山形浩生のレビュー一覧
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サピエンス全史を読む前に予習をしておこう、と読んだ一冊。本書の内容を漫画化している訳ではなく、社会に出た後に働くことに悩み、世間との乖離に焦る女性にフォーカスした別のストーリーを通じて、サピエンス全史が描く内容を分かりやすく伝えている。
今生きている資本主義社会も、中世で起きた価値観の変化が長期間続いてるに過ぎないし、その価値観が正義であることもない。主人公の女性は最終的に周囲の考えに囚われず、好きな道を選ぶ。
「サピエンスの勝因はフィクションを信じる力」
「私達が直面している真の疑問は、『私たちは何になりたいのか?』ではなく、『私たちは何を望みたいのか?』かもしれない。
虚構の中で生き -
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PLURALITY多元性 オードリータン他
サイボウズ式ブックス
本文だけでもこの550ページに及ぶ
紙による本は3,000円だけれど
本来の公式サイトでダウンロードすれば
日々更新する生きた最新版に無料で参加できる
時代を先取りした最初の一行目から
「目から鱗」の異次元では無いか‼︎
コンピュータもインターネットもSNS も
軍事用に開発されたものだしそのルールや仕組みを作る管理者がそこから生まれる情報も富も権力も独り占めして格差社会を広げ中央集権体制を広げてきた
しかし一方でシンギュラリティと呼ばれるAIが管理者の手を離れて自己管理するようになると民衆も解放されて
競争原理社会から逃れ -
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ウィリアム・バロウズ『クィア』を読んだ。メキシコシティに暮らすヤク中でゲイの中年男性リーと、若く美しい恋人アラートンとの短い恋愛の話。
メキシコシティの社会情勢からくる荒廃した治安の悪さの描写と、そのなかに突然現れる美しいアラートン。男女の恋愛話なら、荒んだ日常にいきなり魅力的な人物が登場するのはよくあるフィクションの始まり方だと思う。
作中には、いわゆるゲイバー(文脈的にはハッテン場的な意味合いに近い)で性行為の相手を探す場面がたびたび出てくる。そして、リーがアラートンとの関係を切実なまでに保とうとするのは、当時の同性愛者を取り巻く社会的承認の欠如と出会いの困難さから来るのではないかと思 -
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ネタバレ歴史上の経済を見てきて、資本主義が最も世界を豊かにしてきた。
世界の分配不平等は資本主義の分配が不均等だから生じる。
それが沢山あると豊かになり、なければ貧乏なままだ。
(適切な資本主義においては分配の公平さよりも経済の成長率を優先した方が貧困に関する
問題は解決する)
→適切でない資本主義とは?
権威主義者による経済対策
剛腕指導者は短期的な成長ばかりを重視する
→ポピュリストが権力の座について 15 年経つと経済は平均で 1 割以上小さくなるという
結果が出た
アメリカの言う、中国のせいで労働が奪われているのは嘘。
中国の輸入に直面した企業は他企業に比べて年率 2 パーセントも多く雇用拡大 -
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ミルグラムのこの実験の内容は知っていたものの、いろんな条件を変更して行っていたことは初めて知ったので読んでいて楽しかった。
多くの人は権威に服従して、残虐な行為をも行ってしまう。だから個人は主体性をもって権威を疑い、安易な服従を避けることが重要という結論。エージェント状態やオートマトンの理論はとても興味深いものだった。
だが、ナチスの事件について、ただの1個人が果たして政府に不服従をできるのかというのは疑問に思った。これについては訳者あとがきに非現実だと述べられていて安心した。中でも訳者の解釈として、権威が権威となるために道徳的チェックが入るから権威への服従は信頼の裏返しというのは共感でき -
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ネタバレ進歩の代償とされる、よい職の減少、賃金の停滞、格差、などは生じていない。資本主義は常に美しい訳では無い。
市場は、価値観、才能、努力に報いてくれるわけではない。唯一、他人のために効率よく価値を作り出したものに対して報いてくれる。この自由市場の仕組みが、他の仕組みに比べて優れたものにしている。新たな価値を作り出す動機になる。
