垣谷美雨のレビュー一覧
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以前に読んだことがあったはずだけれど、どんな話か忘れていたので、オーディブルで聞いてみた。
47歳の3人の女性が、高校生にタイムスリップする話。
世代的には、ワタシよりも10歳ほど上の方たち。
昭和50年代のころだろうか。男尊女卑の考え方が一般的でちょっと引いてしまう。
今は、家事や育児する男性も増えたように思うけれど、
それでも、今でも男女の考え方は基本的には変わっていないような気がする。
彼女たちの高校生時代からだと、50年ほど経過しているのにな。
というわけで、今聞いてみても面白かったです。
オーディブル、自分は文章を一字一句読む読み方ではないので、けっこう読み飛ばしも多いのだけれ -
Posted by ブクログ
面白かった!
登場人物がみーんな個性があって、ストーリーも痛快だった。こういったおうち事情は世の中にあふれているはずなのに、一般的なものとしてなかなか話題には上がらないものだなと思った(わたしが疎いだけかな)。
お墓やお寺事情なども知れてためになった。最後に参考文献が載っていたが、事前に念入りに取材しているんだなぁと感じられる。
苗字についてあれこれやりとりする様は、世のすべての男性に読んでほしい。中林悟さんや鈴木さんのような人はまだまだたくさんいる。思いもしなかった別の視点を思い知れるはず。
個人的には、“誰もが後顧の憂いなく公営墓地に眠れる公共事業”に賛成だ。
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ネタバレ共働きしながら育児を終え、やっと定年退職を迎えた女性。山陰の夫の田舎へ移住し悠々自適な生活を送るはずが…待っていたのは閉鎖的な地域社会のしがらみばかり…。
我々のようなセカンドライフを考える年代には非常に大きなリアルな問題だ。
(ネタバレあり)
主人公の女性はなんと周りからの薦めと、男尊女卑の田舎の街の風潮を打破するために市議会に立候補するのだ。しかし地元住民からは『女が男を差し置いて立候補するなんて』『気の強い傲慢な女』『どうせ受からない、恥かくための立候補』と噂を立てられ、旦那までも『嫁の尻に敷かれてだらしない』と陰口を叩かれる。そして、世間の予想通り落選した…しかし2,000票もの票を -
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亡くなった姑の団地の一室を片すことになった
嫁の望登子のお話。
読んでいて1番強く思ったことは
必要じゃないものは今すぐ捨てなければ!
と本書を読んで、
急いで片付けをしたくなりました。笑
人はいつどうなるかわからないのと
自分が動けなくなったりした時に
整理整頓がされていない部屋を
自分以外の人に見られることがとても嫌だなと
感じました…笑
人は亡くなった時にどんな人と
どういう関わり方をしてきたのかが
明らかになるなと改めて思いました。
本書の姑に対して
嫌な部分しか前半はみえて来なかったけど、
読み進めていくうちに姑の人生を
覗き見る事が出来てとても面白かったです! -
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老後の資金に引き続き、始まりの悲壮感が辛いのだが、だんだん好転していく様子が気持ちよく、安心して読み進められる。
農業、就農をベースにしつつも、そこにあるのは男女不平等な社会制度、気遣いの女性と仕事ができる男、実際にそこで妥協として結婚にたどり着く人も多いという現実。主人公のように仕事一筋になる道を選ぶ人は現実にはもっとギスギスしていて、結局フィクションはこの小説のように「自分を磨いていれば結果的に素敵な出会いの芽生えもあった」(その後は知らんが)という希望を描いているものの、現実は、独自路線を進みすぎて怖い印象の人が多い(苦笑)。実際、誰にしろ、生き延びるには強くなければならない→強いと言 -
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ネタバレアイドル的存在の天ヶ瀬くんがいい。高校生の時も、大人になっても。
人生をやり直せるチャンスをもらった63才の雅美が、どういう人生をやり直せるのか、マンダラチャート通りに書いたことを達成できるのか。
今1度目に比べて、どのように成功するのか…と期待して読ませられるが、2度目の人生でも大苦戦。むしろ、1回目以上に、男女差別の厳しさを味わって苦戦する。
結局もがいて終了の昭和時代を経て、令和に帰ってくる。
昭和は、自律してきちんと働きたい、コネなし地方出身の女性に世間は厳しい。誰しも、当時の常識に違和感や生きづらさを覚える人は多かったと思うが、抗うことは厳しい。自分を振り返っても無意識のうちにレー