冲方丁のレビュー一覧

  • 骨灰

    Posted by ブクログ

    序盤の状況説明がくどく感じて残念感ありましたがホラー要素というかとんでも理論が段々おもしろく感じ、終盤笑ってました。
    読み応えがありなんだかんだ面白かったなという作品。

    0
    2025年08月23日
  • 骨灰

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    怖いというよりどんどん取り返しのつかない状況に落ちていくのをただ見てるしかない焦燥感が強い。松永の父の過去の因縁が何なのかをもう少し明かして欲しかった。

    悪神に使役され、特に理由も考えずに指令に従う主人公の姿は、細分化された仕事をその社会的影響を考えず盲目的にこなす現代人を象徴しているように思える。
    また松永は操られていたとはいえ14人の人間を殺し、原と荒木が生贄となることも黙っていたのに幸せな生活を続けている。ホームレスの犠牲をある種仕方のないこととして処理しているのだ。
    誰かの犠牲の上にピカピカの建物が建つという構造や再開発により居場所を奪われるホームレスなど社会批判的な面も多い。実際作中で触れられているオリンピックでも、会場の建設のために立ち退きを迫られた人々がいる。都市という空間や自分が立っている場所は今の状態で突然現れたわけではない。どんな場所にも積み重ねられた時間があり、生活がある。特に東京という常に開発が行われ、人間の熱気がたちこめているような土地ではその総量は自然多くなる。渋谷などの町は確かに活気にあふれているが、その行き過ぎたエネルギーのなかには今作のように得体の知れない物が混ざり込んでいるかもしれない。

    0
    2025年08月18日
  • 十一人の賊軍

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    原案は笠原和夫さん。同名映画のノベライズ作品。
    戊辰戦争の最中、奥羽越列藩同盟に加入していた新発田藩の新政府軍への寝返りの史実をもとに描かれている。

    主人公は駕籠屋の政。妻・おさだを娶り幸福を享受していた彼だが、ある事件がきっかけで侍殺しの咎を負ってしまう。
    そして彼が殺した侍達の身代わりに、同牢の咎人達と共に、助命を賭けて五頭山にある廃砦で新政府軍の進行を食い止める役に当たる。
    だが助命の約束は囮で、藩の最終目標は新政府軍への寝返りなので、役が終われば恭順の証として首を斬られる事が決定付けられているというのが何とも理不尽で遣る瀬ない。
    特に政は一貫して妻を想い戦地に立ち続けるので、どうにか帰してやってくれと思わずにいられなかった。

    物語のラスト、戦火は止まず人は死に続けるが、おさだが砲撃を花火と勘違いする程、今後の2人にとって遠い世界の話であって欲しい。

    0
    2025年08月08日
  • 月と日の后

    Posted by ブクログ

    天地明察からの流れで手に取る。
    上巻の後半から下巻中盤あたりまでがとても面白かった。障子の成長していく過程と、自立した生き方に感銘を受けた。自分で人生を切り開き、不幸にならないように頭を使って生きることの大切さを学んだ。
    流されるままに、疎外されて恨みを持って死んだ詮子との対比が鮮やかだった。
    文句や恨みばかりで被害者意識を募らせてもどうしようもない。どうすれば自分の人生を守れるか、周りの人と共に幸せになれるか、必死で考えて実行する障子の生き様に深く感動した。

    それから、普段通り過ぎている京都の様々な場所が、平安時代から繋がっていることを実感できるのも楽しかった。例えば、京都市動物園の北側に広がる、閑静で美しいが何なのかよく分からなかった場所が、実は白河院だったことなど、歴史を身近に感じられたのが良かった。知識として知っているのと、物語の中で生き生きと語られるのとでは、ぜんぜん違った印象になる。

    障子が長生きだったため、最後の方はだらだら読みになってしまったが、あの時代に80超えて生きるのは、精神と頭脳だけでなく身体も優れていたのだろうと感心した。
    道長の死に様は怖かった。

    あと、当時は糖尿病で亡くなる人が多くて、水飲み病と呼ばれていたらしい。

    0
    2025年06月06日
  • 十二人の死にたい子どもたち

    Posted by ブクログ

    2024年8月くらいに読んだ気がする?
    ライトな感じでテンポも良いのでほぼ一気読みした。しかし読み終わると、この設定、流石に無理があるのでは……とか、そうはならんやろ……とか色々気になり、「面白かった」という気持ちもすぐ薄れてしまった。映画はキャストが豪華なのでいつか観てみたいかも。

    0
    2025年05月25日
  • マルドゥック・スクランブル The 1st Compression─圧縮 〔完全版〕

    Posted by ブクログ

    有力者に利用された挙句に殺されかけた娼婦の少女が、先端技術によって蘇り、法廷で復讐を果たすために戦う。架空の未来都市・未来技術を背景にした正統派SF。
    一方で、世界観や技術よりもむしろ、手に入れた力を行使する悦びや追われる恐怖、生きる意味を失いかけたことへの戸惑いなど、主人公の揺れ動く心を描くことに重点が置かれていて重い読後感が残る。そしていいところで次回に続く。

