イシヤマアズサのレビュー一覧
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シリーズ第三弾。
小料理屋〈ゆきうさぎ〉を巡る“おいしい”ハートウォーミングストーリー。連作四話+序章&終章が収録。
そして、この巻から巻末にレシピがついております~♪(今回は“牛肉のしぐれ煮”と“おやき”)
大樹の弟・瑞樹の妻で大樹の幼なじみでもある、ひかるが何故か変装して〈ゆきうさぎ〉を訪れます。
大樹の実家の家族の好物ばかりを注文するひかるには、どうもお悩みがあるようで・・。
はい。今回も大樹のお料理に癒されております~。
瑞樹の好物“牛肉のしぐれ煮”。10年前に人生に挫折していた男性を救った“熱々おでん”。仲違いしたオジサンたちの仲直りの橋渡し役(?)“だし巻き玉子”。商店街活性化のイベント用の限定メニューの“おやき“等々・・。
個人的には、巻末レシピにも抜擢(?)された、“おやき”(具は“ナスの肉味噌炒め”と“林檎とさつまいも”)が特に美味しそうで食べたくなりました。
大樹のソツのなさは相変わらずで、大学祭でから揚げの模擬店を出す碧の友達に作り方を指南したり、瑞希の好物のしぐれ煮をうまく作りたいひかるに協力したりと、いいヤツぶりを発揮しております。
そして、シリーズ一作目で、〈ゆきうさぎ〉が嫌がらせを受けるきっかけになってしまった記事を書いたライターさんとも和解して今日も平和な〈ゆきうさぎ〉です。
そういえば〈ゆきうさぎ〉のスタッフは店主の大樹をはじめ、バイトの碧(タマ)と菜穂(ミケ)も20代という若さなのですが、常連客の年齢層がお高め(てか、ほぼオジサン)なんですよね。
大樹の料理が、先代女将の味をしっかり引き継いで美味しいというのは勿論ですが、スタッフ三人の人柄が居心地の良い空間を作っているのかなぁ・・なんて思います。
話の内容でもありましたが、駅ビルに押されて、生き残りが難しい商店街の中で、いつまでも地元の人達に愛される〈ゆきうさぎ〉のようなお店って素敵ですよね。
大樹と碧の仲の良さが増していっているのも微笑ましい限りです。
終盤では桜屋洋菓子店の息子で、南青山のパティスリーで働いている蓮がロンドンに行くかどうか迷っていましたが、どう決断するのでしょうか・・。
今回出番の少なかった、野良猫の武蔵&虎次郎の活躍ももっと見たいので、その辺含めて次巻に期待したいですね。 -
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シリーズ第二弾。
小料理屋〈ゆきうさぎ〉を舞台にしたハートウォーミングストーリー。連作四話+序章&終章が収録されております。
今回もほっこり安心の読み心地でした。
何故か大樹にレシピが教えられなかった、先代女将秘伝の豚の角煮から、ギクシャクしてしてしまった友人との仲直りの手まり寿司、思い出のメンチカツ、そして〈ゆきうさぎ〉夏の新メニュー・日替わりかき氷・・等々。
美味しいメニューの数々と、〈ゆきうさぎ〉を巡る人々の心温まるドラマに癒されます。
とろとろの角煮も美味しそうだし、個人的には揚げたてサクサクのメンチカツに魅かれましたね。
で、このメンチカツのエピソードが第三話「5月病にはメンチカツ」でして、碧の亡くなった母で教師をしていた知弥子さんと彼女の教え子・七海さんの素敵なストーリーにグッときました。
そして、皆を〈ゆきうさぎ〉に導いてくれる、野良猫の武蔵&虎次郎(ムサシとコジロー・・巌〇島ではないですがww)が、いい仕事してくれております。
第三話で七海さんを〈ゆきうさぎ〉に連れてきたり、第四話(表題作)「8月花火と氷いちご」でも迷子になった朋夏ちゃんを見つけて教えてくれるなど、ナイスサポートの猫たち・・てか、君らは何者?神様ですか?と、あまりの賢さに不思議な存在に思えてきました。
ラストは大樹の家で、若者たちが皆でワチャワチャ楽しそうに花火をしていて、仲よき事は美しき哉・・と平和な気持ちになった次第です。
このシリーズの登場人物は皆あまりクセがなくて、悪く言えば“キャラが薄い”のですが(猫の武蔵が一番キャラが立っているかも?)、シリーズが進んでいくうちに深みが出てくるかも・・と期待しております。 -
Posted by ブクログ
同著者の『ホテルクラシカル猫番館シリーズ』を読んでいるのですが、そこかしこに当シリーズとのリンクがありまして、巻が進むごとに「“ゆきうさぎシリーズ”は既にお読みですよね?」という圧が強くなってきた為、根負け(?)して手を出しました(著者の思うツボ)。
