【感想・ネタバレ】さっさと不況を終わらせろのレビュー

\ レビュー投稿でポイントプレゼント / ※購入済みの作品が対象となります
レビューを書く

感情タグBEST3

Posted by ブクログ

久しぶりに読んだ経済書。平易にくだけた形の文章も多く、読みやすい一冊だった。マクロ経済学の面白さを感じることができた。
アメリカの経済政策が論点の中心であったが、ヨーロッパの不況のメカニズムに関する解説が分かりやすく印象に残った。

次は、財政規律を厳格とせねばならないという立場の人の本も読んで、比較をしてみたいと思う。

0
2013年10月14日

Posted by ブクログ

どちらか択一ではないが、「社会は分配であり、政治は平等を実現する」と思った事と、データをただしくみながら何かをかえる勇気をもつならば、ケインズ派の政策を考えた方がいいのは確かだと思ったー。

0
2013年03月27日

Posted by ブクログ

ノーベル経済学者のクルーグマン教授いわく、デフレを脱却して景気回復するには、ケインズ的な財政出動で赤字国債を大量発行し、公共投資を行うしかない! 過去20年にわたってデフレの不景気が続き、ゼロ金利で金利操作もできない流動性の罠そのものにはまっている日本で、公共投資を減らして、事業仕分けで節約して、縮こまっていてどうする! 

巨額の財政赤字が将来のツケになるかって?? 戦後アメリカが負った1250億ドルの債務は、当時のGDPの120%に達していたが、今では1250億ドルなどGDPの1%にすぎない。つまり、アメリカは赤字国債の借金を全く返さずに、15兆ドルの経済規模に成長した。要は、経済成長とインフレで、国の借金はチャラになったわけである。 日本だって、明治維新のときの赤字国債依存は80%もあったし、戦時中もGDP比200%近い債務を負っていた。国はその借金を返したことはないのである。

インフレになったら購買力は下がるけど、デフレで額面の賃金カットをされるより、よほどマシだ。毎年下がる給料で280円の牛丼食べるより、毎年少しづつでも昇給して、400円の牛丼食べたほうが、労働者にとっては幸せだろう。計算するとバカかもしれないが、お金の購買力がインフレで下がっても、会社や上司に文句を言う労働者はいない。 

ギリシャやスペイン、イタリアは自国通貨を放棄してしまったため、通貨を切り下げることができないから、労働者の賃金カットでしか競争力を回復できない。ギリシャやスペインは自国の中央銀行を持たないから、デフォルトの恐れがあって、投資家がパニックになる。 日本は自国通貨であることが決定的に違う。アメリカではFRB、や日本では日銀(中央銀行)が赤字国債を買い続ければ、国家のデフォルトなど起こらない。 日本の国債は、国の債務がGDP比200%に達していても、10年もの国債の金利が1%にすぎないのは、デフォルトのリスクがないからだ。

日本がジンバブエみたいなハイパーインフレになるかって??? 

0
2012年12月15日

Posted by ブクログ

この本を読んで大規模な財政出動と大胆な金融緩和の重要性が理解できた。

日本の政治家、官僚、日銀、そして国民。

力を合わせて、さっさと不況を終わらせよう!

0
2012年11月22日

Posted by ブクログ

現在の不況の原因は需要の不足であり、対策は財政赤字の解消ではなく需要の創出であることは明らかだ。しかし、財政赤字対策のために支出の削減や消費増税が先行し、公共投資という声がどの政治家からもあがらない。
本書の主張は直情的であり明確だ。かなり辛口で面白い。米国の経済政策について書かれたものだが、日本こそ参考にして欲しい。最近の日銀の余りにもリスクを恐る対応を見ていると、永遠にデフレスパイラルから抜け出せない気がしてくる。

