山形浩生のレビュー一覧

  • 資本主義が人類最高の発明である:グローバル化と自由市場が私たちを救う理由

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    資本主義批判は数あれど、本書はタイトルの通り清々しいまでに資本主義を評価する。自由で開かれたグローバルな市場によっていまのわれわれもの繁栄があるし、それを制限したり妨げようとする試みは尽く失敗しているということを、様々な角度から検証する。
    資本主義は格差を拡大させて一部の富める人と多くの貧困を生み出しているのではないか?中国の成功は中央集権の計画によるものではないのか?資本主義のせいで環境問題が解決しないのではないか?などなどのアンチ資本主義の言説を丁寧に解きほぐしてくれる。
    読後は、資本主義万歳!を叫ぶこと間違いなし。

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    2026年05月07日
  • 動物農場〔新訳版〕

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    ネタバレ

    同じジョージ・オーウェルの『1984年』を読んで直ぐこの本も読んだ。

    どちらも同じ20世紀半ば頃のソ連、スターリンの圧政、恐怖、独裁政治の時代を題材にしている。
    動物農場は、より分かりやすくて短くてすぐ読める。
    1984年は、より現実味があり、絶望感が濃いなと感じました。


    現在日本でも政治や世界情勢への関心が強まったと感じています。
    これらの本を読み、更に調べ考えて、
    私達は常に目を開き『豚』が少しでも間違ったら何かしらの手を打たなければなりません。
    私達は『頭の悪い羊』『間違っていても全力な馬』『不干渉なロバ』になってはいけません。

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    2026年05月07日
  • 9 プリンシプルズ 加速する未来で勝ち残るために

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    9プリンシプルズのメモ

    Disobedience over compliance
    Pull over push
    Compasses over maps
    Emergence over authority
    Learning over education
    Resilience over strength
    Systems over objects
    Risk over safety
    Practice over theory

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    2026年05月07日
  • 服従の心理

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    通称アイヒマン実験。なんとなく内容は知ってたけど、実験の条件を変えながら色々なパターンを試していたのは初めて知った。

    最後の訳者の批判が面白い。
    個人の道徳VS権威という構図で実験は進められるけど、もし、個人の道徳も目に見えない「社会」という権威の下で成り立っているとしたら、権威VS権威になる。かなり有名な実験に対して根本的な部分に疑いを立てる訳者が素敵。

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    2026年05月02日
  • 動物農場〔新訳版〕

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    ネタバレ

    知識を持つというのは、尊いことであると同時に、恐ろしいことでもあるのだとこの本を読んで思った。知識を他者のために使うか、他者を傷付け自己利益のために使うかはそれぞれの自由だが、知識に対抗するのはきっと知識しかない。9章以降のブタたちがあまりに酷くて、ナポレオンより賢くて優しい動物が1頭でもいたらなぁ泣…と考えてしまった。

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    2026年04月18日
  • 「社会正義」はいつも正しい 人種、ジェンダー、アイデンティティにまつわる捏造のすべて

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    批判的人種理論
    クィア理論
    ファット・スタディーズ
    フェミニズム
    について、簡潔にまとめている。理論の複雑さと難解さ、それらが現実社会の平等や正義の推進に果たしてきた役割と、果たさなかった役割について。

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    2026年04月09日
  • 動物農場〔新訳版〕

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     こちらのジョージ・オーウェル氏は「一九八四年」の方で御存知の皆様もいらっしゃるのではないでしょうか?

     私はどうも「星を継ぐもの」以来、SF的な作品に慎重になってしまいまして(笑)。

     「狐には向かない職業」のヴェラに出会った事ですっかり気持ちは「シェイディ・ホロウ」の住人になってしまっておりました故、以前から気になっていたこちらの「動物農場」を購入致しました。

     こちらの作品も、私は非常に楽しめました!!!

