松岡圭祐のレビュー一覧
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ネタバレ特等添乗員シリーズの最新作。
前回からかなり後になって出版された本であるが、前回からは年数は経っておらず変に年を取らせないようにしているところが続けて読んでいる人間からするととても読みやすくて嬉しかったです。
今回は韓国で巻き起こるK-POPを軸にしたストーリーで一癖も二癖もあるツアー客達が韓国芸能界の闇に巻き込まれていく様子が描かれている。ツアー客はほぼ全員が何かを抱えた人物として描かれていて、誰がどんな風に裏切ったり波風を立てたりするのかという展開の波を楽しみに読むのがとても面白かった。ツアー客達は最初こそ、テンションが低く争っていたものの、ツアーのハプニングを通じて状況を打破しようと奮闘 -
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ネタバレ特等添乗員シリーズの第五弾。
今までよりも何でもあり感が強くなってきた印象だが、暴力団排除法が施行され苦しくなったリアリティのある姿になっていたのが面白かった。今回は組長のどら息子の嫁探しにつきあわされる周りのヤクザ達がとてもコミカルチックに描かれていて、クオンタム側で起きた女性同士のドロドロなシーンと上手い具合に対比になっていたので辛くならずに読むことが出来た。
今回のテーマは「空気」との闘いであると考えられる。
ヤクザのシンジケートを解散したいが、その他のヤクザに忖度し関係を引きずってしまう鮫吹や、絢奈と那沖の関係性に嫉妬した浜宮が陰湿な嫌がらせをその他の女子社員を使ってアンチな空気感を創 -
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ネタバレ9巻も驚いたけれど、10巻はそれ以上の衝撃でした。優莉結衣のこれまでの無双、実は傭兵稼業の人だった磨嶋・弥藤が援護してくれていたからで、本当の戦場で太刀打ち出来るレベルではなかった。今までで1番痛めつけられてた気がします。絶体絶命のピンチが文字通りのそれ。
でもそんな中、磨嶋・弥藤の「実戦で身に着けろ」的な指導のおかげでめきめきと力をつけ…なんだかんだで土台が出来てたら伸びるのも早いのだなぁ。。
セレブ高校の海外訪問で武装勢力の惨禍が高校生たちに襲い掛かります。その中でもトップのお嬢様と世界的ピアニストが目を付けられて利用されている、結衣どころか日本政府に立ちはだかる優莉家長男に。
カイト -
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ネタバレ反戦と日本の特撮技術・円谷英二讃歌を高らかに。面白かったです。
実話が元になっているようですが、どのあたりなんだろう…どのあたりでも凄い。日本の特撮技術がナチスドイツの目に止まって、青年が単身渡独して映画製作に携わる。柴田彰くんも劇的だけれど、ナチス党の宣伝担当ゲッベルスの状況もなかなかキツイな。不憫には思うけどかと言って彼は悪くなかったとはなりませんが。
逮捕されてしまうので表立って政府に反抗することは出来なくても、それぞれの戦い方で戦ってたんだなぁ。セルピン監督もシュテファンやランベルト、トラウゴット、円谷英二も。柴田くんはかなり流されて生きてる気がしましたが彼らの思いはちゃんと染み込んで -
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ネタバレ今のところ最大の敵はもう田代勇次しか残っておらず決戦の巻。バドミントン勝負。
でも初端から優莉結衣はストレス性高体温症になってていつもの調子ではない。彼女は今までも自問自答をわりとしてきたと思うけれど、この巻でちゃんと向き合って生きる道は見つけました。黴菌同士の相殺…ゴミクズはゴミクズが消していく。なんてこった。。これからも壮絶。ナムさんが呑ませたのはなんだろう。
「極悪人に実は良いところがあったなんて、フィクションでしか有り得ない」、これはほんとそうだしこれをやられると冷める…とつくづく感じました。
途中で突然挟まれたセレブ高校生たちなんだろうと思ってたら次巻の展開かぁ。続きも読みます。最大 -
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ネタバレ特等添乗員αシリーズ第一弾。
推理劇・短編集で登場した浅倉絢奈がどのようにして水平思考:ラテラル・シンキングを手にしていったのかがわかる本。劣等生としてスタートしたところは莉子と同じであるが、恋仲になるタイミング・家庭環境・師匠となる人物との関係性・個人事業主か会社勤めか...など対比が多くあり対照的で面白いと思った。莉子と一緒に謎を解いてはいるものの主人公である絢奈の活躍を崩さずメインがキチンと目立っていてとても面白かった。そしてこの忌避されがちであったこの思考法を教授した能登、それを個性として認めた莉子、そしてそんな彼女の才能を見いだした那沖と1つでもかけてしまうと彼女の才能が開花しなかっ