倉山満のレビュー一覧
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ドイツそのほか
一部、ご紹介します。
・古代ローマ滅亡の原因は
①尚武の気風が失われ、傭兵に国防を任せきりにした
②当時のキリスト教による国力の弱体化。「全ての知識は聖書にあるから、他の知識は不要」→不潔な都市になった→暗黒の中世の到来
・イタリア人の個人の技量は優れている。芸術家や学者、スポーツ選手など。その代わり、12人以上の競技に不向き。戦争を最も不得手としている。
・ドイツ人の法則は「生真面目」「勢いに乗るから、途中まではうまくいく」「詰めが甘いため、最後で大コケする」。
・正論が通らなくなった時、国は滅ぶ。滅亡を避けるには、国民が賢く、そして強くなる以外ありえない。まずは -
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ロシアについて
一部、ご紹介します。
・ロシアは文明を破るために熟知する。国際法は人を騙すための道具。
・ロシアの外交戦略は
①何があっても外交で生き残る。
②とにかく自分を強く大きく見せる
③大国相手の二正面作戦を絶対にしない
④戦争の財源を最優先でひねり出す。国民が餓死してもかまわない。
⑤弱い者は潰す。火事場泥棒。
⑥受けた恩は必ず仇で返す。「騙して人を出し抜け。騙されるほうが悪い。」
⑦約束を破ったときこそ自己正当化する。
⑧どうにもならなくなったら綺麗ごとで誤魔化し、時間稼ぎ。
・自分より強い相手とは絶対に喧嘩しない。自分より弱い相手の話は絶対に聞かない。
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ネタバレ
中国について
一部、ご紹介します。
・中国史のパターンは
①新しい王朝の成立
②自分(皇帝)より強くなりそうな者、反対派を粛清する
③人減らしとしての対外侵略戦争
④皇帝の特権として、「漢字の一斉改変」「改竄歴史書の作成」
⑤生き延びた者の特権として、皇帝側近の跳梁
⑥人民の不満が高まることによる「秘密結社の乱立」「農民反乱の全国化」
⑦地方軍閥が中央に侵入。次の皇帝候補の将軍による易姓革命
⑧①へ戻る
・中国では「人を惨たらしく殺す」ことが権力維持の道具だ。則天武后然り、西大后然り。
・中国語で「3」より大きな数は「たくさん」。
・中国大陸で「皇帝」になれる条件はた -
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フランス人の法則そのほか
一部、ご紹介します。
・フランス人の行動原理は、イデオロギーよりも地政学である。
・友愛とは「組織に対する忠誠心」のこと。それ故、組織以外は全て敵視する。ここから終わらない侵略戦争へ至る。
・タレイラン外交の本質は「おもてなし」「ナポレオンとフランス革命への恐怖を煽る」「諸外国の利害対立を見極める」。
・シャルルドゴール「戦争は意思と意思の闘争である。たとえ武器の戦いで負けても、心が支配されない限り負けにはならない。たとえ、軍事力や経済力を失ったとしても、頭脳と魂があれば、絶対にやり直せる。」
・フランス人の真骨頂は「根性」「孤高」「勝利」。
・猫は人類の味 -
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面白い
歴史には嘘や誇大評価が多いものです。信長は超人伝説に彩られた戦国最大のヒーローですが、事実を眺めればいくさの勝率も低いし部下の離反、同盟先との手切れ等失策も多いという姿が見えます。そんな私の考えに応えてくれた一冊、面白いです。
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Posted by ブクログ
ネタバレ小説でもないのに珍しく星五つ。それほど感動し、知的興奮を覚えた。
1618年の30年戦争勃発。1648年のウエストファリア条約で、のちの世界は第一次大戦まで、戦争は大国間のゲームと化す。ヴェルサイユ条約以後、世界は戦争を総力戦、撃滅戦と意識する。
満州国を承認していた国は世界20か国。
シベリア出兵は戦争をやめたロシアのせいで、チェコが孤立。ソ連に拉致されたことを受け、チェコ軍を救出するために行われた。結果は成功。ウッドローウイルソンのとんでもなさの記述。
日ロ対立に仕向けたドイツ。
満州で日本人拉致が横行。満州事変に至る。
ノモンハンではどちらも勝ちなし。日本は3万で30万のソ連 -
Posted by ブクログ
解説では以下のように書かれている。
ヨーロッパで戦われた最後の宗教戦争である“30年戦争”。
そのあまりに悲惨な略奪と殺戮に直面した法学者グロチウスは、戦争を「無法で残忍な殺し合い」から「ルールに基づく決闘」に変えようと考える。
「戦争に善いも悪いもない。だからこそ戦争にも守るべき法がある」
――この思考から生みだされてきたものこそ国際法であった。
この国際法を「ものさし」いして歴史を読み解くと、これまで見えなかった構図が手に取るように見えてくる。
世界史のすべての謎を解き明かす「最強の武器」としての国際法をわかりやすく解説。
日本人を賢くする驚愕の一冊。
となっている。
私の場合、法学部出身 -
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Posted by ブクログ
歴史問題は解決しない、日本が敗戦国でありつづける理由について、特にヨーロッパ社会が歴史的に積み上げてきた戦争処理の方法、概念を縷々説明してくれている。
内容であるが、
第1章 近代の前提――歴史問題を解決させたくない
第1節 古代ヨーロッパが先進地域だとの思い込み
第2節 七百年も恨みを抱き続ける意味
第3節 正しい歴史を知る恐ろしさ
第2章 ウェストファリア体制と反近代の衝動
第1節 キリスト教の克服から近代が始まる
第2節 絶対王権が国家主権の原点
第3節 国際法とは「王際仁義」であり「法則」である
第4節 戦争はなくせないとの思想が「文明」を
もたらした
第5節