倉山満のレビュー一覧
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聖徳太子はいなかったけど厩戸皇子はいたとか意味わかんないっすよね。昭和天皇はいなかったけど裕仁陛下はいたと言ってるようなもんだ。聖徳太子の業績で一番やばいのは隋の皇帝に日本はお前らと対等なんだよと国書を突き付けた件だけど、これは隋が高句麗と対立しており、日本とまで事を構えることができないと見越しての外交勝利だった。これは絶妙な駆け引きであり、これで日本は中華皇帝の子分から脱して今に至る。その功績を称えて聖徳太子と呼んでいたのだ。いなかったとか建前で日本が中国の子分から抜け出したことが気に入らない連中が聖徳太子のこの業績を貶めたいがために言い出したのが本音だろう。日本というのは不思議な国で、各国が通常持ってる「独立宣言」なる文章が存在しない(建国の文章なら神武天皇の詔がある)。近現代に独立した国でないので、その独立の仕方も独特なのだ。そうすると、もはや聖徳太子の有無や歴史事実など問題でないことが分かる。日本には最初から神話に連なる天皇がいて、天皇も日本という国もそこに住む全日本人もどこか他国の子分じゃない独立国だと宣言したことに意味がある。事実かどうかは置いて、この理念を公表したことに価値がある。しかし古代には古代の制約があったので、日本も皇帝の国という建前を通さざるをえなかった。この価値を貶めようとしてる連中がいるということを理解するのが大事。冊封体制からの離脱をこのような形で宣言した東アジアの国は日本以外にないように思える。歴史の授業で習う律令も当然の如く日本にあるが、あれも皇帝だけが制定できるから日本に存在するのだ
道鏡と称徳天皇について現代人は「あんなペテン師にいいように国政を壟断されて情けねえ~」とか思ってるが、つい最近我々もコロナ茶番の際、政府がヤブ医者に毛が生えた程度のインチキ野郎どもに全権を委ねて、ワクチンを打てば終わる!マスクすれば終わる!距離を取れ!家から出るな!と何の効果もないどころかむしろ健康に有害な非科学的な政策を国民に強制していたこと(しかも終わらなかった。ワクチンを6回目まで打たせて、そうしたらまるでノルマ達成したかのように突然恐怖の感染症笑は危険じゃなくなった)、つまり道鏡みたいな連中に国政を壟断され、そいつらが利権集団と化して取り除くことが困難になっていたことを著者が指摘してその通りだと笑ってしまった(笑えないが)
魏志倭人伝について著者は懐疑的なようだ。これには自分も同意。よく日本書紀がプロパガンダ文書として批判されるが、プロパガンダなのは今も昔もシナの歴史書である。現在の中華の皇帝がどういう正当性で統治してるのか示すのが重要で、周辺の蛮族の歴史などどうでもいいのである。こんなことも分からず戦後の歴史学会は魏志倭人伝を聖典のごとく崇拝してるのだから呆れる。戦前記紀が聖典と化したがそれと同じことをしている。例えば魏志倭人伝の記述だと距離が合わないと。そこで、日本の歴史学者どもは陳寿先生は真摯に日本のことを伝えようとしたが、記述を間違えてしまったのだ、と忖度する。そんなわけないだろ。シナの歴史学者はそんなお人よしじゃないよ。著者の倉山さんは、卑弥呼が実在したとしても、ただの九州の族長が日本国王を自称しただけということもありうる、と述べている。これは後醍醐天皇皇子懐良親王が勝手に日本代表を自称して明側が特に調べもせず信じてしまったという例がある。シナと言ったらこの程度の認識なのである。東夷の蛮族のことなんかどうでもいいのである。日本のことを伝えるのにこの程度の認識しかないシナの歴史書を金科玉条の如く崇拝するのはいかがなものかと。他に魏志倭人伝懐疑論者なのは竹田恒泰氏や牧村健志氏などか。特に牧村健志氏の「よみがえる神武天皇」では魏志倭人伝と陳寿についてコテンパンに批判している。これが実に面白いのでおすすめ
欠史八代については、日本書紀が皇室が日本を統治する上でのプロパガンダ文章だという昔からの学会の説と矛盾する。どこが正当性なのか。業績のない天皇が八代も続くなんて誰がどう見てもなんか怪しいなと思うじゃないか。歴史学者は日本書紀を認めないくせに、日本書紀や皇室を攻撃できるときだけは日本書紀の記述を信用するという卑怯なことをしている。真相は、日本書紀編纂時の官僚たちもこの怪しさに気付いていたが、それをそのまま残したということ。それが伝承されていたのだから仕方ない。勝手に書き直したり、業績を追加するなど重罪だという意識があったんだろう。欠史八代についても牧村健志氏の「よみがえる神武天皇」が詳しい -
Posted by ブクログ
昭和天皇を「英雄」でも「戦犯」でもなく、**立憲君主として時代に縛られた一人の人間**として描いた一冊です。
軍部の暴走、潰され続ける和平工作、誰にも聞き入れられない忠告……。
読み進めるほどに「昭和天皇が気の毒すぎる」という感情が積み重なっていきました。
それでも制度の枠を越えず、最後の最後まで立憲君主として振る舞い続けた姿からは、ただ耐えるしかなかった苦悩が伝わってきます。
