山形浩生のレビュー一覧

  • 資本主義が人類最高の発明である:グローバル化と自由市場が私たちを救う理由

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    資本主義の良さを(改めて)理解できる本。
    私たちの周りでは、成長は無意味だとか、GDPくそ食らえとか、格差が甚大な悪影響をもたらしているとか、これまでの経済システムは限界に行き当たっているとか、いろんなネガティブ意見が飛び交っていて暗澹たる気持ちになりますが、資本主義は基本的に上手く機能していることを様々なデータに基づいて冷静に教えてくれます。
    資本主義の現状と先行きに自信を持てない方は是非読んでみましょう。
    これまで資本主義は様々な問題を解決してきたし、これからも解決してくれるでしょう。
    もちろん、資本主義に様々な問題があるのは事実ですが、マイナス面よりプラス面の方が圧倒的に大きいというのが

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    2024年09月29日
  • 超訳 ケインズ『一般理論』

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    わかりやすい超訳ですが、マクロ経済に関する基礎的な知識がないと難しいと思います。特に序盤の古典派第一公準、第二公準は本書だけでは特に説明がなく、意味がわからないのでその場で諦めてしまうポイントであるため注意が必要です。

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    2024年09月23日
  • 創価学会 現代日本の模倣国家

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    2018年にハワイ大学出版会からでた研究書の翻訳。文献調査とフィールドワークの双方が組み合わされており、とても読み応えがある。ここまでの研究は、これまで殆んどなかったのではないだろうか。特にフィールドワークは、20年近くの参与観察がなされており、幹部ではない会員やその家族の姿に迫っている。

    翻訳に際しては講談社の校閲部がほぼ全ての原典に当たってチェックしたそうで、監訳者による注記も充実している。こういう丁寧な仕事は、書籍というメディアならではの強みなのだと思う。

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    2024年08月19日
  • 資本とイデオロギー

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    931ページの大著。「21世紀の資本」の続編。
    当然熟読は不可能。
    しかし、全頁間違いなく眺めた。
    ピケティの思考プロセスを追うことだけはできたと自負している。

    テーマは「格差」。
    私の問題意識でもある。
    ピケティはこの問題を、古今東西の格差の歴史を追いかけながら、分析を深める。
    格差を正当化するのは「格差レジーム」、格差はイデオロギーだと看破する。

    1950年から80年はそれ以前と比べ、格差が低い水準だった。
    それが今日拡大するきっかけになったのはレーガノミクス。
    このあたりは自分もリアルタイムに覚えている。

    累進課税こそがやる気を失わせ、経済発展を削いでいる。
    課税を低くすれば、能力

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    2024年08月02日
  • 「社会正義」はいつも正しい 人種、ジェンダー、アイデンティティにまつわる捏造のすべて

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    障害者と支援者のところが理解しやすかった。ポリコレやDEIに限らず、事態を悪化させるのは当事者ではなくいつもその外野で、さらにその外野はたいてい自分のことを当事者の代理人と信じて疑わないところが問題なんだよなー。同時に、もし糾弾されたら、知らなかった、では済まないこともよく承知しておいたほうがいい(これはわたしへ言っている) 無知は罪なんだよ

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    2024年07月22日
  • 死の迷路

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    クローズドサークル・ミステリというと、アガサ・クリスティーの『そして誰もいなくなった』を思い出しますが、それをディックがSFでやっているのが面白かったです。

    あらすじ:
    目的を告げられずに、未開の辺境惑星デルマク・Oに集められた14名の男女(男8女5+遅れて男1が参加)。その使命を伝えるはずのテープを再生すると、テープは勝手に消去されてしまいます。そして、誰もが着陸後は二度と飛び立てないノーザーという乗り物できていたことが判明。通信手段も持ち合わせていないことがわかるにいたり、機械とも生物とも分からない生物がいるこの奇妙な惑星に、完全に孤立してしまったことに気付きます。
    そんな状況の中、集め

