山形浩生のレビュー一覧
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はじめに
第1部 所得と資本
第1章 所得と算出
第2章 経済成長―幻想と現実
第2部 資本/所得比率の動学
第3章 資本の変化
第4章 古いヨーロッパから新世界へ
第5章 長期的に見た資本/所得比率
第6章 21世紀における資本と労働の分配
第3部 格差の構造
第7章 格差と集中―予備的な見通し
第8章 二つの世界
第9章 労働所得の格差
第10章 資本所有の格差
第11章 長期的に見た能力と相続
第12章 21世紀における世界的な富の格差
第4部 21世紀の資本規制
第13章 21世紀の社会国家
第14章 累進所得税再考
第15章 世界的な資本税
第16章 公的債務の問題
おわりに
凡例
図表一覧
原注
索引 -
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ネタバレ本作はSFの巨匠、フィリップ・K・ディックの遺作。SFでは映像化作品も多く、圧倒的な知名度を誇る著者であるが、本作はSF要素がない所謂「一般小説」となる。「ヴァリス」、「聖なる侵入」と合わせて「ヴァリス3部作」とも言われているが、SF的要素のある前2作とは形を異にしている。
そして前2作と本作とでは語られる視点に大きな違いがある。3作とも共通のテーマとして「神秘体験」があるが、前2作は体験した者の視点で描かれるのに対して、本作は体験した者を客観的に観察する立場から描かれる。
本作では、「神秘体験」をした者(ティム、キルスティン)は悉く悲惨な末路(死)を辿っており、そこから救うことができなかった主人公(エンジェル)は自身の行動・判断を嘆く。そして彼らの死後、新たに「神秘体験」の当事者となったキルスティンの息子であるビル(ティムが転生して自身に宿っていると言う)を、今度こそは救済すると決意して物語を終える。
前2作と違い、本作は神秘体験・宗教・信仰という名の迷宮に陥った者を、他者が救い出すという希望が描かれているのが特徴的である。
「ヴァリス3部作」はディック自身の神秘体験をきっかけに著されたというが、元々彼の作品には「現実と虚構の曖昧さ」や「自己疑念」をテーマにしたものが多く、著者自身の永遠のテーマでもあったのではないかと思う。「神秘体験(=超自然的なもの。現実と虚構を曖昧にするもの。)」で心惑わされた者へ救済の手を差し伸べるラストを描いた本作が遺作というのは、どこか考えさせられるものがある。 -
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自由市場が最大の経済的利益をもたらす原則を見直すべきだということをノーベル経済学賞受賞者であるジョージ・アカロフ氏とロバート・シラー氏が警鐘を鳴らした書。標準的な経済原理の一般均衡と同様に自由市場には粉飾と詐欺が発生する「つり均衡」が成立するとしている。重要な指摘だと思われるが、とにかく読みづらい、訳のせいかと思ったが、訳者が特に翻訳にあたって困難な部分はなかったと言っているので、原文がわかりにくのかもしれない。したがって、一般大衆が粉飾と詐欺を回避する方法はわからず、一般大衆はただ手をこまねいて見ているだけしかない、身も蓋もない結論になる。政府の役割をもっと評価すべき(政府の規制が過少である)、と主張しているが、歴史的水準の公的負債に苦しんでいる日本からすると鼻白む思いである。