千早茜のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
ひと言で表せば、気味の悪い話だった。
「アカイツタ」と「イヌガン」に2作から成る短編集かと思っていたら、2作が複雑に絡み合って、人の心の奥にある複雑な感情も絡み合っていて、作品全体に「アカイツタ」をまとっているような雰囲気。
産休の代理教師として、敬虔なカトリック系の女子高の美術教師として着任した萩原は、ツタの絡まる校舎の中に謎の少女の影を見かける。
そして、美術室には萩原が見かけたと思われる少女の肖像画が置かれていた。
現在の美術部員に聞くと、その作品を書いた生徒は入水自殺を図ったと言う。
返す宛のなくなった肖像画に陶酔していく萩原。
そんな時、卒業生である小波が現れ、その絵を引き取りたいと言う。その小波そこが肖像画のモデルであったことから、萩原は小波自身に魅入られていく。
萩原と小波に共通する子供の頃の親からの虐待の記憶。
その記憶をかき回そうとする小波の父であり、萩原の恩師である真壁。
歪んだ愛が描かれ、少しホラー的な要素もあるが、美術的な表現で、作中にも出て来るが、何だか原田マハの「サロメ」を読んでいるような感覚にもなる。
一転、「イヌガン」では幸せそうなカップルの日常が描かれる。
最初は全く関係のない2編と思わるが、物語が進むに連れ、「アカイツタ」の後日譚と明かされていく。
歪んだ愛情を描いた作品であり、決して気分のいい内容ではないが、他の方のレビューにもあるように耽美な雰囲気が全編を包んでおり、何とも言えない独特な読後感。
この作者さんの作品は何作か読んでいるが、それぞれ読後感が違っており、捉えどころがない作家さんだと思う。 -
Posted by ブクログ
祝・わるたべ2巻!北澤平祐さんによる異国の童話に迷い込んだかのようなやわらかで可愛らしい不思議な魅力の絵の数々にうっとり。
千早さんのツイートを日々読んでいる私にとって、この偏屈かつ貪欲な食へのアプローチは「おっ今日もやってるね!」って行きつけの繁盛してる飲み屋の暖簾をくぐる感覚に近いな。
千早さんはただ食べるだけじゃなく料理もするし、配偶者も料理人とのことで、美味のためなら骨身を惜しまない感じが素敵。
「セリ科がいい」では、執筆に煮詰まったら包丁を握って野菜を刻んでいるときが一番頭がスッキリすると書かれてあった。料理を手を動かしてると五感が刺激され、執筆の一環ですらあるかもしれないと。なるほどねーと頷きながら、ついこの間読んだばかりの料理なんて愛なんてを思い出した。
コロナ禍での連載についても、その時感じたことをエッセイとして記録されていて興味深かった。緊急事態宣言には外食の楽しみを奪われ、マスク着用では嗅覚の偉大さに気付かされ、ひきこもり生活で高級海苔を迎え入れても、おうちパフェは断固として拒否。
私はなんか食に関してコロナ禍で変わったことあるかな……考えてみたけど、特になかった。自粛生活とはいえ、何を食べて5キロも太ってしまったのだ。
食べたものが身体をつくるってこと、ついつい忘れちゃうんだけど、千早さんのわるたべは、それを体感として思い知らせてくれるんだよね。
自分が何を食べたか覚えてないなんてもったいない。せめて好きなもの食べて太りたい。 -
ネタバレ
こういう人いそう
主人公は女性からモテるが、面倒だから相手にしていない。
しかし、そのうちに女性にも相手にされなくなっていることに気づく。
主人公はどのように変わっていくのだろうか。