堂場瞬一のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
警察小説も含めてドーバー作品は20冊くらい読んできたけど、本書がいちばんおもしろかった( ´ ▽ ` )ノ
ああだこうだ考え自分を失っていった主人公・沢崎がライバル・神宮寺との交流により覚醒、すべてを吹っ切り焔と化して以降はまさに圧巻( ´ ▽ ` )ノ
周囲の人間もことごとく延焼、偽りの仮面が燃え落ちて、本来の自分を奪還( ´ ▽ ` )ノ
最もその影響を受けた代理人・藍川が、自分では決してそれを認めず虚勢を張りつつ動揺してるとこがゆかい( ´ ▽ ` )ノ
ま、いちおう彼のようなシニカルな視点も描いておかないと、こういう展開の話はオールキャラクターハイ(? ええじゃないか的な)で嘘くさくなっちゃうからね( ´ ▽ ` )ノ
練習シーンからイメージ作りから試合展開からペナント動向から、とにかく作り込みがリアルで「ほんとに野球が好きなんだなあ」と感心( ´ ▽ ` )ノ
と同時に、ちょっとプロ野球を知ってる人なら「あ」と思うことが山ほどあるよね( ´ ▽ ` )ノ
そも舞台は明らかに第一次原政権期のジャイアンツがモデル(新人ピッチャーに弱い)で、主人公・沢崎は松井+清原、神宮寺は落合(どっちも性格・経歴を大幅に変えてるのにすぐそれとわかるところが面白い)、藍川は団野村?とか( ´ ▽ ` )ノ
年俸を削ってトレーニングルーム増設とか、ファンがホームランボールキャッチとか、沢崎の会見内容とか、神宮寺の連続敬遠(ピッチャーには涙ぐんでほしかったな)とか、八百長疑惑とか……「どっかで聞いたことあるぞ」的エピソードが、事実とは微妙にニュアンスを変えつつ、次から次へ( ´ ▽ ` )ノ
こういうの、大好き( ´ ▽ ` )ノ
しかし、楽天イーグルス誕生はまだだったかもしれないけど、この小説の執筆時ナゴヤドームと福岡ドームはとっくに完成してたよねえ?……あえてそれらが「ない」ことになってるのはなんでだろう? よっぽど天井付き球場が嫌いなのかな、ドーバー? 東京ドームもとい東京スタジアムもボロクソに描かれてるし( ´ ▽ ` )ノ
セパ球団を入れ替えてまで、博多イーグルス(笑)なるスターズのライバルチームを捏造してるとこにもドーバーの嗜好だか願望だかが現れていて楽しいね( ´ ▽ ` )ノ
あと、助っ人外国人の存在がまったく無視されているのもなんかの意思表明なのかな?( ´ ▽ ` )ノ
藍川と沢崎の関係は、「マイ・フェア・レディ」における教授とオードリーのそれみたいだね( ´ ▽ ` )ノ
異人種として見下し「自分が教育してやる」とマウントを取りつつ、じつは沢崎の天性の魅力にはじめから首ったけなんだ( ´ ▽ ` )ノ
それは恋だよ。恋なんだよ、藍川( ´ ▽ ` )ノ
悪女の深情けみたいなおせっかいを裏から表から繰り返し、情が通じないとやきもきし、「ほかにも男はいるさ」「いずれあたしのとこに戻ってくるさ」とたかをくくり……( ´ ▽ ` )ノ
すなおに自分は沢崎の熱狂的いちファンなんだと自覚しちゃえばいいんだ( ´ ▽ ` )ノ
(ちなみに「ミスジャッジ」によれば、その後の藍川は代理人としてちゃんと成功してるらしい)
ほか、いろいろ読みどころ読み応えがたっぷりの、傑作胸アツ野球小説だった( ´ ▽ ` )ノ
闘士に最も必要なもの、それはもう一人の自分=ライバルだ( ´ ▽ ` )ノ
2019/09/17 -
Posted by ブクログ
岩倉刑事は、部内的に多少嫌われることも厭わず、ぶれることなく正論を吐き続ける男である。フィクション以上でも以下でもない小説に登場する刑事だが、こういう男が何処かで密かに活躍していて欲しいものだと思ってしまうような一面が在る…
その岩倉刑事に加え、問題の学生などと女子大生殺害の件の際に接した経過が在る北太田署の被害者支援担当者の女性警察官である今川香奈枝、特捜体制下でコンビを組む捜査一課からやって来たフットワークが好い花田刑事というような面白い人物が出て来る他方、前作で登場して異動したことになっている新人だった伊東刑事の後任ということになる、何か胡散臭い川嶋刑事等、本作で登場する周辺の作中人物達も面白い…
ぶれることなく原則論を貫いて仕事に取り組む岩倉刑事の活躍…シリーズとして続くような気配だが、一寸楽しみである…
それにしても…偶々2冊の文庫本を入手し、何となく2日続けて随分と夢中になったものだ… -
Posted by ブクログ
ドラフト2位指名だが一軍と二軍を行ったり来たりのキャッチャーの樋口、ドラフト5位指名だがスター選手にのし上がったピッチャーの真田。
ルーキーの頃に一度だけバッテリーを組んだことのある二人はともに40歳となり、引退を意識するシーズンとなった。
そんな中で浮上した樋口の二軍監督の話。
現役を続けるか引退して二軍監督になるか揺れ動く樋口だが、チームは調子が良くシーズン終盤には優勝争いに絡んでいく。
とにかく、打者との駆け引きや選手の心理描写が素晴らしく、まるで目の前で試合が繰り広げられているかのように試合シーンが頭に浮かびます。
また、堂場作品の真髄でもある、男同士の掛け合いが物語を大人らしく彩っています。
次の展開が気になるため、どんどん読み進めてしまう作品です。 -
Posted by ブクログ
警視庁失踪課・高城賢吾シリーズ第10弾 完結巻
娘・綾奈の殺人事件で新たな目撃者・平岡を連れてきた同期の捜一の長野。
当初は協力的に話をしていた平岡だったが、徐々に態度が硬化。弁護士やマスコミを使って抗議するほどまでに。
そんな平岡に違和感を覚えながら、高城は非公式ながら捜査に従事し、娘の同級生で行方がわからない黒原母子を追いかけて東北へ。
しかし高城が追跡する先々で黒原母子は失踪を繰り返しており、なかなか捕捉できず、疑惑を深めていく。
点と点がつながった時、綾奈の事件の真相がついに明らかとなる。
果たして高城は刑事を続けていくことができるのか?
ついに完結です。
よく走り切ったという意味で☆5つとしました。
やはり高城は刑事でしか生きられない。
それにしても追跡捜査係の西川や沖田、アナザーフェイスの大友と堂場警察のキャラ大集合です。