特に印象的だったのは、戦争が「止められなかった」のではなく、
「止める選択肢が次々と自分たちの手で潰されていった」過程が、丁寧に描かれている点でした。
「もし自分があの時代にいたら、流されずにいられただろうか」と考えさせられます。
再発防止の答えは簡単には出ませんが、考え続けること、異論を受け止めることだけは手放してはいけない――
そんな重たい宿題を残してくれる一冊でした。 -
Posted by ブクログ
ネタバレ楽しく読めたけど、まとめるのにめっちゃ時間がかかった…。
中選挙区制の弊害がなかなか分からなくて、色々と調べてやっとわかった。
でも小選挙区制になったからといって、全てが解決するわけでもなく。
ただ、中選挙区制の同士討ちよりはまし、ということでしょうか。昭和の政治家はある意味豪快な人が多かったような印象だけど、そりゃあれだけ内ゲバやってたら、外のこと見る余裕なんかなくなるよな。
まぁ小選挙区制てサラリーマン化したのも問題だけど。
雑学が多くて読んでて楽しかった。
三木武夫の「男は一回勝負する」とか、「バスの発車に最後まで反対するくせに、いざ発射すると運転席にいる人間」とか思わず笑っちゃった。
あと、ハマコーさんが全編に出てきただけでなく、最終章でめっちゃ紹介してた。
唯一の解決策、近代政党を2つ作る、が私にはハードル高そうな気がする。
例に挙げてたイギリスやアメリカの制度はとってもいいんだけど。
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Posted by ブクログ
今回も面白かった。
古代史は(も?)全く詳しくないので、系図をにらめっこしながら読んでた。
古事記は何回かは読んでるけど、一話一話の話が独立していて、各人物のつながりがあまり頭に入ってこなかったんだけど、この本ですっきり「あーこう繋がってたんだ!」と理解することが出来た。
奈良時代は、以前聖武天皇を題材にした小説を読んだきりだったので、小説を思い返しながら読んでいた。
平安時代がさっくり終わってしまったのは残念だけど、前の本で「世界一やさしい天皇の講座」で割と語られていたと思うから、そっちで復習するかな。
語り口も、くだけた文章でとっつきやすく、面白く読めた。 -
Posted by ブクログ
平成の総理大臣は宇野宗佑からなんだけど、この本は昭和の総理大臣の田中角栄から始まる。別に竹下登から始まっても良かったんだけど、やはり角栄のほうがインパクトがあるんだろうか?
先に『参議院』の方から読んだけど、こちらから読んだほうが分かりやすかった。失敗したー。
平成の最初の方は、ニュースを見てたこともあり、「あったね、そういうこと」と思うことも多かったけど、後半はネットが中心になってくるので「え?そんなふうに言われてたの?」と思うことも多かった。
個人的に意外だったのは小沢一郎。腹黒で売国のイメージが強かったけど(失礼)本当の目的は違ってて驚いた。
それと、作者は麻生太郎を結構ボロクソに言ってたと思うんだけど、いつの間にか実力者扱いになっていた(笑)
今の政治がそれほどグダグダだってこと?
経済本とビジネス本、そして政治の本は内容を結構読んだはしから忘れてしまうので、また読み返すことになるんだろうな、と思った。
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ネタバレ 購入済み
・保守とはなにか。自国の伝統や文化、習慣や社会の在り方、
さらにはこれらのものの考え方を尊重し、長い歴史の中で培ってきた自国の良いところを大切にしていこうと態度だ。
先人が築いてきた自国の歴史の素晴らしいところを継承し、
国民としての誇りを保持していこうとするのが、大人としての生き方だろう。
そうしたものに敬意を払うことなく、自分たちの利益や気まぐれによって、安易に変えてしまおうとするのは愚かだ。
時代とともに世の中は形を変えていくものではあるが、形は変わっても本質的な自国の良さは大切にしなければならない。
・憲法で大事なのは、自国の歴史を見直すこと。
占領体制で強制された憲法を改正するという考えを止め、自分たちでかつて作り上げた憲法をもとに作り直すべきである。
・伝統と国益の二者択一があった場合、国益を優先するのが保守の態度である。
・国会で、良い論争をしていたら、内容をすぐに拡散する。
議論の上手な人がいたら褒める。注目すべき議員を自分で見つけ、発言を追いかける。
・「謝るな」「舐められるな」が国際社会のルールだ。
「自分にも否があることを認めれば相手もわかってくれるだろう」というのは、日本人同士でしか通用しない。
そもそも分かり合えないからこそ他国なのである。
・「健全財政」の真の意味は、「我が国は貧乏な国である。いざ戦争となれば、
増税をしなければならず、外国から借金もしなければならない。
従って、平時は健全財政を行うこと。でなければ、国民は戦争についていけず、外国も金を貸してくれない。」である。
増税とは、戦争や大規模な災害によって追い込まれたときにのみ行うべきものである。
