千早茜のレビュー一覧

  • おとぎのかけら 新釈西洋童話集

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    西洋童話を現代風にアレンジした作品。ハーメルンの笛吹きが一番読後に残るゾッとする感じが強く印象に残った。

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    2025年02月09日
  • しつこく わるい食べもの

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    前作に続き、千早さんの食への視点が本当に面白い。好きなもの食べて好きに暮らしたい!

    コロナ禍で外食することが減って、おうちご飯の充実さや外食のありがたさを感じたことを思い出した。マスクって確かににおいを遮断するな〜

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    2025年02月02日
  • こりずに わるい食べもの

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    結構こだわりが強くて、それに反するものに否定的な言い方をするので、めんどくさい人だなーと思ってしまった。でも千早さんなりに柔軟に生きようと努める姿勢や、自由にのびのび生きる様を感じとれて、嫌な気持ちだけでは終わらなかった。普通の生き方してたら作家になんてなれないですよね、そりゃ。
    「なんでもいい」ではなくて、自分の好みやルールを探索していくことで人生もっと面白くなりそう、と思えました。

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    2025年01月27日
  • 森の家

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    家族として暮らす30代のちや、40代後半の佐藤さん、20代のまりもくん。
    それぞれの視点で描かれた3部構成。
    家族とは何?を作者千早さんが描いた。暗い雰囲気だけど嫌いじゃない、不思議な作品だった。

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    2025年01月24日
  • アンソロジー 料理をつくる人

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    「料理をつくる」をテーマに、この豪華作家人が書きおろした短編集。西條奈加さんの神楽坂人情もの、千早あかねさんならではのちょっと幻想的な怖さ等々、それぞれの作風を存分に楽しめる!

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    2025年01月01日
  • アンソロジー 料理をつくる人

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    どんな料理の話があるんだろう?と思っていたけど、家庭料理がほとんどだった。
    料理がテーマのアンソロジーのはずなのに、料理の話があんまりないものも。
    面白かったのは千早茜さんの「白い食卓」。
    終始不穏で、料理を作っているだけなのに、はくりさんがとても怖い。
    食事=命と思うと、家族に食事を作る事が責任重大だと感じて荷が重かったことがあるけど、はくりさんのような思考になるパターンもあるんだなと思った。

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    2024年12月27日
  • 人形たちの白昼夢

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    私は千早茜先生の書く物語が好きだと再確認。恋愛ものや青春ものは実はどこか苦手なのですが、千早茜先生の書く物語は愛はあるもののどこか心の奥深く眠る誰もが持っているであろう黒くて冷たい何かを前面に出されているように感じ他の作者にはない何かがある。
    作品とは話がずれましたが、この本は実は微妙に話と話が繋がっているのかな?繋がっているようにも感じるが別の何かにも感じる不思議な一冊。読めば読むほど、暖かく凍てついた世界を感じられる。

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    2024年12月18日
  • 人形たちの白昼夢

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    この作者さんは「赤い月の香り」が文庫になるまで既刊をボチボチと読んでいく、の4冊目。
    この前のランキングで見つけたこの本にしてみた。

    寓話、風刺、童話、夢想、詩…、色々なテイストの12編が集まった、ちょっとダークで幻想的な短編集。
    興を惹かれた話もあれば、正直よく分からなかった話もあり。

    巻頭で描かれた、嘘をつけない男と嘘ばかりつく女の不思議な出会い(コットンパール)がなかなかお洒落。
    娼婦に拾われて育てられた少女(プッタネスカ)、雪の積もる山に一人住み神聖視される少女と獣(ビースト)、復讐心に囚われて人間そっくりの殺人機械を作り出してしまう時計職人(ロゼット)、それぞれ残酷な運命の破滅的な描かれ方が印象に残る。

    どのお話にも「青いリボン」が出てくるが、それらが何を象徴していたかは読み解けずで、いささか消化不良ではあった。

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    2024年12月03日
  • おとぎのかけら 新釈西洋童話集

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    皮膚をめくられるようなぞわぞわした感覚、千早茜さんのお話には、どこか毒みたいなものが含まれている。

    西洋童話のどこか恐ろしくて、でも何だかリアルなところが、まさしく新釈という感じ。

    今回すごく疲れている時期に読んだけど、また元気な時には違う解釈になりそうだなと思いました。

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    2024年11月29日
  • 人形たちの白昼夢

