あらすじ
戦後最高の総理大臣と言えば、古くは吉田茂と相場が決まっていました。今だと田中角栄でしょうか。いいえ、池田勇人こそ、現代日本人が生きていける財産を残し、その遺産で今も日本を救い続けている戦後最も偉大な総理大臣なのです。
「嘘だらけ~」シリーズは、間違った歴史観によって歪んでしまった日本人の処方箋となるべく、はじめられました。「田中角栄が日本の絶頂期の高度経済成長を築いた」 「田中角栄こそ戦後最高の実力政治家だ」などの誤った認識は正されなければなりません。
史実の池田は、志半ばで病に倒れました。しかし、健康に恵まれ、安倍晋三のような長期政権を築いていたら、間違いなく大日本帝国は復活したでしょう。
「池田勇人、誰それ? 日本人をエコノミックアニマルにした人?」
そんな通説を覆す、知られざる戦後最高の宰相池田勇人の物語です。
【本書の構成】
第一章 若き日は挫折の連続
第二章 官僚機構の頂点を極めても中間管理職
第三章 大臣になっても中間管理職
第四章 再び茨の道へ
第五章 高度経済成長― 我々日本人は池田勇人の遺産で生きている。
終 章 池田勇人が総理を8年やれば、大日本帝国は復活した!
感情タグBEST3
Posted by ブクログ
嘘だらけのシリーズ、初めて読んだけど、現代の政治家を持ち出して当時の政治家を評価したり、主張がわかりやすい。これを皮切りに戦後史、ちゃんとした「歴史」を勉強したい。
Posted by ブクログ
令和の世は夢も希望も失った人が溢れている
アタクシとて例外ではないが、本書では政治
(家)が希望を打ち上げ花火すれば耐えられ
て、頑張ることで報われると教えてくれる
主役の池田勇人は政治の肝要を見失なわない
順番も大事、衣食足りてなんとやらである
理想も持って居るが、やみくもに唱える事で
は成し得ないので、大事な事の実現のために
一つずつ確実に手掛けていく
最後には教育者となる気もちであった、自国
を愛することから導き出される行動が国民か
ら湧き上がるのを期待したのだろう(´・ω・`)
Posted by ブクログ
相変わらず倉山先生の本は刺激的で攻撃的で、目鱗で面白い。
池田勇人という人に特別何があったわけでもないが、本当にもう少しご存命であったら、大日本帝国が復活できていた、いい意味で、と、思わせる。
経済も国防も、池田勇人の遺産を食い潰してやっとここまで生き延びて来た日本。
戦後の大半は実は、不況だったのだ。
日本を根絶しようとする色んな勢力が確かに日本を弱体化させている。
三世代後も、日本でありたいもんだ。
うーんでも、池田勇人の活躍を書いてる分量が、とっても少ない気が・・・
Posted by ブクログ
池田勇人と言えば所得倍増政策というのは頭にあったけど、逆に言うとそれだけで顔写真を見ても全然ピンとこないくらい何も知らなかったのですが、この本を読んですっかりファンになりました。
Posted by ブクログ
さすがに倉山満氏の本だけあってとてもわかりやすい。我々はムードや感覚で政治家を捉えていることが多いのですが、実態はかなり違うということが勉強になりました。池田勇人より田中角栄の方がすごい人かと思っていたけれど、池田勇人の方がずっと上、この本の題名から想像されることと中身はかなり違います。これだけ細かく政治家たちの健忘術数を描いているのは流石だと思いました。政治家を見る目を養うにはとてもいい本だと思います。