
    美夜とは別の共感覚・見るものに味を感じる…なんとも奇妙ですな。ホワイダニットが特殊設定ありきのものなのがメフィスト賞らしさもあり良き。共感覚のせいで狂っていったという山紫郎の意見を覆す美夜もセリフもふむふむ。美夜の"狂感覚"の見応えも抜群!

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    2026年02月24日
  • 希望が死んだ夜に

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    ネタバレ

    2023年時点で本書を含む4冊のシリーズになっているらしい。
    本書はその1冊目。
    とりあえず他シリーズも読んでみようかなと思った。

    個人的な好みとして。
    なんでも、あまりご都合主義が好きじゃない。
    あたたかな気持ちになれる作品はもちろん好きだけれど、
    ぜったいハッピーエンドである必要はないと思っている。
    目に見えるインスタントな幸福は 探さなくてもその辺で見つかるので
    本として読む分には あまり魅力的に感じない。

    そういう点で本書は 救いがなくて良かった。
    最後の最後に含みは持たせているから、救いがないという言い切りもどうかとは思うけど、
    現状は何も救われていないので わたしの中ではそれで良しとする。
    変に救われる作品だったら たぶんシリーズ読んでみるか、とはならなかったと思う。

    一作目だったからなのか、たまたまなのかはわからないけれど、
    刑事のふたり 真壁と仲田の容姿も
    必要以上に情報が載ってなくて良かった。
    仲田が人目をひくような姿形で それを事件とはあまり関係なく何度も誇張されていたら、
    たぶんこの手のジャンルでは 一作目で終えてた。
    主軸に余計な飾りたて過ぎがないのも
    タイトルの物語に集中するのに良かった。

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    2026年01月22日
  • その血は瞳に映らない

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    隣に住む隣人に母親が殺された

    記者に密着取材を頼み居候させてもらうことにした被害者の娘

    娘は事件当日母親と一緒にアパートに向かい一緒に歩いていた

    母親は足が悪かった

    SNSやネットを信じ攻撃的になり他者を攻撃する

    親の期待や教えを守り生きてきたのにその教えを守れなかったり期待に添えなかった子供に対しての親の反応

    親が障害を持っていると子供はいい子でないといけないのか

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    2026年01月21日
  • 平成ストライク

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    平成の時代に起きた出来事をテーマとしたアンソロジー小説。

    巻末に平成30年史が載っていて、それを見ると、短いようで本当に色々なことがあったんだな。と感慨深くなる。

    収録作品としては、どれも面白かったけど、千澤のりこさんの『半分オトナ』が特に良かった。キーワードは二分の一成人式、児童虐待。
    貫井徳郎さんの『他人の不幸は蜜の味』も印象的。
    女子高生コンクリート詰め殺人事件、スマイリーキクチさんへの誹謗中傷。
    どちらも自分の中で強烈な印象を受けた事件なので、胸が痛かった。
    他人を誹謗中傷してしまう人は、間違いなくSNS辞めたほうが良い。

    白井智之さんの作品は今回初めて読んだけれど、白井さん作品によく言われる言葉たちが改めて理解出来た。
    本当、面白いけど気持ち悪すぎる 笑。

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    2025年12月21日
  • その血は瞳に映らない

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    だんだん誰を信じたらいいか分からなくなった
    自分も内容の評判に流された感じがする

    友人や同じアパートに住んでいた住人が、最初は保身の為に黙っていたのに、世論の風向きが変わったら証言し出すあたりもリアル

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    2025年12月14日
  • 希望が死んだ夜に

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    ネタバレ

    やはり子供ものには弱い。
    結末も想像できなかった。

    この作家さんの本はいつもすごく考えさせられて、リアルに感じる。
    暗い内容だから、人に薦めるって感じではないけれど、私にはとても心に残ってしまう。

    読んで良かったと思う。

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    2025年11月27日
  • 希望が死んだ夜に

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    正直に言えば、細かい部分にリアリティを欠いていて残念な印象を持った。
    しかしメインストーリーはきちんと社会問題について採り上げていたり、終盤の二転三転ひっくり返されるような読書体験は非常に楽しめました!
    読んでいる間はずっとドキドキしていましたw

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    2025年11月22日
  • その血は瞳に映らない

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    プラットホームを立ち上げた女性記者が殺傷事件の被害者女子高生と犯人の周囲を嗅ぎ回るうちに……というミステリ。天袮涼の真骨頂じゃない? 本名登録しないとコメできないweb記事プラットホーム、会社のモラルがな〜。

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    2025年11月15日
  • 希望が死んだ夜に

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    貧困に翻弄される2人の少女たち。今の時代の日本の貧困とアフリカの子どもの貧困を比べる教師。
    自分にとことん甘く、こどもを犠牲にする親達。
    貧困を受け入れようとする子どもたちの姿が切なかった。

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    2025年11月15日
  • その血は瞳に映らない

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    ネタバレ

    緑川。千弦。報子。優璃。無差別殺人?死刑になりたかったから。ネットニュース。SNS。マスコミ。その方が面白い。人は信じたいものを信じる。教唆殺人。
    ネットはゴミ。

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    2025年11月06日
  • 謎解き広報課 わたしだけの愛をこめて

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    ここまで広報に対して熱意を持って仕事している自治体職員がいるのか?と思ったが、あとがきを見ると実際に取材した自治体職員を元に描いていることを知り、胸が熱くなった。
    東日本大震災で被災した人たちが心がナイーブになっている中、いまこの時を将来のために残したいと心に決めて復興に全力投球して行動する住民や近隣自治体の職員と協力して前を向いて"震災の姿"を記録する姿はとても元気づけられた。

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    2025年10月31日
  • 彼女はひとり闇の中

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    初めての天袮涼作品でした。
    犯人の姿が見えていく流れの中で
    動機がなかなか頭に浮かばないもどかしさを
    後半、場面が切り替わり、ラストまで
    一気に読者を瞬間移動させられた感覚です。
    社会的な問題も含んだ内容でシリーズは
    期待できそうです。
    文体は読みやすく好きな感覚でした。

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    2025年10月25日
  • 彼女はひとり闇の中

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    珍しく社会派的な作品じゃないのかな?と思って読み進めましたが、そこはやはり天祢涼、最後にしっかりとまとめてくれました。
    人それぞれ、今に至るにはそれだけの理由があるということが胸にのしかかりました。
    今を幸せに生きられていない人の理由にも、目を向けていく必要があるのだろうと思いました。

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    2025年10月23日
  • その血は瞳に映らない

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    結局は勝手な正義感
    SNSそのものというよりかは、その発達によって、言わなくても(やらなくても)いいことを実現してしまうようになった人間がとても嫌いです

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    2025年10月13日
  • その血は瞳に映らない

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    今の時代に起こりそうな出来事ではある。読みながら、私も簡単にだまされてしまった。友だちと思っていても、まわりの評価とかから、対応を変えてしまうことは、ありがち。なにを信じればいいのか?自分の目で身体で直接感じるしかない。

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    2025年10月04日