垣谷美雨のレビュー一覧
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悲惨な状況が書いてあるのではと読むまでは気が重かったが、読み始めたら一気読み。避難所のリーダーや遠乃の舅、義兄、福子の夫やら男性群には大いに憤った。こんな男尊女卑って、田舎にはまだまだあるんだと驚いた!
福子の人としての優しさ、アイさんの鋭いひと言ひと言が特に良かった!絆や和やら持ち出して段ボールの仕切りあってもつけないリーダーに対し、立候補する際のやりとりはうるっときた。みんなの要望をどんどん取り入れて状況が変わっていくさまに希望が持てた。山崎先生の飄々とした温かい言葉も良かった!
遠乃の夫はいい人だったのにこの舅と義兄は最悪。いろいろあったが、福子、渚、遠乃、昌也が新しい一歩を踏み出せて良かった。昌也にとってもやり直せて、嬉しく思った。いつ震災が起きてもおかしくないのだから、もっと災害用品をそろえなくてはと思った! -
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ネタバレ夢の世界から、現実の世界になった!しかも、とっても現実的な、現実のお話になっている。
多くの人に、「なかったこと」「聞かなかったこと」にされる、親がいない、お金がない、という切実な問題。実際に私がそういう人に接したら、短期的な同情やお金ではとても解決できないし、やがて面倒になって離れてしまうんだろうなと思う。そして、苦しんでいる人たちは、そういう軽薄な人との別れを何度も経験してきたんだろうと思う。
そして、解決策の一つが、風俗であること。これも、解決策として提示してしまう潔さ。きれいごとでは食べていけない。でも戻ってこれないところまでは行かない。
貧困という、中身を知らない人が多い、でも知ってもどう解決できるかわからない、というテーマに対して、ここまで深く、具体的に解を提示できるのはすばらしいと思う。強く支持したい。 -
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小説を読んでいると、世の中には本当にいろんな人がいるんだなぁと、自分が実際に傷を受けずして知ることができる。実際に、自分が想像をしなかった行動をする人と出会ったら、直接その人にその背景を聞くことはできないが(聞いても答えてくれないかもしれないが)、この知識のおかげで想像することはできる。想像できた方が、自分の中で納得することはできるかもしれない。納得できれば、受けた傷は変わらないが、忘れられる日が近くなるかもしれない。
顔がいいだけで中身がスカスカな男や、純朴な男をいいように利用する女など、描き方がうますぎて、ムカついて仕方ない。ちっぽけな自分は、読んで賢くなって、そういう人の思い通りにならないような人になりたい。 -
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東日本大地震での被災者の生活がとてもリアルに描かれており、こんな現状だったんだ、、これからどうなるの、?と先が気になり一気読み。
女性達が不憫すぎて応援しながら読んでいた。
絆だ、皆共同体だーと男女混合の環境にもかかわらず体育館の仕切りをつけない異様な空間が事実であることには信じられないとしか言いようがない。生き残った身内との問題が震災により浮き彫りになった。ラスト漆山遠野の亡き夫へのメッセージは涙が出そうになった。
物語としては3人が大きな決断をして前に踏み出せたことがすごく嬉しかった。
作者あとがきも良かった。本書は、重苦しい震災の話だが日本の女性は捨てたもんではないという希望のメッセージとのこと。
貯金と被災セットを備えておかねば、と思う。 -
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ネタバレ墓じまいという時代の変化の産物を通して人々の意識の変化や不満への気づきが流れていく。仏教の諸行無常にも準えてそれまで積み上げて来た価値観ゆえに受け入れ難い墓じまいや樹木葬といった新しい概念や近親者の死や謎のままとなってしまった内心などをを段階を経て咀嚼し受け入れ消化していく過程でもあった。作中に現れるような単純に無知や頑迷を責め立てるような場面も、古い価値観に共感を示した上で新しい価値観への理解や現実的な事例や落とし所を示していく場面も、変化には必要なのだろう。新しいものに拒否感があるのも古いものに愛着があるのも当然どが世界が変わりゆくのもまた当然、自らそれを受け入れる体勢を作り出していくと言う物語でもあるかも知れない。無論受け入れられない家庭や個人も存在していること、しかしそこでの物語や人生も続いていることなど、群像劇になっていることでいろんなケースが総覧できる形にもなっていると思う。
また一つ面白いことに気づいたのだが作中においては死亡してしまった、あるいは既に死亡している人たちの謎や感情などについては一才視点として出てこないのだ。ある意味死ねば終わり、生きている人が大切と言う、ドライでサバサバしてそしてスッキリとした空気感が生まれており、古い墓や家族や性別といったものに対する解体の手となっているのかも知れない。 -
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人生をリセット
たった一度の人生
どう生きるかは自分次第で大きく変わる
日々の不満を他人のせいにしていないだろうか?