    0
    2025年05月25日
  • 十二人の死にたい子どもたち

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    自殺するために廃病院に集まった十二人の
    子供達。
    しかしそこには誰も知らない十三人目が
    ベッドに横たわっていた。
    果たしてこれは誰なのか?
    十二人は話し合い事件を解決していく。

    シドニールメット監督の『十二人の怒れる男』の
    オマージュを含んだ作品。
    話し合いが進むうちに登場人物たちの
    心情が変わっていくのが見どころ。

    十三人目の真実が明かされた時には
    しょぼくて拍子抜けだったが
    実はこの会は何度も開催されている
    =本当の首謀者は主催者というラストは
    面白かった。

    0
    2025年04月14日
  • 十一人の賊軍

    Posted by ブクログ

    第一印象、表紙がカッコ良かった!
    表紙に釣られて良く見ないで手に取り、後からこの本が映画「十一人の賊軍」のノベライズ版だと分かって、ちょっとガッカリ。
    でも、凄いなぁと思ったのが、本書の原案が作られたのが、なんと60年前!原案は笠原氏が作成したけど当時の重役達は「映画はスカッとしなきゃ」という意見で、この話は流れてしまい2024年の夏に冲方氏が原案をもとに作成したようです。
    この物語は戊辰戦争のまっただ中、新政府軍に寝返った新発田藩の「歴史的裏切り」を史実をもとにしていて、賊軍が砦を守る部分はフィクションです。
    うーん、これは映像の方が良かったのでは?
    というのも、いまひとつ迫力が伝わって来なかったのと、主人公や登場人物の気持ち、物語に入り込めなかったから。
    罪人達、それぞれ個性が強くて面白味のある設定なのに台詞や描写が少ないからかなぁ?
    サブタイトルに「命は奪えても、魂は奪わせない」その魂の部分が弱かったように感じたのと物足りなさを感じた。主人公の政に、もう少し活躍してほしかった。
    3章と4章の戦闘の場面、人数的には圧倒的不利なのに奇策で新政府軍を翻弄するところスカッとした。ノロって一見役に立たなそうだけどノロの発案のお陰で新政府軍に一泡ふかせてやれたし、爺っつあんも只者ではないと思ってたけど槍の名手でカッコ良かった。
    この11人が本当の英雄だよ!罪人といっても皆、何かを守るために罪をおかしてしまったのだし、きっと彼らがいなければ町は戦場になって多くの犠牲者がでていただろう。
    それなのに溝口内匠、藩を守るためとはいえ恩を仇で返すのには真底腹が立った。内匠の妻の言葉「あなたが腹を切れば良かったのです!」
    に共感!
    政や罪人側からの視点から見ると、ただただ理不尽さが残った。
    ラストの政と妻のおさだが救いかな!

    0
    2025年04月12日
  • 微睡みのセフィロト

    Posted by ブクログ

    SFは苦手だが、そこそこ楽しめた。

    でも、やっぱり苦手だという思いは拭えない。
    何か疲れるんだよなー。

    当分、SFは読まない。

    0
    2025年04月07日
  • はなとゆめ

    Posted by ブクログ

    『光る君へ』の放送中に読むつもりだったのに!
    すっかり忘れていまさら(そして久しぶりに)再読。

    『枕草子』をもとに清少納言の半生を描いた歴史小説。とはいえ、作者は冲方丁さん。語り口は軽く、読みやすい。
    中宮礼讃は『枕草子』そのままだが、藤原道隆一家の栄華とともに没落も描き、そのうえでなぜ『枕草子』は栄華だけなのか、作者なりの答えが小説を通して浮かび上がってくる。
    清少納言と藤原行成をシンクロさせた場面には思わず唸る!
    それでも、『枕草子』からもう一歩離れて書かれたものが読みたかった。清少納言の眼に藤原道隆一家の没落がどう映ったか?栄華の頂点から底までを定子の傍らで見て、なにを思い、考えたのか?
    小説だからこそ、もっと掘り下げてほしかった。

    0
    2025年04月06日
  • 十二人の死にたい子どもたち

    Posted by ブクログ

    終わりは前向きになれてよかったと感じたけど、なんかスッキリ感という感じがあんまりなかった気がする
    登場人物覚えるのに苦労した。

    0
    2025年02月28日
  • 月と日の后(上)

    Posted by ブクログ

     上巻は至って平凡。詮子との最後の過去語りは引き込まれた。詮子の表情や声色から恨みや憎しみを感じ取り揺さぶれる彰子の反応は大変興味深かった。しかし、全体を通しては、彰子の若年期を丁寧になぞっているが、特段物語性に富んだエピソードはなく、淡々と進んでいった印象。一条天皇や道長もプロトタイプな人物像で新鮮さはなく。下巻での盛り上がりに期待したい。