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    2024年06月29日
  • 「社会正義」はいつも正しい 人種、ジェンダー、アイデンティティにまつわる捏造のすべて

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    読み始めは、少々難解だなと感じました。
    ですが、読み進めていくうちに、昨今のポリコレに纏わる話を聞く度に感じる違和感の原因がわかった様な気がします。

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    2024年05月28日
  • 資本とイデオロギー

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    『21世紀の資本』に続くトマ・ピケティの超大作。欧米の他に中国、インド、日本、南アフリカなどについても経済の格差に主眼をおいて歴史的に分析している。時代の変遷に従って、国民の資本格差がどうなっているのかを比較することによって普遍性を導き出し、解決策を述べている。分析は極めて精緻であり勉強になる。ピケティの主張はマルクス主義に似ており、純粋な資本主義、自由主義、グローバル主義は格差を広げるので、平等を追求する社会主義の方向に舵を切るべきというのが結論となっている。自由と資本主義は強力であり、ピケティの主張では競争力を低下させ国力を削ぐだけになるように思われる。ピケティのいう「参加型社会主義」の地

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    2024年05月12日
  • 21世紀の資本

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    8年ぶり再読。2024年現在の状況は日経平均最高値更新、なかなか増えない名目賃金とまさにr>gの世界であり、ますます本書の指摘通りとなっている。

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    2024年03月26日
  • 新訳 平和の経済的帰結

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    知らない事ばかりで自分が恥ずかしくなる。
    ヴェルサイユ条約に関わるドイツ代表の回顧録を読んでみたくなった。

    本書の見立てが正しかったと仮定するのであれば。
    ケインズのように先を見通せる賢人がある程度の地位にいたとしても、どうしようもない事がある、ということが恐ろしい(まあ当たり前だが‥‥)。
    正しい解決方法でも、握り潰され無視された事例は、これまでもこれからも、それこそ山のようにあるのであろう。

    私が1919年当時にフランス人としてこの本を読んだとしたら、どのような感想を抱いたのであろうか。私は、自分が感情を超えて理性で判断できる存在でありたいと願っているが、非常に難しいであろう。

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    2024年03月09日
  • 才能の科学 人と組織の可能性を解放し、飛躍的に成長させる方法

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    3部作の最後 「人の能力の可能性」を認める
    超ブラシーボ効果 戦場で食塩水を麻酔薬として手術 「人の意識」の強力さ
    才能は先天的より後天的 ものすごい可能性を認める

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    2023年11月18日
  • プロトタイプシティ 深センと世界的イノベーション

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    ネタバレ

    視点が広がるという意味で興味深かったですね。
    こんな見たことのない世界があるということ。
    そして新たなものを作る形式にも
    様々なものがあるということ。

    もともとある通販を使っているので
    この地域の店舗はよく見かけるんですよね。
    ああ、なるほどと思いました。
    (ただし私が求めていたある情報は本の数行のみ)

    きっと時代はこの形式になるのでしょう。
    悲しいけれどもね。
    それを受け入れないといけないのだと思います。

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    2023年08月01日
  • 貧乏人の経済学――もういちど貧困問題を根っこから考える

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    収益を得るにはある程度まとまった投資をする必要があるため,それ以下の投資では逆に貧しくなってゆく貧困の罠について,その有無を机上で論じるのは無意味でで,調査してどちらの場合になるのかRCTで確かめなくては問題は解決できない.この方針で,様々な調査結果が示される.
    防接種率を,豆のオマケを付けることで向上させる著名な例の紹介.イデオロギーでは,右派からは無駄,左派からは不道理と言われる政策だが,それよりも実効性が重要と主張している.
    イデオロギー ideology,無知 ignorance,惰性 inertia の3I問題のため,実効性のない政策が行われる.インドで親が学校の運営に関わる政策で,

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    2023年02月28日
  • 「社会正義」はいつも正しい 人種、ジェンダー、アイデンティティにまつわる捏造のすべて

