山形浩生のレビュー一覧

  • OPEN(オープン):「開く」ことができる人・組織・国家だけが生き残る

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    自由でオープンな方がいいよね、という考え方に反対する人はそんなにいないはず、だけど一方で自分たちとは違う人たちを排除しようとしたり線引をして仲間とそれ以外を分けたくなる衝動も内に秘めている。
    オープンだという自覚には疑いを持ったほうがいい。どこかでクローズドへの憧れや欲求のようなものが実はあるのかもしれない、と思っているくらいが、丁度良いのかもしれない。

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    2022年07月17日
  • 経済のトリセツ

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    いつもの山形節って、過去に発表した雑文を集成したものだから当然か。
    少し古い話題が多いが、過去のおさらいをするにはちょうどよかったかもしれない。

    一本芯が通り、ブレない氏の考え方には同調できる部分が多い。ただ、日本を救うかと思われたリフレの行方はどうなるのだろうか。あまりうまく進んでないように思えるが、そこらへんの所をもう少し知りたかった。

    失われた20年が30年、40年にならない様になんとかしないといけないと思う。
    少子化対策をしっかりできれば、じわじわ回復できると思うが。

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    2022年05月08日
  • ナラティブ経済学―経済予測の全く新しい考え方

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    まだ未完成の領域ながら、経済指標だけで経済予測しようなんてのが不十分なのはその通りだと思う。世間の気分を検索ワードで数値化したら疫病感染と同じような曲線になって、、、、それが実際の経済にどう影響するかの因果関係の説明が雑で、例を挙げているけど、複雑すぎて実態把握は不可能かもしれないが。

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    2022年04月07日
  • ナラティブ経済学―経済予測の全く新しい考え方

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     経済ナラティブというのは、人々が経済的判断をするやり方を変えそうな、感染性の物語を指す。経済的判断とは、労働者を雇うか好機を待ち続けるか、事業でリスクを負うか慎重になるか、事業を立ち上げるか、変動の激しい投機的資産に投資するかといった判断だ。経済ナラティブは通常、流通している中で最も有力なものではないし、それを見極めるには、それが経済的行動を変える潜在力を見る必要がある。ビットコインの物語は成功した経済ナラティブの一例だ。きわめて感染性が高く、世界の相当部分でかなりの経済的変化をもたらしたからだ。本当の起業家的な情熱をもたらしただけではない。少なくともしばらくは、事業の安心感を茂樹したのだ。

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    2022年02月05日
  • まんがでわかる ジョージ・オーウェル『1984年』

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    1984年を読んだことがなかったので「まんがでわかる」シリーズで読んでみた。1984年自体は国家権力による、権力維持のための監視、情報操作、洗脳の方法が書かれている。1940年代のスターリン時代のソ連社会主義のやり方を見てきたオーウェルの未来予想的フィクションだと言うことがわかった。

    その頃に比べて世の中の技術レベルが上がって、当時できなかったことも今ではその気になればできてしまうことに著者は警鐘を鳴らしている。

    また行動を記録されるリスクを感じていながらスマホやSNSで自分で自分の行動を晒すこと、フェイクニュースがソーシャルの反応によって真実よりも力を持ち得ることにも警戒している。スノー

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    2022年01月09日
  • 超訳 ケインズ『一般理論』

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    『超訳~』の類には、おおよそロクなものがなく、これまで、読むに値する本は一冊も無かった。

    だから、この本に対しても、期待値は限りなく低かった。
    コソッと読んで、読まなかったことにしておこう、と思ったほどだが、山形浩生の解説はおもしろかった。

    ケインズの『雇用、利子、お金の一般理論』は
    第二次世界大戦後の世界の経済政策を一変させ、社会における政府の役割を徹底的に変えた。

    第1章

    強調したかったのは『一般理論』という部分。
    古典派理論の公準は特殊なケースのみ当てはまり、一般には当てはまらない。

    第2章

    賃金は、労働力の需要と供給で調整されるはずで
    賃金引き下げに労働者が応じないから失業

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    2021年11月24日
  • ナラティブ経済学―経済予測の全く新しい考え方

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    個人的な理解として。
    経済はナラティブによって動く。経済学は結果論の寄せ集めで、結果はナラティブによって引き起こされると理解。
    どう人を動かすかが観点なのか。

