松岡圭祐のレビュー一覧
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ネタバレ都内で改造ガスガンを使った殺人事件が発生。被害者の二人のうち一人の胸の上に芥川龍之介の『桃太郎』が小冊子風に置かれていた。警察からの要請で、李奈は捜査に協力する事になり…
今回、初めてちゃんと登場の李奈の母・愛美。李奈視点から見ると嫌な点を突かれ、正論を振りかざすのがちょっと辟易でしたが、読み進めるうちに李奈はとても愛されて育った子なんだと実感しました。
母が上京した事により、李奈も一皮剥けて小説家として成長した様に思えました。
桃太郎もシンデレラ同様、諸説色々あるとは知ってましたが、芥川が桃太郎を書いていたのは知りませんでした。今回も勉強になりました! -
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ネタバレ探偵の探偵シリーズ第3弾。
前回からの続きであり、「死神」の正体が明らかになる回。2巻の最初から伏線を張っていて大きな伏線を回収していくところがとても素晴らしい思いました。
登場人物のほぼ全員が不憫な目に遭うという所はこのシリーズの共通点であるが、今回は特に激しい回だった。セメント漬けや刃物による攻撃などのバイオレンスな描写や死神のサイコパスぶりが弧の作品をより鬱なものにしていると感じた。
琴葉の究極的な選択によって、玲奈と琴葉が結果的に引き裂かれてしまうのがとても悲しかった。そして死神の正体を突きとめただけでは終わらず、師匠である姥妙の正体を暴くという話に繋がっていく。復讐を終えた先に一体何 -
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ネタバレ緊急事態庁が発足した世界だけど裏で操ってるの長男だしこうなりますよね、という国勢です。緊急事態庁から与えられた原油自給という幻の国力で強気に出てる宮村政権は稀代の詐欺師で日本を日中開戦へ引きずり込む未来かと思いきやそこは結衣が…!いつの間に北朝鮮に?
松岡先生の他シリーズほぼ読んでないのですが、「探偵の探偵」「千里眼」のシリーズからのキャラなのかな。わからないけれどこれらのシリーズ読んでる方々はもっと楽しめるのかもです。結衣と智沙子の母親の大物っぷりとか。
篤志、智沙子、凜香も結衣と共闘で、最終巻は対カイト戦。結衣が全ての始まりの武蔵小杉高校の制服をここにきて纏ってるのは高まりました。日本政府 -
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ネタバレ探偵の探偵シリーズの第2弾。
やっぱり作風がブラックだなぁと。万能鑑定士・特等添乗員に慣れすぎているとヘビーな読書になってしまうと思う。容赦ない暴力描写は相変わらずで、登場人物達も全員何かしらの闇を抱えている所が余計にこの物語を暗い物にしていると感じました。窪塚が死んでしまうのにも驚いてしまった。警察の日和見主義を批判し、紗﨑に影響された彼が自分の正義を貫いて死んでいく所がとても切ないと感じた。
玲奈自身も探偵に対して徹底的になっている部分と、もう戻らない人への寂しさに泣いてしまったりなどの不安定さが更に現れ、琴葉は自分の姉が玲奈に暴行をしたという事実から家族と事実上の絶縁を行ったりとさらに複 -
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実話を基にしたという作品。
香川県の直島を舞台に、映画誘致活動を通して主人公・遥香と、島の人々の変化や成長が描かれています。
目標は、「007」の映画ロケを誘致し、島を経済的に豊かにすること。
10代の遥香は、ただただ都会的なかっこよさに憧れ、映画のロケが実現すれば自身の住む島もカッコイイものになるのでは、という子供らしい純粋な気持ちから誘致活動に参加する。
島の大人たちはそれぞれの事情から病院すらない直島を、暮らしやすい島にしたいという思いから経済的発展を祈って誘致活動を行う。
初めは手探り状態だった誘致活動が必死の署名活動等を通し、徐々に規模が大きくなり、ついにはマスコミも直島に