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    冷たくつるりとした陶器のようで、触れてみると血潮が通い暖かさのあるような短編集

    「モノ」であるはずなのに命があるように思え、時には人の心の支えになり、また時には畏怖の対象にもなり得る人形。
    人形というテーマで、広い振れ幅の温度の物語たちが楽しめた。

    全体的に海外を思わせるような世界観で、身近なような、遠いような、浮遊感を味わえる作品。

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    2024年11月09日
  • おとぎのかけら 新釈西洋童話集

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    【2024年197冊目】
    ヘンゼルとグレーテル、みにくいアヒルの子、白雪姫、シンデレラ、マッチ売りの少女、ハーメルンの笛吹き男、いばら姫と誰もが知る童話を元に描かれた現代の寓話。時に美しく、時に恐ろしい7つの物語。

    あとがきによれば、どの西洋童話を元にするかは編集さんが選んでいて、筆者にとって「大嫌いな話ばかり」をベースにしているという本作。相変わらず文章と表現の美しさに惚れ惚れしながらも、ぞっとしたり、心を打たれたりと楽しめる短編集でした。

    人間の底にあるおぞましさを描いた「凍りついた眼」と女の執念が毒々しい「白梅虫」に、幸せを掴んだ「金の指輪」と「アマリリス」、物語と物語の対比がすごい。一見ジェットコースターのような短編集ですが、じわじわと忍び寄るような余韻がどのお話にも共通してあるのはさすがと言ったところです。

    お話同士のギャップで風邪をひかないようお気をつけを。

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    2024年10月30日
  • こりずに わるい食べもの

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    食に関するエッセイ3作目。コロナ禍でお店が閉店や時短営業になり外出も自粛したりで外で食事をしたりする機会が減っている中でもとても前向きに楽しくこだわりながら食に真っ直ぐ突き進む姿が健在で嬉しい。そして多忙の中、京都から東京へのお引っ越しも大変だっただろうな。年齢が同じくらいなので食べ物によって重たく感じたり身体が受け付けなくなるのに共感。パフェの話はいつも楽しく読んでるけど相変わらずパフェを食していないので今度食べてみようか。食べ物への愛を読むのも楽しいけど、その前後の話なども本当に楽しませてくれる。

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    2024年10月29日
  • 魚神

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    読んでみて、と特別な人にもらった本。

    読んでるうちに匂いや、なにかに触ったときの感触が浮かんでくるそんな気がした。あまりにも大切に思うあまり、すれ違ってしまう姉と弟が切なくて愛しかった。最後に掴んだものは、ふたりにとっての幸せなのかな。蓼原がすごく好きだったので最後までしぶとく生き抜いてくれてほっとした。

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    2024年10月31日
  • わるい食べもの

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    ネタバレ

    千早茜さんの食エッセイ。
    エッセイって著者によっては、自分に合う合わないが結構はっきり分かれますよね。千早さんは合いました。
    文がきれいで読みやすかったです。

    以下印象深かったところ。
    P38エーデルワイス。戦争になったらのところ。
    P161 猫と泣き飯。幼体の未熟さが怖いというところは自分もそうなので共感。
    あと病院のO部長の話はどちらも面白かった。いいキャラしてます。

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    2024年10月22日
  • 透明な夜の香り

    匿名

    購入済み

    臭いについてあまり深く考えた事がなかったので、新しい発見をした気分です。柔軟剤をいい匂いだと思い沢山使っていたのを見直さなきゃと思ったりしました。

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    2024年10月18日
  • からまる

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    【2024年185冊目】
    かたつむり――を恐れる男、
    くらげ――のように揺蕩う女、
    いそめ――みたいに絡まる男、
    むかで――の如き女、
    金魚――に囚われた少年、
    ヒドラ――と同じく底にいる女、
    光――の中で溺れた女。
    七人の男女の心の機微を捉えながら、日常を描いた連作短編集。

    読み進めると「こことここが繋がっているのか」というのがわかる登場人物たちですが、現実と同じように考えていることや価値観は十人十色で、キャラクターひとりひとりに対する解像度が高すぎる、と慄く一冊です。

    キャラクター設定とかどうしているのだろう、しっかり作り込んでおいて、そこからどう動くのかキャラクターに任せるみたいな感じなんでしょうか。千早茜さんは一人の人であるのに、複数のキャラクターの在り方がリアル過ぎてビックリしてしまいます。