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    2021年11月07日
  • プロトタイプシティ 深センと世界的イノベーション

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    プロトタイプといえば深圳、というのは界隈の人では非常に有名ではあるが
    世界的なプロトタイプへの位置付け、潮流などを網羅的にまとめてくれている本
    巻末には対談も記載されていて、その内容も非常に面白い
    特に目新しい内容はなかったが、興味がある人、深圳とは?、プロトタイプとは?ということを理解したい人は一読する価値はあると思う

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    2021年10月23日
  • 超訳 ケインズ『一般理論』

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    古典派理論への反論=賃金が下がっても働く気はなくならない(供給は減らない)。賃金は互いの交渉で決まる。需要総額は供給総額に等しい、ということはない。

    貯蓄量と投資量は等価である。みんなが貯蓄することはできない。消費が減って雇用がなくなるから。

    雇用は有効需要で決まり、有効需要は消費と投資で決まる。投資は乗数効果があるので、直接費用の何倍かの雇用が増える。
    節約が国を豊かにする、という考えは、個人に対する考えを誤って適用したもの。国は投資をする必要がある。

    一律に賃金を下げる方法はない。一様な賃下げが実現するまでに一部で悲惨な状態が生じる。それに対して金利は調整可能。

    有効需要の増大は、

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    2021年09月26日
  • 9 プリンシプルズ 加速する未来で勝ち残るために

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    ネタバレ

     修士課程卒で博士課程を経てはおらず学術的な業績がないにも関わらずMITメディアラボの所長になったという稀有な存在である筆者の行動原則が分かる。翻訳を山形浩生さんが行うという安定の布陣。
     訳について評価が低いがインターネットや最先端技術について「知っている」ことが前提になっている本だということだと思う。そういうリテラシがないと何のことやらさっぱりという感じなのだろう。
     異なる価値観や専門分野の人を結びつける能力にとにかく長けている。そこに気づく柔軟な発想力はどいういう原理に基づくのかという観点で綴られている。確かにそうなのだが、超大な量の対象を相手にし、その知識・知見がたくさんあるが故にで

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    2021年08月06日
  • 無形資産が経済を支配する―資本のない資本主義の正体

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    今日、先進国では「無形資産」への投資が増えている。この無形投資の台頭は何をもたらすのか。有形投資とは異なる特徴を述べ、経済や社会に及ぼす影響について解説した書籍。

    無形資産とは、物理的なモノではなく、アイデアや知識、社会関係でできた資産のこと。あらゆる先進国で重要性を増しており、一部の国では有形投資を上回っている。

    無形投資には、次の4つの特性がある。
    ・サンクコスト(埋没費用)
    無形資産は売却することが難しい。そのため、サンクコストと呼ばれる回収不能な費用が生じやすい。

    ・スピルオーバー(波及効果)
    無形資産は、他社が比較的簡単に活用できる。例えば、ほとんどのスマホは、アップル社のiP

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    2021年07月27日
  • 超訳 ケインズ『一般理論』

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    宇沢弘文さんの本から興味を持って購読。

    名前ぐらいしか知らなかったが、ある経済を全体として考えるマクロ経済学の枠を初めて示したのがこの本だそうで、ケインズ理論の教えは、放置しておくと失業が起きるから、細かく介入して完全雇用を実現しなさい、というものらしい。

    買ってから他の本を読んでいる間に時間が経って、テンションが下がってしまったので、後半の解説だけ読んでお休み。ケインズという人は古典経済学に嫌味たっぷりの皮肉屋さんらしく、ちょっと吹き出す場面もあった。

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    2021年06月04日
  • 死の迷路

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    SF界の巨匠・フィリップ・K・ディックによるSFサスペンス・ミステリー。未開の辺境惑星"デルマク・O"に集った14人の男女に降りかかる"死"、その真相とは――――。

    外部との通信が断たれ、脱出することも出来ず、惑星に閉じ込められた男女が次々と"死"に誘われるという、なかなかのサスペンス・ミステリーが味わえる。惑星に存在する謎の構築物の正体は何か、「神が実在する」という設定がどう絡んでくるのか、ワクワクしながら読み進めることが出来た。

    ディックの作品は、『ヴァリス』3部作を除けば比較的読み易いものが多いが、本作は特に読み易くまとまっ

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    2021年05月27日
  • 9 プリンシプルズ 加速する未来で勝ち残るために