     一説では当時の時代を風刺した作品だとも言われており、実際後書きにもそのような内容が書かれてはいるのですが、個人的には風刺うんぬんは関係無く普通にファンタジーとして楽しみました

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    2026年04月04日
  • 21世紀の資本

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     本書は、経済学を再び「政治経済学」の座へと引き戻した記念碑的な著作です。著者は、18世紀以来の富と所得がどのように推移してきたかについて膨大な統計に基づいた客観的な考察を行い、そこから驚くべき教訓を導き出しました。議論の柱となるのは、格差拡大の根本的な力である「r > g」という不等式。これは、投資や相続から得られる資本収益率 (r)が、賃金上昇の源泉となる経済成長率 (g) を常に上回り続けるという構造を示しています。つまり、労働によって豊かになる速度よりも、資産が資産を生む速度の方が速いということです。歴史的に見れば、この不平等の拡大を止める力となったのは、良識ある政策ではなく、皮

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    2026年03月29日
  • スノーデン 独白 消せない記録

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    本物のスパイ

    現代外交でいまや公然の秘密になっているのは、大使館の現在の機能はスパイ活動のプラットフォームなのだとういことだ。なぜある国が、別の国の国土上に独立主権を持つ物理的な存在を確保すべきかという古くさい説明は、電気通信やジェット旅客機の台頭でもはや完全に古びてしまった。(本書引用)こういう記述を見ると、はやりこの筆者は内部の人なのだなあ、と感じてしまう。現代の本物のスパイが書いた本というだけで、読む価値は大いにある。それにしても、あらゆるデータが政府に筒抜けになってしまう現代の監視社会は、実に恐ろしい。それに実際にかかわっていた人が書いたのが、この本。

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    2026年03月29日
  • 動物農場〔新訳版〕

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    豚は誰か

    本書に登場する豚がこのコロナ禍で誕生しつつあるように読んだ。知識は専門家に任せろと主張して囲い、解釈を恣意的に変え、他の価値を踏み躙り、人々の行動を制限し、人々を支配しようとする。今、この現実の世界で、専門家にしてやられてしまったのが政治家であることが、情けない。本当に情けない。ウイルスが人間ジョーンズ、豚ナポレオンが政府系専門家、豚スノーボールが政治家といった当てはめか。本書が結末で豚の王国の崩壊を描いていることを期待したが、叶わなかった。『1984』で描かれる全体主義国家も揺るぎなかった。揺らいだのは個人だった。相当まずい時代が来ている。本書を読んで改めて感じた。

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    2026年03月29日
  • 動物農場〔新訳版〕

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    この混沌とした時代に読むべき1冊。
    単純な体制批判に留まらず、現状に甘んじてしまいがちな一般市民にも警鐘を鳴らしているところがすごい。この内容を1945年に発表する勇気もまた、称賛に値すると思う。

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    2026年03月28日
  • 要約 ケインズ 雇用と利子とお金の一般理論

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    経済学における革命ともいえるケインズ大先生の「一般理論」要約版です。
    ただ、要約版で読みやすいとはいえ、内容はちょっと難しい。
    訳者の山形浩生さん(私はこの方の文体が好きです)も言うように、消費、需要、雇用、投資とかの相互関係が分かりにくく、内容がいささかとっちらかってるのも大きな要因かと。
    しかしながら、現在の経済と経済学を支える重要な考え方がたくさん示されており、世界を変えた一冊という評価も大いに頷けるものです。

    一般理論を理解するためのエッセンスとして、訳者あとがきにあるポール・クルーグマン先生の結論要約をちょっと引用してみます。
    ・経済は、全体としての需要不足に苦しむことがあり得るし

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    2026年03月09日
  • 自由は進化する

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    自由意志について、かなり広範な議論をした本である。広範であることでかなり回りくどく読みにくい。山形浩生先生の訳者解説が詳しくざっくばらんなので、先に読むと見通しが良くなると思う。

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    2026年03月08日
  • PLURALITY 対立を創造に変える、協働テクノロジーと民主主義の未来(サイボウズ式ブックス)

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    第1部 「Plurality」を“読まずに”読んだ体験として

