山形浩生のレビュー一覧
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「アベノミクス」という言葉を耳にしたことがないという人はもはやいないと思います。ではアベノミクスって具体的にどのような戦略なのかを語れるか、というとかなりの方が「難しいよね」と言うのではないでしょうか。
そのような方に読んで頂きたいと思いました。
ノーベル経済学賞を受賞したクルーグマン教授の名は、ある程度、経済や金融に親しんでいる人にはなじみがあるかと思いますが、一般の方に定着しているほどではないと(私の肌感覚ですが)思います。
本書は、口述されているせいか、とてもわかりやすいです。
アベノミクスの功罪が議論される中、どちらに手を挙げるにしても、アベノミクスをきちんと理解していなければな -
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ノーベル経済学者のクルーグマン教授いわく、デフレを脱却して景気回復するには、ケインズ的な財政出動で赤字国債を大量発行し、公共投資を行うしかない! 過去20年にわたってデフレの不景気が続き、ゼロ金利で金利操作もできない流動性の罠そのものにはまっている日本で、公共投資を減らして、事業仕分けで節約して、縮こまっていてどうする!
巨額の財政赤字が将来のツケになるかって?? 戦後アメリカが負った1250億ドルの債務は、当時のGDPの120%に達していたが、今では1250億ドルなどGDPの1%にすぎない。つまり、アメリカは赤字国債の借金を全く返さずに、15兆ドルの経済規模に成長した。要は、経済成長とイ -
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サイバー空間というものが非常に曖昧であり、その曖昧さが実体空間の法の持つ曖昧さをも浮き彫りにした。それからどうするのか、というのがここでの議論となるのだが、コードがサイバー空間の法であり規制でもあるが規範ではないという点を理解して議論しなければならない。また、規制するのは法だけでなく市場も規制するという点も理解しておかなければならない。さらに「コードを書くのは誰か?」という問題もあって一筋縄ではいかない。そして「自由とは何か?」「民主主義とは何か?」という問題にまで発展してしまう。
サイバー空間における法のあり方についてのかなり深い議論がなされており、また範囲も非常に広いため一読しただけで -
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ノーベル経済学賞も受賞したクルーグマンの最新著書。リーマンショック以来の経済の低迷に対する処方箋を平易な文章で訴えるもの。主張は単純明快で、政府はより積極的な財政出動を行うべきであり、中央銀行は更なる金融緩和を行おうというもの。議論の中心はあくまで米国経済であるが、ギリシアなど南欧諸国の債務危機に陥った欧州と失われた10年(20年?)に苦しむ日本といった先進諸国全てに当てはまるものとして議論を展開している。著者の現状認識は米国においては、オバマ政権成立後のリーマンショックに対する財政出動があまりに小さかったこと、バーナンキ率いるFRBの実施した量的緩和が中途半端であるとしている。バーナンキに対
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ネタバレ著者のポール・クルーグマンを知ったのは以前NHKで放送されていた番組でした。
失われた20年といわれる不況を脱しきれない日本に対しての分析と対処法を分かりやすく語っていました。
なかでも印象的だったのは
「私は天皇陛下に謝らなければならない。」
という言葉です。
90年代の日本はバブルが崩壊して不況のまっただ中にいました。
当時プリンストン大学の教授で現FRB議長であるベン・バーナンキは日銀が採るべき具体的な行動を主張したのです。
同じようにクルーグマン教授も日銀の行動を批判していたわけですが、実際にバーナンキが日銀と同じ立場(FRB議長)に立ってみると当時の日本と同じ -
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(いま流行りの)行動経済学の本です。ところで、書名にもなっているアニマルスピリットとは、安心、公平さ、腐敗、貨幣錯覚、物語だそうです。で、こういったアニマルスピリットが、時として、人を(経済)非合理的に振舞わせることになる源泉になるのです。