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    絶え間なく変化する現代は「非対称性」、「複雑性 (1)異質性、(2)ネットワーク、(3)相互依存性、(4)適応性」、「不確実性」の3つが起こるので、これらにどうやって対応していくのか?
    それを9つの原理(プリンシプルズ)にまとめたのが本書になります。
    テクノロジーの話から細胞の話にいったり、歴史の話になったりしますが、いかにも早川書房な本という感じで内容は非常に深いです。

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    2021年05月08日
  • 不道徳な見えざる手

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    ネタバレ

     帯の『ノーベル賞受賞者による衝撃作!』に大分釣られました笑。
     私はそこまでの衝撃は感じませんでしたが笑、非常に”大人な”、バランスの取れた経済エッセーであると思います。ただ、全体的にはロジカルというわけでなく、事例集・論説集の雰囲気です。

     本作は、(時に詐欺的ですらある)釣りという行為(合法的な引っ掛け!?)を切り口に、人が必ずしも合理的な選択・自己の厚生の最大化をもたらす選択をするわけではないという点にフォーカスし、警鐘を鳴らします。
    ポテチは体に悪いとわかっているのに食べてしまう、広告側も消費者のニーズの有無ではなく欲求を喚起し購買をそそのかす等々。自由主義の下では、合法であるもの

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    2021年04月23日
  • プロトタイプシティ 深センと世界的イノベーション

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    中国深センを中心に、今のビジネスを考察している本
    深センには多くの日本企業が進出している
    が、なぜ日本企業は変化していると言い難いのか?
    知りたいな〜

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    2021年04月09日
  • 9 プリンシプルズ 加速する未来で勝ち残るために

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    「結論」にある次の記載と:
     [...]あるいは14世紀のペスト並の規模で伝染病が広まるかもしれない。人類絶滅事象は、みんなが思うほど可能性が低くはない。
    「訳者あとがき」にある次の記載から:
     [...]未来のことなんかわからない、と彼らは言う。[...]繰り返し主張されているのは、多様な可能性をどうやって現実のものとするか、という話だ。
     この本が書かれた当時から、今はまた違った状況にあるのだろうが、この本に書かれた9つの原則は、まだ有効であるように思った。「訳者あとがき」は有用。

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    2021年03月28日
  • ヴァリス〔新訳版〕

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    「狂気と正気の区別はカミソリの刃よりも細く、犬の歯よりも鋭く、牡鹿よりも身軽だ」
    自伝的要素を含むディック晩年の宗教的・哲学的小説。
    精神病者の魂の放浪?のようなストーリーだが、主人公は2人??? 一人称なのか三人称なのかわかりにくい叙述が混乱をまねく上、繰り返される神学談義が難解。この方面の知識がないとついていけないのかもしれないが、ディックという作家が持つテーマを掘り下げる内容になっているのはわかる気がする。
    とある映画に誘われるところから物語は急展開。登場人物たちの反応は、アニメ「エヴァンゲリオン」を見た時の感覚を彷彿とさせる。あまりにも情報量の多い映像を何度も反芻して真意を汲み取ろうと

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    2021年02月08日
  • ゾンビとの論争 経済学、政治、よりよい未来のための戦い

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    記述型経済学=政策には関係なく、パターンを理解しようとする。
    規範的経済学=どういうふうに動くべきかを考える。

    公共財=企業に供給のインセンティブがない=皆保険制度、退職年金、など。
    アメリカの退役軍人保険局は成功している。

    ケインズ政策のおかげで、不景気はなくなりはしないが、ましになった。
    政府支出は中途半端にやると、効かない。

    MMTの機能性ファイナンスの理論は正しいが、増税や支出削減が政治的には困難なことを見逃している。

    緊縮策は信頼と安心感をもたらすから経済回復を阻害しない、というのは嘘。アイルランド、ラトヴィア、エストニアなどの例。

    求人と失業者との技能ギャップは嘘。本当に

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    2021年01月05日
  • プロトタイプシティ 深センと世界的イノベーション

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    なぜ深圳なのか?という説明に期待したが、そこはまだはっきりとしていないのかな?

    街の二重構造性(中心地と郊外の関係)、戸籍の得やすさ(中国は戸籍変更がかなり難しい)等、面白い点もあったが、後はどこにでもあるような内容。

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    2020年09月14日