中村融のレビュー一覧

  • 何かが道をやってくる

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    ハロウィンの前、吹く風が冷たくなり始めた今にぴったりの幻想的なホラー。過剰にも感じる比喩表現が、不気味なものをなんとか自分の知っている言葉に当てはめて理解しようとしているみたいでとても良かった。

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    2025年10月20日
  • 何かが道をやってくる

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    ダークで独特の雰囲気に没頭できました。主人公もいいし、お父さんも素晴らしいです。好きだなあって思う文章がたくさんありました。

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    2025年10月13日
  • 愛蔵版 英雄コナン全集2 征服篇

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    ネタバレ

    一巻を読んでからずいぶんと時間が経ってしまった。
    心持ちとしては、カルピスは好きでも原液ではよう飲めん。味噌汁は好きでも味噌のままではそうそう食えん。そんな感じ。続けて読んだら胸焼けする。

    すべてがここにある。そう思えるほどに濃い。
    若き日に愛した菊地秀行や栗本薫の、原点の一つであろうことは間違いあるまい。この二人の作家の文体に同一の祖型を感じることがある。それはハワード、正確にはその翻訳で間違いないと思える。


    『鋼鉄の悪魔』
    廃墟から復活した城邑は、ドラゴンランスの暗黒の女王の神殿を思い出させる。べレムが復活させちゃったやつ。
    この城邑は暗緑色だという。このイメージはWoWのフェル色を

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    2025年10月05日
  • 何かが道をやってくる

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    かのスティーヴン・キングをしてSF界の巨匠レイ・ブラッドベリの最高傑作と言わしめたファンタジーSFの傑作『何かが道をやってくる』です

    「新訳」と銘打たれておりますが、むしろ古臭い感じ、しかしこれがいい味を出している

    物語はウィルとジムという二人の少年が住む町に夜中にカーニヴァルがやってくるところから始まる
    しかしこのカーニヴァルには秘密があり、二人はその秘密を知ることで恐ろしい出来事に巻き込まれていく…というお話し

    いや〜面白かった〜

    うーん、なんていうか全部が詰まっているお話しでした
    生と死、善と悪、恐怖と喜び、愛と憎しみが詰まっている

    そしてこの詩的な世界観がほんとに夢のようなん

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    2024年10月05日
  • 愛蔵版 英雄コナン全集4 覇王篇

    購入済み

    ある意味異色作?

    『覇王編』という副題の通り、コナンが王様になってからのエピソード集

    妖魔や魔法使い相手に美女と一緒にてんやわんやが基本スタイルだったことを考えると、この覇王編は女っ気のなさと言う点で異色作揃いかも知れません

    王座に就いても歳を取っても、落ち着いて丸くなるどころか相変わらずギラギラした野蛮人のままなのは、さすがコナン!

    #アツい #ドキドキハラハラ #カッコいい

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    2024年08月11日
  • 何かが道をやってくる

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    ブラッドベリで1番好きな一冊!!!!!!
    持ってるのは、藤田和日郎先生が表紙イラスト描いているもので、あの「からくりサーカス」を描く上でインスピレーションを受けたそうです。
    ダークファンタジーでありながら、主人公たちが敵に立ち向かう中での成長を感じられてとても素敵な作品です。

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    2024年06月10日
  • 愛蔵版 英雄コナン全集3 降魔篇

    ネタバレ 購入済み

    頑張れバルトゥスくん

    大抵のエピソードは美女と一緒に魔法使いや魔物を相手にてんやわんやするパターンですが、『黒河を越えて』はコナンとバルトゥスの男同士のコンビという珍しいパターン。
    バルトゥスの視点を通して、コナンの超人ぶりが改めて実感出来ると共に、そんなコナンに必死でついていくバルトゥスを応援したくなります

    #アツい #カッコいい #ドキドキハラハラ

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    2023年07月27日
  • 愛蔵版 英雄コナン全集2 征服篇

    ネタバレ 購入済み

    コナンの初登場作品を収録

    『闇の種族』は輪廻転生をテーマにした作品であると共に、コナンが初めて登場した作品でもあります

    怪物に追い詰められた時のコナンと恋敵との会話には、同じ女を愛した者同士の男の友情が感じられてとても印象深いです

    #カッコいい #アツい #ドキドキハラハラ

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    2023年07月27日
  • Genesis 白昼夢通信

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    東京創元社のSFアンソロジーの二巻目。二〇一九年十二月刊行。まだコロナ禍やリモートばかりの生活を知る前の作品だけど、「あれ、なんだか今っぽい」と感じられるものもあって、フィクションの奥深さを思った。一巻を読んだときに比べて私のSF受容力も上がったのか、どれもそれぞれ大変楽しめた。

    ■高島雄哉『配信世界のイデアたち』
    昔、かこさとしの『ほしのほん』シリーズを読んで、宇宙には「銀河」というものがたくさんあるということを知ったとき、もしかしたらはるかかなたの銀河のどこかに、私みたいな女の子がいて今同じように宇宙の本を読んでいるかもしれない…という想像をした。そんなことを思い出した。
    ■石川宗生『モ

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    2022年05月13日
  • アロウズ・オブ・タイム

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    2段組み500ページが3冊、物理説明も難しくハードルの高い作品ではありますが、SF好き、新しいものやちょっと不思議なことが好きな人にはおすすめ。

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    2021年11月18日
  • シオンズ・フィクション イスラエルSF傑作選