で、コンキチがこの本を読んで最も印象に残ったアニマルスピリットのファクターは、ズバリ、貨幣錯覚です。
大衆はインフレ率をちゃんと織り込むことができないということです。
つまり、「実質」ではなく「名目」しか眼中にないということ。物価スライド制とかそんなの関係ねぇって感じです。
ちなみにコンキチは、そういった大衆の盲目性を目の当たりにしたことがあります -
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競走や物質的に豊かさについて話す時に、とりあえず資本主義を敵として語ってしまいがちだが、それは単純化しすぎていたことが分かった。
自分自身、自由な経済による発展の恩恵を受けて暮らしていることを強く実感した。
「資本主義は、非資本家には信じられないほどおいしい話なのだ。起業家達は借金をして、自宅をリスクにさらし、家族や友人を無視して日夜苦闘し、そしてあらゆる逆境を跳ね除け成功したら、利益の2.2パーセントを手に入れる。一方、ソファでゴロゴロしつつ映画を見ている私たちは、財やサービスの低価格という形、つまりは購買力上昇という形で98パーセント近くを手に入れるのだ」
豊かであることが色んなこ -
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知財の「常識」が覆る、モノづくり時代の哲学書
伝説的ハッカーである著者が、世界の工場・深センの製造現場に飛び込み、ハードウェアの未来を語った名著。「偽物・パクリ」と揶揄されがちな中国の「山寨(シャンザイ)」文化を、実は究極のオープンソース・エコシステムであると肯定的に分析する視点にハッとさせられました。
特許でアイデアを囲い込んで利益を守る欧米型のモデルと、知識を共有し合い圧倒的なスピードでイノベーションを生み出す深セン型のモデル。この鮮やかな対比は、これからのビジネス戦略を考える上で極めて重要です。
モノづくりの最前線を知りたい人はもちろん、ソフトウェアエンジニアや、新規事業に携わるすべて -
Posted by ブクログ
貧困者はある程度の支援がないと貧困から抜け出せない(貧困の罠)。
貧困者は学校に行けず、病気にもかかりやすく、貯蓄もできない。それでいて労働力確保のために家族が沢山いる(養うのにお金がかかるのにも関わらず)。
ただ支援をしても、
学校に行かなかったり、予防接種を受けなかったり、貯金をしなかったり、事業拡大のために融資を受けなかったりと思った通りの行動はしない。
貧困削減に1つの解決策はなく、こういった個別の事情を調べて理解して、コツコツ対策を打っていくのが貧困削減への一歩になる。
作りかけの家があるのは何故か。
貧しいと銀行口座も作れなくて、現金で持ってると奪われる可能性があるから -
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うーむ。
わからん。
ぶっちゃけ読めていない。理解出来ていない。かろうじて読み拾うことができる部分がわずかにあるだけという感じである。しかしながら、荒唐無稽でまったく意味がないかというと、おそらくはそうではない。
オープンソース書籍であるこの本は、今なおWEBで多くの人間の手で更新されていて、洗練され続けている……らしい。《らしい》となってしまうのは、私がこの本の趣旨を完全には理解出来ず、さざ波となっている部分を視界に入れる程度しか出来ていないからだ。
序章である第1章を含めて7つの章でまとめられているが、第1章~第7章まで読む順番は決まっていない。円環を描くように繋がっているので、 -
Posted by ブクログ
オードリー・タン氏の安定感。本書はオープンソースで成長していくプロジェクト、というのが素晴らしい。おかしかったら自分で直せと。日本のカイゼンやPDCA、なめらかな社会といった考えにはサイバネティクスが通底している。pluralityを社会に浸透させていく上でのオープンソースのマインドセットの重要性。一方、オープン性だけだと、合理性の名の下で画一化が進んで協調的創造による発展が損なわれるため、pluralityによる多様性の担保でバランスを取る必要がある。plurality money、plurality市場、うまく行くんだろうか…今は結構、性善説ベースの話に聞こえるが、時代はゆっくり彼女の言う