ダン・ブラウンのレビュー一覧
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Posted by ブクログ
宗教象徴学者のロバート・ラングドン教授シリーズ。
日本にいると全く感じない人口爆発の問題とダンテの『神曲』が絡んだ物語でした。
国としての成長がないのにどんどん子供を作っているアフリカ等の貧困国にキレイごとばかりの援助をしている国際機関を問題視する考え方は一理ある。
「地獄の最も暗きところは、倫理の危機にあっても中立を標榜する者たちのために用意されている。」との言葉は、とても奥深い。
実際にはキリスト教国の深い信仰心を一般の日本人は理解できないし、物語中たくさん出てくるイタリアの宗教美術も同じ意味で深い意味までは理解できない。
それでもこのシリーズが人気があるのは、美術・歴史・宗教に対する -
購入済み
面白いが難解
他の作品と同じように、歴史や宗教の話がたくさん出てきて勉強にはなる。ただ、若干難しく、
読むのにかなり時間がかかった。今回のテーマはフリーメーソンで、ワシントンを舞台に物語が
展開。ハラハラドキドキの連続だが、残虐非道かつ狡猾な犯人は、悪魔の化身そのもの。得体の
知れないCIAのサトウは、はじめは敵か味方かわからなかった。宗教と科学が一体となった純粋知性
科学はどこまで研究が進んでいるのか知らないが、フリーメーソンには政府の要職を占めるメンバーが
多数いるといわれるだけに、陰で世界を動かしているのはフリーメーソンだという陰謀論のほうが、む
しろ現実味があると思う。 -
Posted by ブクログ
フリーメイソンという存在には、なにか良からぬ噂が多い秘密結社というイメージがあったが、本作によりその悪い印象が半分ほど払拭された。半分というのもどこまでが事実またはフィクションなのかわからないからだ。冒頭に事実と書いてあること以外はフィクションだとは思うが、ピラミッドや古の知恵などが実在するかもしれないと思わせられるところに面白さがあった。
純粋知性科学が人間の精神をテクノロジーとして捉えることも興味深い。この数千年の人間という歴史の中で、精神の仕組みがいまだに解明されていない以上、自分自身にもまだなにか秘められた能力や可能性があるのではないかと思えた。 -
Posted by ブクログ
ロバート・ラングドン教授が活躍するシリーズ最新作。今回の舞台はスペイン。
かつての教え子で今では親友となった、コンピューター科学者で未来科学者のエドモンド・カーシュが世界をひっくり返すような科学上の大発表を行う、ということでビルバオ・グッゲンハイム美術館に名だたる人々を招待した。ラングドンも招待客の一人。美術館に入った瞬間から、カーシュが開発した優秀なAIがヘッドセットを通じて案内するなど、凝った演出がされ、いよいよカーシュのプレゼンが始まったのだが…。
ネタバレになるからあまり書けないけれど、簡単に言えば最先端科学vs宗教を重んじる人々、のような構図に見えるが、二重三重に陰謀が散りばめられて