0
2012年11月04日

Posted by ブクログ

ノーベル経済学賞も受賞したクルーグマンの最新著書。リーマンショック以来の経済の低迷に対する処方箋を平易な文章で訴えるもの。主張は単純明快で、政府はより積極的な財政出動を行うべきであり、中央銀行は更なる金融緩和を行おうというもの。議論の中心はあくまで米国経済であるが、ギリシアなど南欧諸国の債務危機に陥った欧州と失われた10年(20年?)に苦しむ日本といった先進諸国全てに当てはまるものとして議論を展開している。著者の現状認識は米国においては、オバマ政権成立後のリーマンショックに対する財政出動があまりに小さかったこと、バーナンキ率いるFRBの実施した量的緩和が中途半端であるとしている。バーナンキに対しては日銀の金融緩和が不十分だと学者時代に主張していたのに、FRB議長になった当の本人が学者時代の主張を実行できていないと痛烈に批判されている。一方で、これを逆手に緊縮財政と金利上昇を目論む人々(ようは米国内の共和党支持者)を彼らの理論が如何に間違っているかを彼らの主な主張を取り上げ論破を試みている。
読み物としては基本的な経済の理論(高校の政治経済で習う程度の知識)を持ち合わせれば容易に理解できる内容であり多くの人に勧めることのできる一冊である。

0
2012年10月17日

Posted by ブクログ

一言で言えば、痛快である。
米国をネタにしているが、米国に追随している日本にも当てはまること多し。
やるべきことは、わかってるんだから、
四の五の言わずにやれや~!的な内容です。

妨害してるのは、政治だと、
上位1%が差し向けているロビー活動に丸め込まれてる!

日本でいうならば、
経団連の言うがままじゃないか!ということか。

情熱に任せて書いているらしく、
訳もかなりブロークンで、ホントに溜飲が下がる批判です。
山形浩生さんの訳は素晴らしいね。
訳者あとがきも面白いです。

0
2012年09月26日

Posted by ブクログ

不況で借金まみれの国。そこで緊縮財政に走る国々。マネタリズムに洗脳された今の為政者のブレーンども。ますます、不況に輪をかける。マネタリズムのゾンビが跋扈する現代。ケインジアンが世界を救うのだ。借金が国内だけで収まってる日本こそ、その先導に立って、世界を救えよ。

0
2012年09月25日

Posted by ブクログ

ネタバレ

著者のポール・クルーグマンを知ったのは以前NHKで放送されていた番組でした。


失われた20年といわれる不況を脱しきれない日本に対しての分析と対処法を分かりやすく語っていました。


なかでも印象的だったのは

「私は天皇陛下に謝らなければならない。」

という言葉です。


90年代の日本はバブルが崩壊して不況のまっただ中にいました。

当時プリンストン大学の教授で現FRB議長であるベン・バーナンキは日銀が採るべき具体的な行動を主張したのです。



同じようにクルーグマン教授も日銀の行動を批判していたわけですが、実際にバーナンキが日銀と同じ立場(FRB議長)に立ってみると当時の日本と同じようなことしかできていない。


だから日本謝れというのです。


第三者の立場から物をいうのと実際に当事者になって行動するのとでは
まったく違うということです。



ただ、だからといって当時の日銀が正しかったというわけではありません。

気持ちは理解できるようになったと言っているのです。



また厳密にいえば、謝るのは天皇陛下ではなく日銀総裁に対してなのですが、

そこは彼なりのユーモアなのでしょう。




文体も経済書独特の専門用語も極力使わず、口語体で書かれているので経済の知識がなくても十分に読んでいけるおもしろい作品になっています。



世界的な不況の原因は?

不況を脱するための方法は?


など今起こっている経済状況に少しでも疑問がある人はぜひおすすめの一冊です。

0
2012年10月27日

Posted by ブクログ

先に読んだ「財政破綻は回避できるか」とはまるで真逆のことを主張している。
あとがきに主張がまとめてある。
「いま(2012年)はまだ、リーマンショック以後の不景気が続いていてまともに回復していない。そして失業者の技能や労働市場での価値の低下から、その害が一時的なものではなく、長期的な被害になりつつある。だから景気回復策をきちんとやろうということだ。
 そして、その手法も明快。昔ながらのケインズ的な財政出動をやろう。赤字国債を出して、大量の公共事業をやろう。いままで行われている景気刺激策は小さすぎる。これまでの規模の数倍をどーんとやるべきだ。…そして中央銀行はそれを金融緩和で徹底的に支援すべきだ。それに伴う財政破綻だの金利上昇だのは、悪しき固定為替制度の下にある、ユーロ圏のスペインやイタリアのようなかわいそうな国以外は、全く心配する必要はない。」