・上司がすべきは、人の話を聞いて、情報を判断したうえで、やるべきことをみんなに教えること。
そして、ヒト・モノ・カネをつけ、部下に任せた後は、報告・連絡・相談をさせて、
情勢を分析しながら、また今後の方針を示すことなのだ。
経済力を背景に軍事力の増強と、強気の外交を進めること。
これが、戦争を避け、平和を築く最善の在り方である。
・政治家や専門家に任せるのではなく、国民が知ることによって、世の中を動かしていくこともあるのだ。
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ネタバレ 購入済み
外交の武器としての歴史
・歴史問題の解決とは、もう一度戦争に勝たなければ解決できないほどの難題である。
では、歴史とは何か。外交の武器であり、支配の道具なのだ。
「正しい歴史を知っているということは、それだけでその人間を殺す十分な理由になる」
という価値観で諸外国は動いている。
・参政権とは、戦争に参加した義務の見返りである。
婦人参政権が、第一次世界大戦後、各地で実現したのは、
兵器と戦術の発達により、前線と銃後の区別が曖昧になったからである。
戦争は民主制を促進する。そして、民主制は戦争を残酷にする。
民衆の憎悪は、相手の抹殺へと国家を駆り立てる。
民主政体により選出された政治家が、適度な和平など言い出せば即刻落選である。
それゆえ、戦争はますます激化する。
・ヤクザはなぜ仁義を守るのか。
報復の口実にされるのを恐れるからである。
「仁義を破った者」と「国際法を破った国」は同じであり、弱いと思われれば報復される。
逆を言えば、破っても強いと思われれば報復されない。
国際法が法で有り得るのは、軍事力による抑止力のためである。
・国際社会において何物の支配にも属さない主権国家であると証明する資格は、軍事力のみである。
(アレクサンダー・ハミルトン「弱いために侮られる国家は、中立という特権を失う」)
軍事力は外交力の源である。そして、軍事力の源は経済力である。
言わば、鉄と金と紙である。
この三つの総合力が国力であり、国として自立できる力のある者だけが国際社会で生きていける。
それが国際法の適用される国際社会である。
・歴史問題の解決に特効薬はない。
鉄(軍事力)と金(経済力)を蓄える努力は政府が中心になって行わなければならない。
一方、紙(文化力)は国民全体の問題である。
特に、我が国は一部の指導者だけに任せるのではなく、
国民全体の文化力が高かったからこそ、自分の足で立って生きてこられたのである。ここ最近の70年を除いて。
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ネタバレ
現在進行形の間接侵略に対して
・現実の人間社会において、正義は人の眼を曇らせる。
人間社会は矛盾と摩擦によって成り立っている以上、どこかで妥協しなければならない。
もし神の正義を実現しようとしたら、悲惨な宗教戦争が巻き起こるだけだ。
・地球侵略を狙うメフィラス星人の手口は、インディアンから土地を奪ったアメリカ人そのものである。
メフィラス星人は、最も純情な年齢にあるサトル少年を選んで、
「どうだね?この私にたった一言、”地球をあなたにあげます”と言ってくれないかね」と語りかける。
友好的な口調で話しながら、一方でバルタン星人、ザラブ星人、ケムー人を巨大化させてみせ、
「みんな私の命令で地球を攻撃することができる」と有無を言わせぬ態度で脅してくるのである。
腕力には自信があるので実力行使も辞さないが、大人しく従うなら穏便に奴隷にする、と言った態度である。
軍事力を使う直接侵略だけでなく、それ以外の方法による間接侵略である。間接侵略の要諦は、心を支配してしまうことだ。
メフィラス星人は人間の心に忍び寄った。しかし、地球人は撥ねつけた。間接侵略されていなかったからだ。この時は。
・戦時国際法では「疑わしきは殺せ」が鉄則である。なぜなら、そうしなければ自分が殺され、祖国が滅ぼされるかもしれないからだ。
・現実の国際政治は「血を吐きながら続ける悲しいマラソン」そのものである。強力な兵器には、それを上回る強力な兵器で対抗するしかないのだ。
・子供達を奪い取り、子供達さえいなくなれば、人類の未来を奪ったことになる。子供を奪うという手段で、人類の未来を奪う作戦だ。
迂遠なようでいて、人々の価値観そのものを支配した者が、真の支配者なのである。
・戦争とは、相手に我が意思を強要するために行う力の行使である。
・一度でも失われた戦う心は取り戻せない。だから武器が強くなっても、軍隊が強くなることはない。
・人間の思考―哲学は審美眼に行きつく。何を真善美で偽醜悪とするのかの根源は、そこに価値を見出すか、
そこにある灯をこれからも守り続けることが美しいと感じるか否かの感性でしかありえない。
・巨大な力に押しつぶされそうな時こそ、神話に立ち戻り、この守るべき価値とは何なのかを見つめ直すことこそ、何を成すべきかを思い出せるのではないだろうか。