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    イスラエルSF短編集。どの作品も面白かった。思ったより宗教色は薄め、それでもサイエンスよりはファンタジーよりのものが多い。 特によかったのは「完璧な娘」。触れると心が読める少女が遺体に触れ、その少女に共感してゆく。あとは「可能性世界」。未来を演算して書き換える。彼女を救える世界にすることで彼は死んでしまう、主人公だけが認識していて(気づいてしまい)、救えない分シュタゲよりラストは地獄感ある気もする。 「スロー族」、「アレクサンドリアを焼く」、あたりも面白かった。

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    2022年01月16日
  • シオンズ・フィクション イスラエルSF傑作選

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    読み応えあり過ぎで疲れるアンソロジー
    ジャンルなり、雰囲気で分けて数冊のシリーズで出してくれれば良かったな

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    2021年03月25日
  • シオンズ・フィクション イスラエルSF傑作選

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    イスラエルのSFシーンの中心人物2名によって、英語圏の読者向けに編まれたアンソロジー。ここでのSFは科学小説 Science fictionではなく思弁的小説 Speculative fictionを指しており、非リアリズム小説全般を覆う定義と考えると収録作の幅広さが納得できる。邦訳は英語からの重訳になるが、元々英語で書かれた作品も5作、ロシア語で書かれた作品が1作収録されている(ほかはヘブライ語)。巻末には編者による「イスラエルSFの歴史」も。


    以下、特に気に入った作品について。

    ★ ガイ・ハソン「完璧な娘」(中村融 訳)
    テレパスの訓練教育を受けることになったアレグザンドラは、〈死体

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    2020年11月01日
  • シオンズ・フィクション イスラエルSF傑作選

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    ラヴィ・テイドハーを除けば、名前を聞いたことのある作家さえ一人もいないが、作品のレベルは概して高い。ユダヤ=イスラエル色を感じさせる作品も殆どないが、これは日本の現代SFを読んだ欧米人が、ゲイシャもハラキリも出てこないなんて言うようなもんだろうしね。個人的ベストは、そのユダヤ=イスラエル色を感じさせる例外の一本「信心者たち」や、終末世界を舞台にしながらテーマがサバイバルから、なんとも変なものに変わっていく「夜の似合う場所」。

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    2020年10月08日
  • 宇宙への序曲〔新訳版〕

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    宇宙船が月に発射されるまでの期間を、歴史学者の視点から追っていく話。
    クラークらしく、人物の所感とか動機とかの部分に重きが置かれている。ちょうおもしろかった、クラークは良いなあ〜〜〜。

    基本は淡々と出来事が進んでいく。でも、ときにイベントや事件が起こる。ハッセル、ウィルクスのくだりはそれぞれ胸にくるものがあった。
    終わらせ方も全然想像できていなかったけれど、なんだかえらく感動してしまって泣いてしまった。

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    2020年07月18日
  • エターナル・フレイム

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    グレッグ・イーガンの〈直交〉三部作の第二巻『エターナル・フレイム』を読み終わった…。なんという余韻…。これはある宇宙の物理学史であるとともに、性別とは何であるか(何であると考えたらいいか)を問いかけてくるな。すごイーガンの極地だと思うんだけど、これでまだ完結してないのである!

    この〈直交〉宇宙における主人公たちである人類は、女は出産時四つの子供に分裂して死ぬという世界なので、宇宙船〈孤絶〉の中においては四つ子になると人口の増加を招くので「飢餓状態にあれば二つ子出産になるかも」という通説に従い節食している。そんな極限ななかで、いろいろすすむ。

    人類はまだ、空間と時間が交換可能な宇宙についてほ

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    2019年12月24日
  • 人生論

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    パラグラフライティングで記述されているので、その見本になる。まず、その章での主張が提起され、それについての考察があり、章末には結論がある。そして、それは次章へ論理的に接続され、章を追うごとに次第に主張が強固なものとなっていく。
    理路整然と持論を展開していることに感心させられる。自分なりの注釈が書ける楽しみもある本をやっと見つけた。

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    2019年09月06日
  • ゴッド・ガン

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    「馬鹿と天才は紙一重」を地でいった英国SF作家の短編集。思わず「くだらねーw」と一蹴してしまいそうなネタを膨らませ、読者の少年心に訴えかける作品が持ち味。

    「神を殺すための兵器を生み出す科学者」や「極限まで巨大な音で演奏するオーケストラ集団」など冒頭から面白設定の話が続くが、ラスト3話はどれも必読。

    特に「蟹は試してみなきゃいけない」は、思春期まっただなかにいる蟹の若者たちの青春を描いたお馬鹿SFの傑作。蟹の生殖行為や本能をここまで面白く解釈して書けるのは天才としか思えない。

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    2019年02月07日
  • アロウズ・オブ・タイム

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    科学としての話はいつもの通りエキサイティングな内容で、もちろん大満足でした。著者の、生命と科学的思考力、数学的美しさへの愛情・畏敬が感じられる作品でした。
    ですが本作では小集団が発展した帰結として発生する政治的な話が多く、その点がむしろ根気がいる部分でしたね。。

    私達の世界から考えうる別の定理を出発点に話が展開し、ここまで話を膨らませて小説としても完結させるという、恐ろしいほどの才能の著者。
    感謝に堪えないですし、今後も楽しみにしています。

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    2019年01月12日
  • 2001:キューブリック、クラーク

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    長年、この映画に関するドキュメントがあれば…
    と思っていたがその願いを十分に叶えてくれただけでも
    十分なのに、見たことのない写真や初めて知ることが
    満載で、映画のファンは読むべき一冊。

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    2019年01月06日