財政破たんについて、考え方のどこが異なっているか。それは、つまるところ、クルーグマンはインフレで借金は返済可能だと考えているのに対し、深尾氏は財政健全化を急がずに、国の信用力が落ちれば、資金調達のコストがさらに増し、将来もっと厳しい不況と増税に襲われるという危惧をいただいているということだろうか。そういう意味でアベノミクスは、どちらが正しかったのを証明することになるのだろうか。

0
2021年08月08日

Posted by ブクログ

ノーベル経済学賞受賞のホールクルーグマンが説く不況脱出の処方箋。財政政策、金融政策の重要性をわかりやすく解説。

0
2013年06月30日

Posted by ブクログ

不況は決してどうしようもないものでなく、人の力によって十分に対処できるって本。
なんか日本のマスコミが嫌いそうな政策を提言しているのだけど、その説得力はかなりあるように僕は感じたな。

そして、今話題(?)のアベノミクスは、だいたい著者の主張をなぞるような政策のように僕には見える。
はたしてこの壮大な社会実験は成功するのか。
成功しなかったとき、著者はどのような言辞を弄するのか。そんなことを考えました。

個人的には、著者の提唱する方策、そして現実のアベノミクスは、ぜひとも成功してほしい。
経済成長ってバブルの成金の嫌な姿が思い出されがちだけど、底辺の人もそれなりにうるおって、自殺者とかの問題も結構軽減するからね。
そんな感じで、少しでも「まし」な世界になりますように。

0
2013年06月10日

Posted by ブクログ

緊縮財政・財政再建は今じゃないでしょうということ。ケインズ、ポストケインズのほうが個人の好みから言ってもしっくりくるって感じ。

0
2013年05月21日

Posted by ブクログ

 クルーグマンで山形訳となれば、おもしろさはテッパン。リーマンショック以来の世界の不景気は、終わらせることができる、そのための知識・武器もある、というのが筆者の主張。ケインズ以来の財政出動と金融緩和をちゃんとやれば大丈夫だと。
 じゃあ、なぜ不況は終わらないのか。規模が小さすぎる、小出しにしすぎる、果ては財政破綻を心配するあまり引き締めに走るようなまるきり逆の政策まで。ここらへんへの反論が読みどころ。
 まさに日本がアベノミックスというか黒田バズーカをきっかけとして経済的に浮上しつつあるいまが読みどきかも。クルーグマンの、日本の経済政策に対する評価も聞いてみたいところだ。

0
2013年05月19日

Posted by ブクログ

今話題のアベノミクスの掲げる三本柱はクルーグマン氏の主張と重なる部分が多いですね。そういった意味では、日本は実践でこれを証明しようとしていることになるのかもしれません。

0
2013年04月09日

Posted by ブクログ

著者はクルーグマン。
「道草」で翻訳されているコラムと内容がかぶるものが多く目新しさはない。

彼の主張は、「不況に陥ったら緊縮財政するな。政府は財政赤字を気にせずに拡張的な雇用創出政策をやれ。中央銀行はその支援をしろ。」

需要不足にある状態では、中央政府が大規模な財政出動を行って、需要不足を埋めろってのは納得。批判の一つに出口戦略があるのだけど、結局不況を脱してから話すことだろって気がします。

彼の主張の要は財政出動であるわけで、昨今の日銀金融緩和とは違います。

0
2013年04月06日

Posted by ブクログ

まさに、今の不況を説明するものなので、読むのが遅れると賞味期限が切れそう。
98年の、it's baaaaack!!からあんまり主張がぶれてないんだよなぁ。公共事業に対するものを除いて。

日本の不況はなかなか時代を先取りしてたんだね。。

0
2013年02月22日

Posted by ブクログ

リーマンショック以降の不況の原因と、その対策を追う。

タイムリーにも白川総裁の交代劇があった日銀ですが、1990年以降の日本の長期低迷をモデルにあげ、緊縮財政こそが悪要因となっている点を指摘したのは、他ならぬ現FRB議長のバーナンキ氏であり、そのFRBをして、いま米国が臨む不況において緊縮にハマってどうするんじゃい、と。

今こそケインズの唱えた雇用創出を一つひとつ実現することこそ、健全な不況からの脱出と言えるのに、何がそれをしつこく阻害しつづけるのか。それは極一部の既得利権保持者がリスクを摂らないこと起因してると鮮やかに暴いて見せてくれます。

