イシヤマアズサのレビュー一覧
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シリーズ第二弾。
小料理屋〈ゆきうさぎ〉を舞台にしたハートウォーミングストーリー。連作四話+序章&終章が収録されております。
今回もほっこり安心の読み心地でした。
何故か大樹にレシピが教えられなかった、先代女将秘伝の豚の角煮から、ギクシャクしてしてしまった友人との仲直りの手まり寿司、思い出のメンチカツ、そして〈ゆきうさぎ〉夏の新メニュー・日替わりかき氷・・等々。
美味しいメニューの数々と、〈ゆきうさぎ〉を巡る人々の心温まるドラマに癒されます。
とろとろの角煮も美味しそうだし、個人的には揚げたてサクサクのメンチカツに魅かれましたね。
で、このメンチカツのエピソードが第三話「5月病にはメンチ -
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同著者の『ホテルクラシカル猫番館シリーズ』を読んでいるのですが、そこかしこに当シリーズとのリンクがありまして、巻が進むごとに「“ゆきうさぎシリーズ”は既にお読みですよね?」という圧が強くなってきた為、根負け(?)して手を出しました(著者の思うツボ)。
と、いうことで本書はシリーズ第一弾でございます。
母を亡くした哀しみから、食欲が無くなってしまった女子大生の碧。
ついに、貧血で倒れてしまったところを小料理屋〈ゆきうさぎ〉を営む大樹に助けられます。
彼の作った料理で元気を取り戻した碧は、〈ゆきうさぎ〉でアルバイトをすることになりますが・・・。
鉄板のハートウォーミングご飯モノ。
連作四話仕立 -
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教員採用試験の前日に盲腸になってしまった碧は、試験を受けられず、それでも教職への希望は捨てずに懸命な就職活動をする。
・彰三と義理の息子になる俊明との打ち解ける日
・碧と大樹の花火大会デート
・クリーニング店夫婦の結婚記念日
碧の就職がうまく行かないことで、全体的に少し沈んだ空気だ。
やはり碧が元気だと、この物語シリーズも活き活きしているように感じられる。
前作から登場した零一も、少しずつゆきうさぎに馴染み始め、大樹と二人でうまく回ってくれたらいいなと思うばかり。
就職関係の話は、どの作品でテーマとして組み込まれても少し憂鬱なもんだ…やれやれ。苦笑 -
Posted by ブクログ
時は真夏。
・パティシエの蓮はイギリスで店を開く知り合いに誘われていて目下悩み中。
・ゆきうさぎで働く碧の友人の真野玲沙は、母が再婚する話が急浮上。再婚相手に不安を覚えている。
・ゆきうさぎで働くミケさんは、親戚からお見合い写真を送りつけられ、将来に向けて悩み中。
・碧の母のお線香をあげたいと、母のかつての教え子から連絡がきた。新しい出会い。
の4本立て。
何気なく過ごす毎日が、物語の中で川の水のように穏やかに流れ、大学1年だった碧も3年に。
変わりなく続くものと、変わっていくものが、後ろ髪ひかれるように名残惜しくもあり、この先、ゆきうさぎがどう歩んでいくのかと思いを馳せると、少し寂しく -
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明日町のこんぺいとう商店街を舞台にした群像劇の体裁で、商店街の7つの店舗の人々を7人の作家が描くアソート短編集。シリーズ4作目。
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寺地はるなさんと山本幸久さんが決め手となって読むことにしました。
自分のペースで楽しく読めたのは前川ほまれさんの「インドカレーママレード」です。タイトルの伏線回収も含めて好きな作りでした。
大島真寿美さんの「カフェスルス」もいつもの (?) にぎやかな関西弁によく合った世界でおもしろかった。
そして山本幸久さんの「おもちゃ屋『うさぎや』」。本巻の7店舗の人たちを見事に巻き込み、ほっこりするハーモニーを聴いているような -
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