     ※大河ドラマ「光る君へ」を先に見て詳しくなったことでハードルが上がっていたのかもしれない…

    0
    2025年01月20日
  • 剣樹抄

    Posted by ブクログ

    冲方丁、これをウブカタトウと読む?!登場人物の多い小説同様難解。了助とお鳩の純愛物と理解致しましょう

    0
    2025年01月10日
  • 十一人の賊軍

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    最後まで面白く読んだ。ただ登場人物がそれぞれ特技がありすぎでご都合主義なのと、凄惨な場面の描写が多いのはやはり映画のノベライズだからなのか。

    0
    2025年01月07日
  • 月と日の后

    Posted by ブクログ

    大河ドラマ『光る君へ』ロスの私にはちょうどいいんじゃないかと思って読みました。
    一条天皇に入内した中宮彰子の一代記。

    はじめはぼんやりしてたのに、後々素晴らしい成長を遂げ天皇6代を見守り、サポートしてきたんですね。
    つくづく、あの時代の政争で火事が頻繁に起き、疫病に悩まされ、大変だったんですね。
    この小説では出だしの4分の1くらいは詮子から不気味な怨みの話を聞いてしまうんです。
    ずっとこんな調子かと思いきや、
    あとは彰子が怨みなど生まれないように皇室でうまく立ち回る話でした。
    大河ロスなので登場人物をイメージしやすくて読みやすかった。

    0
    2024年12月25日
  • 月と日の后(上)

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    初めて全話完走した大河ドラマ『光る君へ』で興味を持って手に取った。
    正直、あのドラマを見ていなかったら、理解できないことも多々あったが、日本史での名前と出来事の羅列が生き生きと生々しく感じられる。
    彰子の今後、紫式部との関わりを楽しみに下巻を読もう。

    0
    2024年12月23日
  • 十二人の死にたい子どもたち

    Posted by ブクログ

    12人の死にたい子どもたちの集まった場所には先に死体が1体寝かされていた…というお話。
    子どもたちの十人十色の死にたい理由があるが、そこまで重苦しくはなく、どちらかというと謎解きに注目がいく。
    しかし登場人物が多めなので把握するのが大変でした。映像化作品なのでそっちも観てみようかな。

    0
    2024年12月04日
  • 麒麟児

    Posted by ブクログ

    江戸城明け渡しをめぐる西郷隆盛と勝海舟の話。もうちょっとヒリつくような政治戦略の攻防戦を期待していたのだが、案外そうでもなかった。とは言え、勝が幕臣の矜持でもって東西奔走する姿はなかなか面白かったので、白蔵盈太あたりが、幕府にいいようにこき使われながらも、文句たれつつ奮闘する勝海舟を書いたら面白いのではないかと思う。
    しかし、新政府側の西郷が49歳で自刃、幕府側の勝が75歳の大往生とはね。

    0
    2024年11月26日
  • 戦の国

    Posted by ブクログ

    織田信長、上杉謙信、明智光秀、大谷吉継、小早川秀秋、豊臣秀頼の物語。上杉謙信の「五宝の矛」がダントツで面白かった。次点で、実は色々考えていた小早川秀秋の「真紅の米
    」と、同じく能ある鷹が爪を隠していた豊臣秀頼の「黄金児」。

    0
    2024年11月26日
  • 十一人の賊軍

    Posted by ブクログ

    書店で見かけて、冲方丁の時代小説なら面白いかなと手に取る。
    が、よくよく見ると映画のノベライズ版とのことで、純粋な冲方小説ではないことが判明。

    戊辰戦争の奥羽列列藩同盟と新政府軍との戦いが舞台。
    新発田藩の重臣たちが、自藩が戦禍に巻き込まれぬよう画策する中で、陽動としてフェイクの戦を演出するという突飛な作戦を思い立ち、そしてその戦の兵士として入牢人たちを駆り出すというさらに突飛なプランで履行する。
    入牢人たちは、生き延びれば無罪放免ということで大暴れ。果たして彼らの運命やいかに・・・といういかにもエンタメ的なストーリー。

    もとが映画ということもあり、脚本も存在しているので、このノベライズ版も実に映像的。
    冲方丁の表現がもともと映像的であることから、相性はとてもよく、文章を読んでいるにもかかわらず、映画を観ているように読み進められる。
    エンタメスキーマに乗っているから、先も容易に想像ができ、滑るように読み進められ、映画を観るのと変わらないくらいの時間で読み終えられる。

    そういう意味では、肩肘張らずに楽しめる良い小説だと思う。時間もとらない。

    ただまあ、もともと読みやすい作家とはいえ、冲方文学を求めるという視点からすると、あまりにも軽すぎるかなと。
    つまらなくない。面白い。個人的には前半女性に暴力を働くシーンなどに嫌悪感を覚えたりしたものの、全体としては爽快痛快に仕上がっているし面白いと思う。
    映画もきっと面白いんだろうなと思う。
    ただ、これ、別に冲方丁が書かなくてもよかったのではというくらい、文学としての印象は薄い。
    いや、うん。文学じゃないからいいんだよ。いいんだ。
    私が勘違いして買っただけだからいいんだ。

    結論、「天地明察」は冲方文学として最高に面白かった。
    あと「月と日の后」も。
    そう。彼の歴史小説は面白いんだよ。
    そこは伝えておきたい。

    0
    2024年11月01日