冲方丁のレビュー一覧
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感想
世界観が独特すぎて、ついていくのが最初はやっと。どうやったらこのような話が思いつくのだろう?
あらすじ
少女娼婦のバロットは、シェルにより殺害される。しかし、ネズミのウフコックの改造により命を救われる。
バロットは、改造により操作能力を開花させる。ウフコックと一緒にシェルを訴えるための手掛かりを探す。一方、シェルの方もこれに対抗して元ウフコックの相棒のボイルドを雇う。
ボイルドは、人体改造の趣味がある5人の脳外科医にバロットを始末するように依頼する。
バロットは襲いくる5人をウフコックと返り討ちにする。しかし、ウフコックの言うことを聞かなかったバロットは襲いくるボイルドに追い詰 -
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色気ってのは腹が据わった覚悟の有る人間が醸し出すもんだ 知る事の、大切さも無意味さも素晴らしさも恐ろしさも全てこの作品が描いています。 娘ヨレンタがノヴァクの感情の部分に触れる唯一の存在であるのにも関わらず 以降は信念というよりは最早執着 それこそ「アポリア」(相反する二つの見解が等しく成立する場合、解決の糸口を見出せない難問)だと思うんですけど。 ある意味、完全オリジナルを作るという欲望は幻想だったり。もう流石にこの世界には蓄積が有り過ぎるから、どういう組み合わせで更に新しい事があるかなって事を皆探求していると思います。 文化は大きな川の流れであるという事を良く言っているんですけど、文章、文
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冲方丁は、『天地明察』と『光圀伝』を読みましたが、歴史上の人物に対する解像度の高さに脱帽です。
その歴史の特色を描き口に表し、
キャラクターがそのままその時代に生きているかのように地の文(主人公の語りなど)を書き上げる。
先に上げた『天地明察』や『光圀伝』の時代よりも古く、さらに性別が違い、宮中内で中宮・定子の女房であるという特徴のある清少納言は、先に読んだ2つの作品とさらに書き方が違ってびっくりしてしまう。
この解像度!
さて、清少納言といえば“枕草子”です。
この枕草子を書き始めるきっかけとなるのが155ページなのですけど、もう本の半ば!
本の半分で、清少納言という人がどのように -
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ネタバレ10代の子どもにぜひ読んで欲しい1冊
予備知識なしの初見でも、読みながら今が起承転結のどの辺りなのかが予想できるような読みやすい作りだった。死にたい子どもが12人出てくるものの、特別怖い描写が出てくる訳でもないので、子どもでも読みやすい。ただミステリーだと思って読み始めたら推理要素が少ないヒューマンドラマ寄りのシナリオだったので、読後の満足感はやや少なめだった気もする。
登場人物が多いので最初はメモ帳に人物の特徴をメモしながら読んだ。ちょうど登場人物に番号が振られているため、メモもしやすく読みながら「これ誰だっけ?」と思うようなストレスはまったく感じず読めたので良かった。
“死にたい”、 -
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2023年第169回直木賞候補作。
渋谷を巡る再開発に関わる大手ゼネコンが呪術的祭祀に巻き込まれる——この導入にとても期待しました。
最先端の土木建築と、平安期まで遡れる陰陽五行説。江戸は平安京を模倣し四神相応の地相を施した街だとも言われます。しかも渋谷は、京都と地形・街並みの類似を指摘する人もいて、四神が揃う土地だともされる。まさに素晴らしい設定でした。
しかし 物語は、「こじんまりとした恐怖」に収束してしまった印象があります。
とはいえ、冲方さんらしく儀礼や骨・灰をめぐる描写には独特の表現があり、異界に引き込む迫力がありました。暦学や方位術を深堀りしなかった分、都市そのもの、路上生活 -
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冲方丁の作品は、「天地明察」や「光圀伝」を読み、その物語性の高さに高評価だったことを覚えているが、本書が説くように物語というものに真摯に向き合っているからこそ、物語だけでなく、そこから人、日本人、宗教にまで話が進み、さらにはリーダー性や、幸福についても広くかなり一貫した考えで論じられているのであろう。
そう難しくない言葉で話は進んでいるのであるが、それ故によくよく間違って受け取らないように丁寧に読み進めなければならないと思った。
その中でも「人は誰でも偶然を生きています。」という言葉には、何か自身の存在をも思い返される力強さが感じられた。 -
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ネタバレ怖いというよりどんどん取り返しのつかない状況に落ちていくのをただ見てるしかない焦燥感が強い。松永の父の過去の因縁が何なのかをもう少し明かして欲しかった。
悪神に使役され、特に理由も考えずに指令に従う主人公の姿は、細分化された仕事をその社会的影響を考えず盲目的にこなす現代人を象徴しているように思える。
また松永は操られていたとはいえ14人の人間を殺し、原と荒木が生贄となることも黙っていたのに幸せな生活を続けている。ホームレスの犠牲をある種仕方のないこととして処理しているのだ。
誰かの犠牲の上にピカピカの建物が建つという構造や再開発により居場所を奪われるホームレスなど社会批判的な面も多い。実際作 -
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ネタバレ原案は笠原和夫さん。同名映画のノベライズ作品。
戊辰戦争の最中、奥羽越列藩同盟に加入していた新発田藩の新政府軍への寝返りの史実をもとに描かれている。
主人公は駕籠屋の政。妻・おさだを娶り幸福を享受していた彼だが、ある事件がきっかけで侍殺しの咎を負ってしまう。
そして彼が殺した侍達の身代わりに、同牢の咎人達と共に、助命を賭けて五頭山にある廃砦で新政府軍の進行を食い止める役に当たる。
だが助命の約束は囮で、藩の最終目標は新政府軍への寝返りなので、役が終われば恭順の証として首を斬られる事が決定付けられているというのが何とも理不尽で遣る瀬ない。
特に政は一貫して妻を想い戦地に立ち続けるので、どうにか