そんなのつまんないじゃんねぇ、と読んだみんなを巻き込もうとする面白さが感じられる一冊でした。

0
2013年02月12日

Posted by ブクログ

クルーグマン教授の著書も読むのは久し振り。勿論、安倍総裁の返り咲きが読書のきっかけ。
本書の主旨は、このとんでもない不況にはケインズに立ち返り、財政出動を拡大し、金融政策を根気よく続けよということ。
金融工学やレバレッジと格付け会社に飾り立てられ、細かく刻んで世界にばらまかれた爆弾が破裂し、世界中の同時不況。何故かケインズなんて今更とか、財政の健全化が安心を生み、好況を齎すというヘンな論調が強いのだそうである。教授はOECDは緊縮信者だと批判するが本当?。

建設国債とか赤字国債という言葉に僕個人でも拒否反応があるが、国債なんて返済の必要は無く、せいぜい金利分を払って償還時期が来たら借換えれば良いのだそうである。つまり、経済の拡大と財政規模の伸長でいつの間にか相対的に小さなモノになってしまうという。実際、アメリカの国債は償還されていないのだそうだ。日本でもそうかな。ならば、東北の復興とインフラの補修はやらなければならない事に、しっかりカネを使うべきだよね。

アベノミックスという呼称にはレーガノミックスのように大失敗で終るという危惧が隠れていると思う。首相の経済ブレーンにも国債発行しても心配いらないよ、と情報発信して欲しいものだ。安心だって多少の経済効果があるかも知れないし。

0
2013年07月27日

Posted by ブクログ

現在の不況は景気回復策を取れば打開できる、具体的には大規模や財政出動をやればよいというのが本書の一貫した主張。
その主張を裏付けるための理論も明晰であり、記述も読みやすい。ただ、訳文の口調が気に入らない。まぁこれは好みの問題だけど。
個人的に気に入ったことは、第一に最近の学説を本文に盛り込んでいること。これにより、さらに知りたい部分についてはそれをもとに調べることが出来る。第二にはユーロの問題の記述が含まれていること。これについては個人的に興味がある問題なので、解説があって助かった。

0
2012年11月11日

Posted by ブクログ

「今苦しんでいるのは、ソフトウェアのクラッシュなのだ、ということになるだろうか。いずれにしても要点は、不具合は経済のエンジンにあるのではないということだ。エンジンは前と同じく強力だ。」

 小泉純一郎が国債発行を30兆円以下に抑えると公約したとき、
「おぉ!」
と思いました。
それは、その公約が、「身の丈にあった金遣いをします」という堅実な発言に聞こえたからで、借金に頼らない政治の始まりだと心沸いたからでした。
 本書を読むと、道徳とか社会通念とかいった人間的な価値基準を使って経済について考えてはいけないという事がよくわかります。それはニュートン力学と量子力学の齟齬であり、また合成の誤謬と言われているものと近いのかもしれません。
 個人のミクロな視点で考えると、借金に頼らないで自分の収入に見合った支出に抑えるというのはとても「まともな」姿勢なのですが、これが国家となるとちょっと違うようです。
 例えば、今10年もの国債の発行を10兆円分削減すれば、確かに10年後に生きる人の借金を減らす事にはなります。ですが、そのまま不景気を放っておく事で失われるGDPが20兆円ならば、緊縮財政は果たして賢い選択だったと言えるのでしょうか。
 本書はアメリカ経済について書かれているので、高い失業率にスポットが当てられていますが、日本も流動性の罠にはまっているらしいです。本書を読めば、人間臭い精神論なんかに惑わされずにマクロ経済を知ることができます。
 昨今、経済成長は不要的なことを聞きますが、生物が進化することと同じくらい経済が成長する事は当たり前のことなのです。
 

0
2012年10月13日

Posted by ブクログ

さすが当代きっての経済学者!今の経済の置かれている状況について、明確に書かれています。このシナリオが良いか悪いかは、別として本当に読みやすい経済書であるのは間違い無いですね。なぜ日本の経済学者はこういった本が書けないのでしょうか。大学生が勉学のため本を読まないのもここに原因があるのかも?