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    とにかく読むのが大変だった本。特に序盤、批判対象が何であるのかを掴むのが非常に難しかったけれど、後半に向けて対象が一つに集約されているのでそれは解消された。と同時に、対象が何であるか分かりにくくなるのは対象に明確な定義・名称がない為ある程度仕方のない事だとも納得できた。これまで読んできた書籍の中でも恐らく同じ対象に対してあらゆる名称が使われていたし、対象者自体が同じ言葉を使っていないのだからこの場合は仕方がない。本書では名称は<理論>と呼称している。最終的には面白く読めた、けれど結言にはやや同意しかねる。それと、とにかく全体を通して言葉がきつい。

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    2023年01月23日
  • 「社会正義」はいつも正しい 人種、ジェンダー、アイデンティティにまつわる捏造のすべて

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    本書の訳者解説がWEB上から早々にキャンセルを食らったという笑えない話になっていてある意味話題の一冊。これは海の向こうの話ではあるが、日本でもここ二、三十年で左派の色合いが随分変わってきた事に気付かされる。8〜90年代に盛んだったスキャンダルやエロなど何でもありの冷やかし的な姿勢は影を潜め、ジェンダー周りなど特定の領域で実に活動的で「真面目な」左派が世間に対して非常に攻撃的な言辞を吐く姿が目立ってきた。世界の潮流は確実に繋がっていそうだ。

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    2023年01月19日
  • OPEN(オープン):「開く」ことができる人・組織・国家だけが生き残る

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    前半はOPENな社会とその効用について歴史的に振り返り、後半はそれに対する抵抗勢力やオープン性が継続しない理由についての考察となっている。
    個人的には、主にネットやSNS等で絶えない紛争について、なぜそのような分断が深刻化するのか俯瞰的に眺めた箴言に膝を打った。

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    2023年01月09日
  • 才能の科学 人と組織の可能性を解放し、飛躍的に成長させる方法

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     めちゃくちゃいい本でした。
     この本は、「才能なんてものはなく、すべては努力次第だ!」という著者の主張を、とても丁寧に科学的論拠をもとに考察されています。
     運動競技を見ると「黒人ばかり活躍していて、黒人は遺伝的に運動に向いている!」と思っていましたが、「黒人選手はただ努力の量が凄いんだ!」「遺伝や才能なんて関係ない!」という結論は、とても刺戟的で良かったです。
    視野が広がり、やる気が起こる、とてもいい本です!!
    ぜひぜひ読んでみて下さい。

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    2023年01月07日
  • ティモシー・アーチャーの転生〔新訳版〕

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    「ティモシー・アーチャーの転生」

    ディックのヴァリス3部作の最後。そしてディックの遺作とされている作品。

    個人的にはすばらしい作品だと思う。模造品について書いてきたディックが、その一番深いところにたどりついた。

    生きるための軸となっていたもの、たとえば信仰が揺さぶられたとき、人はどうなるのだろう。という問い。ヴァリス同様、大量の情報におぼれる人々。今回は情報が大量だからではなく、大量の情報の中から、アイデンティティを崩壊させる「真実」を発見してしまう。自分の存在が否定された人間の物語。

    ディックはここまで辿りついたか、という感動を覚えた。純文学の作家を目指していて、でも金のためにSFを

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    2022年11月26日
  • 才能の科学 人と組織の可能性を解放し、飛躍的に成長させる方法

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    才能より努力が重要である。そしてその努力についても正しい目標を持つといった工夫が重要であると言う主張の本。相変わらず山形さんの訳者あとがきがわかりやすい。

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    2022年08月19日
  • 才能の科学 人と組織の可能性を解放し、飛躍的に成長させる方法

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    才能、しなやかマインドセット、ステレオタイプ、プラシーボ効果。
    元トップアスリートが記載すると説得力が違いますね。

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    2022年08月13日