山形浩生のレビュー一覧
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中国の深圳がどのように発展していったのかを知りたくて、この本を読み始めた
頭でっかちな計画を立てるよりも、手を動かしていく中で正解を探していくプロトタイプ駆動。そのプロトタイプ駆動をより正確に行うために必要なコミュニティが、新興国などの新たな都市に芽生えている。プロトタイプ駆動とその実践の場、すなわちプロトタイプシティの新たな時代が始まっている
まず世界経済はこの30年間で大きく成長した。アメリカのGDPは1990年の6兆ドルから、2017年には19.3兆ドルと3倍強にまで成長しているのに対し、日本のGDPは3.13兆ドルから4.87兆ドルへと1.5倍にしか増えておらず、中国やベトナムは3 -
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無形資産とは、物質的なモノではなく、アイデアや知識、社会関係といったものを指す。具体的に挙げると、次のようなものである。
・スターバックスの「店舗マニュアル」
・アップルの「デザイン」と「ソフトウエア」
・マイクロソフトの「研究開発」と「研修」
・グーグルの「アルゴリズム」
・コカ・コーラの「製法」と「ブランド」
・ウーバーの運転手の「ネットワーク」
1950年代から2000年代まで、上場した企業の簿価や売り上げと、時価総額との相関を調べてみると、年々明らかに相関が下がっている。など無形資産の価値について分析している。
しかしながらwithコロナの世界で起こる無形資産の価値が見直されてい -
Posted by ブクログ
無形資産が経済に及ぼす影響について記載している
スケーラビリティ 拡張性
サンクコスト 投資が回収できない
スピルオーバー 無形資産の効果が自社・他社へ波及する
シナジー 異なる無形資産が掛け合わされることでより多くの便益をもたらす
無形資産が重要になる経済では、スピルオーバーを最小化しつつシナジーを生み出そうとする、少数の支配的な企業が市場を支配する。まさに、Googleが検索アルゴリズムで市場の覇権を握りつつ、異業種とのシナジーを生み出しているのが好例と言える。
Googleの例のように、無形資産の経済では先進企業と後進企業との間で、大きな所得格差が生じてしまう。
無形資産が生み出す格差 -
Posted by ブクログ
世界時価総額上位をみれば無形資産を活用する企業ばかり。それらの企業はいまや国家を超越しようとしている。無形資産企業への富の集中と不可分性(と無形投資という多分の投機性)を、主に経済学的視点から分析する。著者曰く無形資産の特性は①スケーラビリティ、②サンクコスト、③シナジー、④スピルオーバーの4つあり、特に③④が無形リッチがWinner takes allになる本質であろう。GAFAMしかり、これからの自動運転のCASEやシェアリングエコノミーも同様の世界が来るだろう。面白いのが無形資産が優位性の源泉となればなるほど、人材といったソフト部分の流動性は高まるということだ。無形をいかに固着させるかと
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書名は『ハードウエアハッカー』となっているが、いわゆるハッキングではなく、メイカームーブメントにまつわる、とても幅広い話題を扱っている。
中身は、Part1については「EMSで行う小規模量産」のテキストである。通常のメーカー勤務であってもこの内容を身につけるためには2〜3年の実務経験が必要だろう。筆者は手探りで数年の経験、それをもとに行われたMITでの授業を書籍化してあり、短時間でポイントがつかめる。実務初心者も、まずこういった本を読んで知識をつけると良いだろう。製造BOMの話(どんな情報が必要か)、DFM(Design for Manufacture)の話、射出成形の話(現在の標準的な技術 -
Posted by ブクログ
題名や副題から想像する内容とはずいぶんと違っていた。本書は、タブレットのような電子基板が組み込まれた装置またはデバイスのようなハードウェアを量産するための仕事の進め方という内容である。
生産は中国で行うことを想定しており、深圳での実際の量産立ち上げ経験をもとに、中国メーカーとの付き合い方から、設計のポイント、量産前試験、出荷、品質の大切さ、公差の重要性まで、ハードの量産について一通り書かれている。
メーカーまたは工場で働いている人にとっては基礎の基礎というようなことまで言及しており、ソフトウェア業界の人にとってはそれすらも新しい学びなのかもしれないと思った。
これを読めば、モノを量産す -
Posted by ブクログ
工業製品のモノづくりの現実を知る機会は意外に少ない。生産技術の本でも工場見学でもある一面しか知ることができないが、本書ではオープンハードウェアの量産を通して著者が経験した実態が書かれており貴重な内容だ。加えて興味深いのは、中国で横行するコピー商品について、必ずしも悪い面ばかりでなく必要に迫られて出てきた一面があり、また技術の優秀さが見られると紹介している。さすがXboxのハック本で名を馳せた著者だけのことはある。ただ遺伝子の話題は、読み物としては面白いが本書の内容としては些か冗長にすぎる。それに続くインタビューもブログで十分ではないか。改版/改訂の機会があれば削ってスリムにすることを奨めたい。
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