生まれた環境など自分の力ではどうにもならない事も、もちろんあるけれど…
少し視点を変えて、勇気を出して
自分で動かなきゃ、ね?
この本は、同じく垣谷美雨さんの「マンダラチャート」のコメント欄で、〝タイム屋文庫さてさて店〟の店主様より教えて頂きました*ᴗ ᴗ)⁾⁾
そして私はこっちの方が好き
今の自分にめっちゃハマりました
最初に〝たった一度の人生〟って書いたけど、このお話は47歳の女性三人が高校時代にタイムスリップし、そこから17年間にも及ぶ二度目の人生を歩みます。
その中で私も経験したいと思ったのは、当時の若い母親に会うとこと。
私自身もこの歳になったからこそ見えるだろう母のほんとうの姿を知りたい。
子供時代の私にとって母はあくまで〝母親〟という生き物だったからね。
とは言え、私はもう一度高校生からやり直すのは嫌です笑
で、何よりもいいのは最終章の【新しい人生】
二度目の人生で経験したことを生かし、47歳のあの日から再スタートするんです!
〝もう逃げるのはやめたのよ。あの時点から逃げないで、もう一度自分の人生を切り拓いてみたいの。今度こそできそうな気がする〟
さぁ、どんな未来が訪れるのでしょうか?
私もまだ間に合うかな?
小さな不満を溜めたまま、ダラダラと歳を重ねるのはやめよう。
私の人生は誰のものでもない、私のものだからね٩( ‘ω’ )و
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ネタバレ旅行会社で働く優子は、後輩である水野と出張先での一夜限りのアバンチュールで妊娠するところから物語は始まる。本来子供を授かる事は、めでたいことだが、未婚で出産することで様々な敵に遭遇する。
最初は、父親である水野。土下座してでも堕ろしてもらうといい、優子の妊娠を疑い始める。10以上違う2人の年齢差もあり、人生終わる的な言い方の水野は最悪。
次は、部長。優子も化石というほどの、ハラスメント上司で、迷惑かけるから辞めろといってくる。
続いては、水野の恋人紗絵。紗絵も優子のお腹の子が、水野の子ではないかと執拗に追求してくる。
さらには、会社の同僚も未婚であるから、全く妊娠に触れてこない。
また、実家である田舎町では、未婚で出産する優子の噂が広がる。
また、同期の女性で不妊治療を10年以上やったが、うまくいかず、一撃で妊娠した優子に嫉妬し、暴言をはかれる。
逆に、味方も現れる。同じように、部長に嫌みを言われてきた、子持ちの先輩2人。
また、兄とその再婚した嫁、姉、母親。
昔不倫していた、専務も色々会社に制度を作ってくれたりして、味方になってくれました。
そしてなんといっても、同級生で寺の住職凡庸が、戸籍をいれてくれて、かつ自由に生きなさいと言ってきたのは、すごいなと思いました。
ほんとにそんなにいい人はいるのだろうかと思いつつ、妊娠中にコーヒーを飲むシーンが何度かあり違和感を感じました。
内容は、いつもの垣谷さんらしくて楽しめました。 -
購入済み
うおおぅ… 確かにどれもこれも絶縁したくなるような家庭背景だった…けどどのお話も最後はスカッとした気持ちになれた。三つのお話ともに女性に向けられた性的被害をテーマにしている。考えさせられるところがあった。
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「抽選見合い結婚法」が、少子化対策のために制定される。25歳から35歳までの未婚の男女は、見合いにより結婚しないといけない。手紙が送られてきて、見合い相手と近所の会場に赴き、見合いをする。2回までは、断わることができる。しかし、それ以上断るとテロ撲滅隊に入さないといけない。このため、2回断わってしまうと、相手にその事がバレてしまわないように振る舞わなければならなくなり、足元をみられたりする。
物語には、4人の主人公がでてくる。看護師の女性、美人お嬢様、オタク男子、有名人の息子。
それぞれが、それぞれの問題や事情を抱えているが、見合いすることで成長していく。
しばらくすると、この法案は撤廃されるが、それぞれプラスの方向に決着する。
作者は、老後問題や結婚問題など現代ではなかなか触れにくいお題に斬り込んでいて、面白いです。