垣谷美雨のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
浮気や暴力など目立ったことは無いけれど
一緒にいることが苦痛で離婚したい 澄子のお話。
とても現実味のあるお話で、
ページをめくる手が止まりませんでした!
そもそも結婚は離婚しようと思って
結婚する訳でもなく、
何年、何十年と色々ある中で不満や苦痛に
思うことの積み重ねなんだろうなと
改めて本書を読んで思った。
『自分だけを大切にする人間は、最初から家庭を持つ資格なんてなかったんやないの?』
この澄子の言葉がとても重く感じた。
結婚はお互いの思いやりや尊重なしでは
成り立たないと思っていて、
それはどんな年月が経とうと変わってはいけない。
このお話を読んで、とても勉強になった。 -
Posted by ブクログ
・日本人みんなに読んでもらいたいと思った
・小説のいいところで、現実問題のこうなったらいいのにな、がリアリティを持って描かれていた
・垣谷さんの小説の、いろんな散らばった問題がひとつひとつ解決に向かっていく(主人公がきちんと立ち向かって乗り越えていく)感じが、取り上げる問題がリアルなだけにカタルシスをくれるというか、救われる。ざっくりした言い方をすると、「スカッとする」
・いわゆる老害といわれるおじさんおじいさんたちのいやーな感じ(横柄、エロ、下品、がめつい、腰巾着、…)とか、リアル。でもそうでない人、新しい考えの男性たちの感じも、こんな感じの人いるなーって思える -
Posted by ブクログ
ネタバレ読み進めていくうちに、他人事ではなく自分も心配になってしまうぐらいのめり込んで、あっという間に読み終えた。自分の親は老後の資金あるのかな、墓や葬式の準備してて欲しいなと思ってしまうぐらい(笑)
人によって何にお金をかけたいかは違う。冠婚葬祭も、台湾バナナも、スポーツジムの会費も。ただ冠婚葬祭は自分だけの問題ではないから、やっぱり家族になる人はお金の価値観が似ている人がいいと改めて思った。
夫婦共に失業した篤子と夫、いまいちしっかりしないさやか、パン屋の経営が心配だったサツキ、不倫された美乃留、親子関係を拗らせてる志々子、最終的にみんな前を向いて新しい道を切り開いているところがよかった。唯 -
Posted by ブクログ
audible 。痛快な物語。女たちが保守的かつ封建的な男社会をひっくり返す。舞台は都会から離れた地方都市。
市長やボス議員の支配する醜悪な市政に抗うのは退職後に移り住んできた60代の女性。葛藤する彼女をとりまく年齢も立場も違う多様な人たち。
補選で市議となり、様々な嫌がらせに悩みながら市長にまでなる。しかしボスたちの嫌がらせは続く。
彼女を支える人たちはクォーター制を提起し、粘り強く味方を広げ、実現する。選挙の結果、4分の1の議席を勝ち取る。やったぜ。
応援しっぱなしだった。男の私はこの闘いに多くの男が参画したことを心から喜ぶ。老害などと言うな。進歩なき者は若い人にも多い。
「あきらめな -
Posted by ブクログ
垣谷美雨のあなたの人生、片づけますを読んだ。
主人公は片付けで有名な女性。
片付けの作業をすることより、片付けられるように変えていく。
四つの色々なケースが描かれていて面白かった。
特に三つ目は、良くあるケースだと思う。
ゴミ屋敷ではなく、普通に綺麗なのだが捨てられない。
私の嫁さんも子供が小さいときの破れた運動着などを大きな袋に入れて部屋の奥に積み重ねてあり、嫁さんが入院したときに捨て始めたら子供が嫁さんにチクってストップが掛かった。
道路向かいの両親の家の台所の要らない物を捨てようと庭に出したら母親がそれを拾ってきた事もあった。
親が年取って心配なので同居来て欲しいと言われ、親の家に来てみ -
Posted by ブクログ
ネタバレオーディブルで。
面白かった!面白くて1日で聴き終えてしまった。
地方の空気感というのは肌で感じたことがなく想像するしかなかったが、まさかこんなに古いなんて!これは小説だからか、本当にこんな感じなのか。
郁子、地方移住を決めたのは早計かと思ったが、気持ちよいほどの行動力で聴きながら応援してしまっていた。
郁子の夫婦、由香の夫婦とも、なんでも話せる関係で羨ましいなあ。やはり夫婦は会話しないと。
村井のじいさんから、市長落選(?)の電話が来たというのはなんだったのか。
集会に集まった、余裕のある若夫婦の感じ、分かる。今の若い人は家事も協力しあっていて、頼もしいと思う。
ナレーションの色も