    感情と日常を描いた作品なので、物語の中で大きな出来事はほとんどないと言っていいに等しいのですが、生々しくぶつけられる感情から目が離せなくなる物語たちでした。

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    2024年10月08日
  • 眠りの庭

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    “共犯者にしたかったの あなたを_”

    千早茜さんの耽美な世界
    今宵も堪能いたしました♡



    むせ返るような“女”の匂いが色濃く漂い
    哀しき過去を背負った女と
    彼女に囚われた男たちの
    妖しくも美しい短編が描かれている

    それはまるで…妖しくもその美しさに魅了され
    あえて囚われることを望んだ蝶のようでもあり…

    深緑の蔦(つた)の中に映える真紅に心奪われ
    その蔦に絡めとられたい…と思わせるような
    耽美な世界観だった



    ふたつの物語が繋がったとき
    隠された真実が明らかになる



    幻想的で不穏な空気が常に流れているのに
    不思議とこの世界にとどまっていたい…
    ああ…好き…… 抗えない!!と思ってしまう…笑

    そんな気持ちを読者に抱かせるのは
    やはり千早茜さんだからこそ♡

    きっとそう感じるのは 私だけではないはず!!

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    2024年10月06日
  • 眠りの庭

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     薄い微笑みを誰かに見せたくなる気持ちが分かるというか、人間はどんな場所に辿り着いても、悲しみや孤独は消えないのだろうかという、一種の諦観めいたものを抱えながらも誰かを求めたくなる、そんな矛盾した存在に愛しさと苛立ちがない交ぜになることくらい分かっていたのにね、何なんだろう、このもどかしさは。

     物語があるようで無いような心境を抱いたのは、その登場人物のことをどうこう考えるのではなく、そこから自分の人生と重なるものを抜き出して、自分とどう向き合うのかを教えてくれるようでもあり、あくまで他人じゃないのよということを強く実感させられたのは、物語に登場する『ファム・ファタール』という言葉も同様であり、彼女をどう捉えているのかは周りの人間であって、その胸の内は本人にしか分からないはずなのに、『運命の女』なんて勝手に決め付けて笑わせんじゃないよ。
     
     と極論で言えば、そうとも捉えられる感覚も含ませたことに、果たして人間とは奥深く複雑な存在なのか、鬱陶しくて厄介な存在なのか、そんなことを考えさせられたことで、物語自体の好き嫌いはともかくとして、今回の千早茜さんの作品は、人間の内に秘めた部分を抉ってくる印象が強く、こうした姿勢が時に文学として変貌するのではと感じたのは、強ちそれが夢物語では無いことを渋々認めざるを得ない、人間の一つの本質に迫っているようにも思われたからだ。

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    2024年09月28日
  • 魚神

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    うつくしくて、ほの暗くて、せつなかった。

    遊郭で栄える閉ざされた島で生まれ育つうつくしい姉弟のお話。


    *

    「いや、白亜は僕がいなくなったらたくさん泣いて、僕のことなんか忘れてしまうといいよ」

    ”人は忘れるために泣く”というスケキヨが白亜に語ったこの台詞がなんだかとても刺さった。

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    2024年09月22日
  • ひきなみ

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    「透明な夜の香り」が好きだった千早茜さん。
    文庫新刊が発売されたので手に取った。

    親の都合で東京から瀬戸内の小島で暮らす祖父母の家に預けられた葉。閉鎖的で男尊女卑の考えが根強く残る島で出会ったのは祖父と暮らす真以。
    2人の少女時代から大人になるまでの物語。

    第一部「海」では2人の少女時代、第二部「陸」(おか)では2人の別れから20年後の話が書かれている。他作品でも書かれているが、島ってどうしてこんなに生きにくい場所なんだろうか。
    自分のプライバシーまで島民全員に知られるなんて恐ろしすぎる。
    自分ではどうしようもない家族のことまでネタにされ蔑まれるのは辛い。
    血縁からは逃げたくても逃げられない。

    社会人になってからは、葉が男性の上司から執拗に嫌がらせをされる描写も辛く、息苦しい。
    でも真以の存在によって葉は自分がどのように生きたらいいのかを見出すことができた。
    真以もありのままの自分を受け入れることができた。
    この先もこの2人には手を取り合って生きていってほしいと願った。

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    2026年04月25日