    本書を一文一文なぞるように読むのではなく、関連する理論や自分の実務経験と接続しながら“立体的に眺めた”というのが、今回の読み方だった。物理学の相対性理論や量子力学、三体問題、さらには生物学のエピジェネティクスといった、一見日常から遠い法則群が、実は社会や民主主義とフラクタルに相似である、という直感からスタートしている。そのうえで、自律分散システムやAI、インターネットの設計史(ウィーナー、リックライダー、ジンメル、八木・宇田アンテナ、光ファイバ)を、自分の手元のゲーミングPC上の環境構築や、自治体の「課長」の権限感覚と重ねながら読

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    2026年02月28日
  • お金の改革論

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    原題は「A Tract on Monetary Reform」というもので、「貨幣改革論」などとも訳されているようです。
    ケインズ大先生が、かの「雇用・利子および貨幣の一般理論」(The General Theory of Employment, Interest and Money)を世に送り出したのは1936年ですが、本書はその13年前、第一次大戦後の1923年に発表されました。
    当時は、一部の国において戦後の激しいインフレやデフレに悩まされていた時代であり、お金(貨幣)が経済に与える影響について考察する内容です。

    特に目を引くのは、やはりインフレとデフレに対する考え方でした。
    お金の価

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    2026年02月26日
  • PLURALITY 対立を創造に変える、協働テクノロジーと民主主義の未来(サイボウズ式ブックス)

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    今回、私は「プルラリティ」という言葉がなかなか理解できませんでした。
    また、audibleで聞き始めたので、難解な言葉や慣れないカタカナ単語が出てくると、わからないままどんどん進んでしまい、一周聞いただけではなかなか内容が頭に入ってきませんでした。結局、3、4周ほど繰り返し聞きました。

    これまでの自分といえばまるでぎゅうぎゅう詰めの歩行者天国を流されるまま歩いていたような感覚でした。そして身動きできないことに疑問も持っていませんでした。この本が提示する「色々な考え方を認めながら、一つのより良い方向を見つけてゆく」という考え方はとても新鮮です。意見が違うは分断だと思って言いました。
    ぎゅうぎゅ

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    2026年02月24日
  • 動物農場〔新訳版〕

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    久々に本でぶち飛んだ
    巻末の作家による序文案は、文章に対してありがたいとさえ思ってしまった笑
    いままで読んできた本ベスト5には入れたい

    カオスな時代を生身で経験したからこその重みがすごい
    まさに知的な反抗って感じでかなりくすぶられた

    オーウェルあんた最高にロックだよって感じ

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    2026年01月30日
  • 動物農場〔新訳版〕

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    この本自体は人間を追い出した後の動物たちだけの農場を舞台としているが、私はこの物語に現実の人間社会を重ねてしまった。
    私が考えたのは大きく分けて2点ある。

    ①"現在"(社会の構造や文字等)と"過去"に対する無知は結局どんなに社会が変わろうと結局自分の自由や"本当の幸せ(幸せとは何か、を定義することさえ)"を他者に奪われてしまうことになる。

    ②無知にも2種類あり、物事を学んで理解する能力はあるのに思考停止してしまうことによる無知(馬、ロバ)とそもそもその能力すらないことによる無知(羊)
    がある。
    ※前者も後者も全てが個人の問題である

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    2026年01月12日
  • 資本主義が人類最高の発明である:グローバル化と自由市場が私たちを救う理由

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    諸悪の根源にされがちな資本主義の悪者ぶりを少しニュートラルに戻す本。
    巻末の山形浩生氏の解説が最高に分かりやすかった。

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    2025年12月20日
  • 動物農場〔新訳版〕

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    共産主義への批判として書かれたものだが現代のいかなる権力構造にも当てはまって面白い。いつの時代も権力者は、
    「都合のいいように過去や決まりを変え」
    「自分たちの身内の利益のみを追求し」
    「それが幸せであると家畜を洗脳する」
    ということが書かれていた。今の日本も随分マイルドだが口を開けば悪夢の民主党時代よりはマシ、というような人もいて段々この本のような末路を辿るのかと怖くなった。
    権力に支配される家畜にならないように本を沢山読んでこうと思う。ただ何より、好きにものを言える時代や社会でよかった。

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    2025年12月20日