垣谷美雨のレビュー一覧
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ネタバレ共働きしながら育児を終え、やっと定年退職を迎えた女性。山陰の夫の田舎へ移住し悠々自適な生活を送るはずが…待っていたのは閉鎖的な地域社会のしがらみばかり…。
我々のようなセカンドライフを考える年代には非常に大きなリアルな問題だ。
(ネタバレあり)
主人公の女性はなんと周りからの薦めと、男尊女卑の田舎の街の風潮を打破するために市議会に立候補するのだ。しかし地元住民からは『女が男を差し置いて立候補するなんて』『気の強い傲慢な女』『どうせ受からない、恥かくための立候補』と噂を立てられ、旦那までも『嫁の尻に敷かれてだらしない』と陰口を叩かれる。そして、世間の予想通り落選した…しかし2,000票もの票を獲得した。
議員にはなれなかったが、この街を変えると仲間を集め活動した矢先、高齢の市議会議員が亡くなり、補欠選挙が行なわれ、2度目の選挙では7,000票近くの票を集め、見事に当選する。しかし順風満帆ではなく議会ではセクハラの嵐。根本から変えていかないとて決意した主人公は、何と市長に立候補して、練りに練った戦法を駆使し、地元の名士を退け当選する!そして女性市長としての苦労がはじまる…
都知事選、参議院選挙…自民党総裁選…いまや女性の立候補者もたくさんいる時代なので珍しくもなくなったが、地方の小さな街などでは男社会で旧態依然の慣習がまだまだはびこっているのだろうと思う。
ストーリーとしてはかなり理想的な展開ではあったが、現代の縮図をうまく描いた小説であり、垣谷美雨さんはやはり面白い小説家だと再認識した作品だった。
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Posted by ブクログ
亡くなった姑の団地の一室を片すことになった
嫁の望登子のお話。
読んでいて1番強く思ったことは
必要じゃないものは今すぐ捨てなければ!
と本書を読んで、
急いで片付けをしたくなりました。笑
人はいつどうなるかわからないのと
自分が動けなくなったりした時に
整理整頓がされていない部屋を
自分以外の人に見られることがとても嫌だなと
感じました…笑
人は亡くなった時にどんな人と
どういう関わり方をしてきたのかが
明らかになるなと改めて思いました。
本書の姑に対して
嫌な部分しか前半はみえて来なかったけど、
読み進めていくうちに姑の人生を
覗き見る事が出来てとても面白かったです! -
Posted by ブクログ
老後の資金に引き続き、始まりの悲壮感が辛いのだが、だんだん好転していく様子が気持ちよく、安心して読み進められる。
農業、就農をベースにしつつも、そこにあるのは男女不平等な社会制度、気遣いの女性と仕事ができる男、実際にそこで妥協として結婚にたどり着く人も多いという現実。主人公のように仕事一筋になる道を選ぶ人は現実にはもっとギスギスしていて、結局フィクションはこの小説のように「自分を磨いていれば結果的に素敵な出会いの芽生えもあった」(その後は知らんが)という希望を描いているものの、現実は、独自路線を進みすぎて怖い印象の人が多い(苦笑)。実際、誰にしろ、生き延びるには強くなければならない→強いと言えば男、という単純変換なのだから仕方ないのだろうが、もっと他人に言い訳しながらじゃなくて好きなように生きられたらいいのに。まさに透明なルールに縛られた我ら、みんな中学校に立ち戻って透明なルールを打ち破るべしだなあ。 -
Posted by ブクログ
浮気や暴力など目立ったことは無いけれど
一緒にいることが苦痛で離婚したい 澄子のお話。
とても現実味のあるお話で、
ページをめくる手が止まりませんでした!
そもそも結婚は離婚しようと思って
結婚する訳でもなく、
何年、何十年と色々ある中で不満や苦痛に
思うことの積み重ねなんだろうなと
改めて本書を読んで思った。
『自分だけを大切にする人間は、最初から家庭を持つ資格なんてなかったんやないの?』
この澄子の言葉がとても重く感じた。
結婚はお互いの思いやりや尊重なしでは
成り立たないと思っていて、
それはどんな年月が経とうと変わってはいけない。
このお話を読んで、とても勉強になった。 -
Posted by ブクログ
ネタバレオーディブルで。
面白かった!面白くて1日で聴き終えてしまった。
地方の空気感というのは肌で感じたことがなく想像するしかなかったが、まさかこんなに古いなんて!これは小説だからか、本当にこんな感じなのか。
郁子、地方移住を決めたのは早計かと思ったが、気持ちよいほどの行動力で聴きながら応援してしまっていた。
郁子の夫婦、由香の夫婦とも、なんでも話せる関係で羨ましいなあ。やはり夫婦は会話しないと。
村井のじいさんから、市長落選(?)の電話が来たというのはなんだったのか。
集会に集まった、余裕のある若夫婦の感じ、分かる。今の若い人は家事も協力しあっていて、頼もしいと思う。
ナレーションの色もあってか、こんなキツイ人いるの?と思うこともあるが、いるんだろうな。
垣谷美雨さんの小説は元気が出るので大好き。私もどちらかというと舐められるタイプ。はっきり、堂々と思ったことを言えるようになりたい。まだまだ、成長途中!