0
2012年10月05日

Posted by ブクログ

ノーベル経済学賞を受賞したクルーグマン氏は、世界中に蔓延する不況の原因は民間セクターの過剰債務による需要不足であり、解決策は政府による積極的な財政政策であると主張している。国債の格付け引き下げやヨーロッパ危機により、財政均衡主義、緊縮財政主義が蔓延っているが、アメリカ、イギリス、日本とヨーロッパとの本質的な違いを明らかにした上で、流動性の罠に陥っている現状では、財政赤字拡大による債券市場への悪影響よりも、失業問題の弊害の方がより大きいと主張している。これらの指摘は、日本にも当てはまる。ロストジェネレーションと言われるように、長引く不況の中で、多くの若者が就職できず、あるいは非正規雇用として不安定な身分で低スキルな職にしか就けない。少子高齢化で日本の動労人口が長期的には減少していく中で、こうした状況は社会的に大きな損失であると言える。財政赤字削減の前に、思い切った財政支出による景気刺激策が望まれる。

0
2012年09月17日

Posted by ブクログ

2008年のリーマンショックによる大不況が時代背景となっている本で、
積極的な財政・金融政策による不況の解決を主張している

0
2023年10月07日

Posted by ブクログ

タイトルの割には面白くなかったです。
冗長すぎます。

ただし、訳者解説は秀逸。
ここだけ読めば十分です。
さすが山形浩生。

0
2017年05月17日

Posted by ブクログ

もっと早くアベノクスのような政策を実施していればと思う。今、財政再建の為の消費税増税がほぼ確定しているが、もっと早くやれる事を、十分量、十分な期間実施するとしていれば、財政問題にしばらく目をつむってクルーグマンの言う正に「さっさと不況を終わらせる」事ができていたと思う。

0
2013年09月01日

Posted by ブクログ

ノーベル経済学賞受賞の著者による不況に対する提言、というのは生ぬるく、かなり強烈な論調で現在の経済施策に対する批判とこれからどうすべきかを記している一冊。

ターゲットはアメリカとヨーロッパ。日本はちょっとしか触れられていない。だが、置かれている状況はほとんど同じだと思っていい。

著者の理論は説得力があるのだが、著者による反語調の記述が、著者の主張を非常にわかりにくいものにしている。訳者解説でなんとなく分かった感じ。自分の知識不足も大きいんだろうな。

そのため、評価は星3つ。

0
2013年04月28日

Posted by ブクログ

ポール・クルーグマンが、なぜ金融緩和によるインフレが不況時に有効なのかを分かりやすく解説。

デフレでは→個人の消費の減少→企業の収入の減少→設備投資ができなくなる→給料少なくなる→個人の消費の減少・・・
という悪循環が生まれ、ここで誰かが資金を注入しなければいけません。
簡単に言うと、これができるのは政府だけであって、政府が金融緩和政策を行うべきだと解いている。

さらに、金融緩和政策によってデフレが解決しないのは、量や時間が足りなかったせいで、金融緩和そのものが無効なわけでもないと論じている。

とにかく、この経済学の分かりにくい現象をわかりやすく平坦な言葉で、例を使って解説してくれるのでマクロ経済の勉強になります。

0
2013年04月07日

Posted by ブクログ

本書の中心的な主張は、流動性の罠に陥った経済の下では、財政政策と金融政策(一時的でない継続的な金融緩和)の両方が必要だということである。これは、マクロ経済学の初歩中の初歩であるISーLMモデルの意味するところと基本的に一緒であり、特に目新しさはない。

ただ、「実際」の経済ではIS曲線やLM曲線がどのような形(傾き)で、外生変数の変化に対して、どれ位の幅でシフトするのか(シフトしないのか)が分からないのが厄介な所である。

結局、不況に対する万能薬はないので、(1)効果があると考えられる政策は全てやる、(2)効果が出るまでやり続ける、(3)政府が景気回復に対して強いコミットメントを持つ、という至極もっともな結論が示される。

本書の内容に対する反論余地はあまりないのだが、(1)〜(3)を行うことは簡単なようで難しい。

0
2013年01月25日

Posted by ブクログ

要するに、公共支出の大胆かつ継続的な執行による雇用の拡大と有効需要の創出が不況脱出の妙手であるというケインズ理論の導入こそ、今、必要とされている政策であり、デフレ下での増税はもってのほか、ということは理解できた。しかし、日本語はなかなか難解である。

0
2012年10月23日

「ビジネス・経済」ランキング