と、いうことで本書はシリーズ第一弾でございます。
母を亡くした哀しみから、食欲が無くなってしまった女子大生の碧。
ついに、貧血で倒れてしまったところを小料理屋〈ゆきうさぎ〉を営む大樹に助けられます。
彼の作った料理で元気を取り戻した碧は、〈ゆきうさぎ〉でアルバイトをすることになりますが・・・。
鉄板のハートウォーミングご飯モノ。
連作四話仕立て(+序章&終章)で、〈ゆきうさぎ〉に関わる人達の様々な物語が綴られていく展開です。
今回はどの話も“家族の絆”がテーマという印象でしたね。
特に、第三話「14時5分のランチタイム」で、碧と共に〈ゆきうさぎ〉で働くミケさんが、素直になれなかったお母さんへ、手作りお弁当と一緒に渡した感謝のお手紙にジーンときました。
で、大樹が作る料理はどれも美味しそうなのですが、個人的に気になったのは“クリームチーズ入りポテトサラダ”です。
これ、めっちゃ美味しそうじゃないですか?食べてみたくなっちゃいました。
てな感じで、多忙で疲れている夜も本を読んじゃう(寝ろよ!って感じですが)私にもスルスル~と入ってくる優しい読み心地の作品です。
ただ、ちょっといただけなかったのは、第四話「23時の愛情鍋」で、〈ゆきうさぎ〉が逆恨みから嫌がらせを受けてしまい、後でその嫌がらせをした人は謝罪には来るのですが、大樹の対応がヌルすぎてモヤモヤ。
どんな事情があっても迷惑行為をしてもいい理由にはなりませんから!と、“器がおちょこ”の私はプリプリでした。
ま、ちょいちょい登場する野良猫の“武蔵”に免じて(?)良しとしますか。
因みに、大樹と碧は“くっつくフラグ”がビシビシ立っているので、今後二人の距離がどう近づいていくのか見守りたいと思います~。 -
Posted by ブクログ
教員採用試験の前日に盲腸になってしまった碧は、試験を受けられず、それでも教職への希望は捨てずに懸命な就職活動をする。
・彰三と義理の息子になる俊明との打ち解ける日
・碧と大樹の花火大会デート
・クリーニング店夫婦の結婚記念日
碧の就職がうまく行かないことで、全体的に少し沈んだ空気だ。
やはり碧が元気だと、この物語シリーズも活き活きしているように感じられる。
前作から登場した零一も、少しずつゆきうさぎに馴染み始め、大樹と二人でうまく回ってくれたらいいなと思うばかり。
就職関係の話は、どの作品でテーマとして組み込まれても少し憂鬱なもんだ…やれやれ。苦笑 -
Posted by ブクログ
時は真夏。
・パティシエの蓮はイギリスで店を開く知り合いに誘われていて目下悩み中。
・ゆきうさぎで働く碧の友人の真野玲沙は、母が再婚する話が急浮上。再婚相手に不安を覚えている。
・ゆきうさぎで働くミケさんは、親戚からお見合い写真を送りつけられ、将来に向けて悩み中。
・碧の母のお線香をあげたいと、母のかつての教え子から連絡がきた。新しい出会い。
の4本立て。
何気なく過ごす毎日が、物語の中で川の水のように穏やかに流れ、大学1年だった碧も3年に。
変わりなく続くものと、変わっていくものが、後ろ髪ひかれるように名残惜しくもあり、この先、ゆきうさぎがどう歩んでいくのかと思いを馳せると、少し寂しくもなってしまったり。
できれば、碧は大樹といつまでも変わらずに一緒にいてくれたらなと思ってしまう。
大樹、いろいろ鈍いな。笑 -
Posted by ブクログ
明日町のこんぺいとう商店街を舞台にした群像劇の体裁で、商店街の7つの店舗の人々を7人の作家が描くアソート短編集。シリーズ4作目。
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寺地はるなさんと山本幸久さんが決め手となって読むことにしました。
自分のペースで楽しく読めたのは前川ほまれさんの「インドカレーママレード」です。タイトルの伏線回収も含めて好きな作りでした。
大島真寿美さんの「カフェスルス」もいつもの (?) にぎやかな関西弁によく合った世界でおもしろかった。
そして山本幸久さんの「おもちゃ屋『うさぎや』」。本巻の7店舗の人たちを見事に巻き込み、ほっこりするハーモニーを聴いているようなまとめ方。こういうゆるやかな連帯を描かせたら右に出る人はいないのではと思う出来栄えでした。
寺地さんの「サクマ手芸店」は終盤こそ読ませるものの、それまでがダイジェストのような端折り方で、いつもの心にじわじわと浸透する感じがしませんでした。超短編は寺地さんには合わないのでしょうか。少し残念でした。