豊かさ、食事、寿命など過去よりも、ずっとよくなっている。
アフリカでも、モーリタニアやボツワナなど、大発展している国がある。他の国は支配階級が利権を温存しているから発展しない。
経済成長がなければ、他の問題も解決しない。
コロナ、戦争などの危機にも自由な対応力が発揮できる -
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19世紀から20世紀にかけての世界のお金の流れを、今までにない規模でのデータから集約、分析し、資本主義のなかで拡大する格差に歯止めが必要であると訴える書。
ふとしたきっかけから手にした、ピケティ『21世紀の資本』。
本文、およそ600ページ。
経済の話、苦手だし……、読んでもわからないかもしれないし……。
読まない理由はいくつもあったけれど、2010年代を代表するベストセラー、せっかくならどんな本か知りたい!と1ページ目から体当たりしていくことにしました。
さいしょは「資本」とか「所得」の用語が出てくるたびに、意味が頭に定着していないから、いちいち立ち止まっていました。
ノートにメモをとっ -
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ネタバレ事例が多く、事例に引き込また、
多くの本が引用、紹介されており、これ全部読めばいろいろ相当になるだろうなと感じた。時間がないのでトライ断ねん。
貧乏人へ金銭支援をする。あげた人は解決してほしい問題に使ってほしいが、うまくいかない。貧乏人は目先の快楽にお金を使ってしまう。
貧乏人は、何も持たないから何でも自分でしようとする。チャレンジ精神が旺盛で、小さい家業を営む者も多い。が、ほとんどが小さすぎる。家業が生活の暮らし向きを飛躍的に向上させることはあまりないと言える。
政府からの支援は、その政策がまともで、それをしっかり実行する土壌があって成功する。
貧乏人の多い国では。政策、実行する土壌が整っ -
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タイトルの通りシリコンバレーの歴史を語る本なのだけれど、久しぶりちこれくらい分厚い本を読んだ。
ただ、分量が多く読むのに時間がかかったが、文章自体はストーリー的で読みやすかった。
読んでみての感想としては、シリコンバレーのように世界のイノベーションの中心となるような場所を計画的に作ることはほぼ不可能なのでは、と思った。
様々な要因があってシリコンバレーは、エコシステムとして成立してきたのであって、単純な要因に成立条件を見出すことはできないと思った。
元はと言えば、冷戦に伴う軍需、政府需要があったり、スタンフォード大学が立地していたりといったこともあり、
あるいは、文化的な要素や企業の立地も -
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上下巻分厚い本だが、索引の分量も上下巻それぞれ100ページ以上あるので見た目で避けない方がいい。現在プーチンのことを知ろうと思うと一番良い本かもしれない。
なぜプーチンはウクライナ侵攻というロシアの今後数十年を捨ててしまうような暴挙に出たのか。その答えが100%クリアに示されているわけではないけど、プーチンの考え方の変遷はソ連崩壊からの立て直し、現実的な西側への対応から始まりアメリカ、NATOへの失望からロシアの大義への回帰、という流れなのかなと感じる。
ここのエピソードでなんとなくプーチンが常に一枚上手的に魅力的に描かれるように感じるのはなぜだろう。
長いお話はおそらくあとがきの著者のまとめ -
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英国人経済学者が無形資産について書いた『無形資産が経済を支配する』の続編。今回は、前著から導き出される問題点とその解決策を述べている。理解しづらい箇所も多々あるが、前著よりも体系的にまとめられており、概ね理解できた。資本主義社会における国家間、企業間の競争の中で、特効薬的な解決策がないことがわかった。政府にしろ企業にしろ、何かを行う場合には、必ずトレードオフがあって、全てが丸く収まることはなく、犠牲が出るということだ。
「(政治的な解決)国家能力の再構築を訴えても、選挙ではなかなか票を得られないし、こうした新制度を定着させるために必要とされる取引を行うには、創造性、巧妙さ、既得権益に立ち向か