山形浩生のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
目的も告げられぬまま辺境の惑星「デルマク・O」に送り込まれた男女14名。彼らが目の当たりにする光景は、謎めいた構造物に人工蠅、不完全な複製を作り出す生命体などなど…奇妙な惑星を舞台に、ひとりまたひとりと不可解な死を迎えるメンバーたち…緊迫感溢れる展開で魅了する本書は、著者自身の神秘体験も交えたサスペンスSFです。
舞台となる惑星自体が奇妙であることに加え、何らかの欠陥を抱えた登場人物が時折遭遇する奇怪な体験(このうちのひとつが著者の神秘体験のようです)の影響もあってか、物語には常に異様な空気が漂っています。この辺りはディックが得意とする描写なのでしょうが、とにかく不安を抱きつつ読み進めること -
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Posted by ブクログ
「ヴァリス」の簡単な解説を読んですぐに思い至ったのは、ウイリアム・バロウズの「裸のランチ」だ。クローネンバーグの映画をきっかけに高価なハードカバーを意気揚々と買い込んだのはいいが、その難解さに途中で放り投げてしまった苦い経験がある。だから「ヴァリス」も同様な経験をするのではないかといささか不安ではあるが、この作品がディック最晩年の傑作であることは疑いようのない事実である。
読みながらの印象として想起したのは、なぜか舞城王太郎の「ディスコ探偵水曜日」だった。神学的なこと、劇中劇、主人公と作家の同質性など神秘体験を味わっているような不思議な気分がなんとなく質的に似ていたのかもしれない。
後半の劇中 -
Posted by ブクログ
ケインズ理論とヒックスの乗数効果
安心乗数=安心感の変化がパニックを引き起こす
衡平理論
貨幣錯覚=名目金額の影響を受けること
パニックは理性の外にある
効率賃金理論=需要と供給で決まる賃金より実際の賃金は高い=やる気を引き出すため。サボらないように。
貯蓄率は国ごとに違う。国富とは無関係。
トヨタ自動車とアルゼンチンの国営自動車会社との違いは自信と自負の差による。経済学は考慮できない。
トービンのq
貨幣錯覚も住宅投資をすばらしいもののように思わせる一因。
ローンを売り渡すことができるようになったことが、リーマンショックの遠因である。
ISLM理論。 -
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Posted by ブクログ
やっと読み終わったが、行きつ戻りつしながら半年近くかかってしまった。
もうブームは去ってしまったのか・・・
富と所得の分配について再度考えさせられるきっかけになったこと、関連する日本経済構造のベースはアメリカではなくヨーロッパに近いことが再認識できたことは大いにメリットであったが、正直それ以外いまいち得たものがなかった。
私の意識が低すぎるのかも知れないが。
2回目
発刊当時は上記の様に感じたが、今になって書かれていることがようやく理解できるようになった気がする。
ピケティ少し先を行き過ぎていたのかも知れない。これから再評価されるのではという気がする。 -
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Posted by ブクログ
やっと読み終わった。長い。長いよー。
さんざん言われてるように、r > g(資本収益率 > 経済成長率)が議論の出発点。そしてそれが資本の集中と大きな経済格差につながること、その格差を是正するための政策を議論する。話としてはとてもシンプル。
それがこんな大著になるのは、世界中の膨大なデータを収集し、詳細に実証して見せているからで、そうして構築された議論はやはり力強いし説得力がある。
ただ、あまりに長く込み入っているので、通読するのはやはりしんどい。かといっていろいろ出てるピケティ本も玉石混淆ぽいし。とりあえず手っ取り早くおさえるには、山形浩生(訳者)の解説PDFがいちばんいいと思う -
Posted by ブクログ
評価経済社会を唱える岡田氏と今ブームの21世紀の資本の翻訳者でもある山形氏の経済についての対談した一冊。
金利とプロジェクトの相関関係や経済と貨幣は相関関係がある。モノがあって、カネが動かすヒトがいることなど経済の根幹が本書で理解できました。
本書では岡田氏の評価経済社会を軸として話は進み、それをもとに山形氏が応えていますが、評価社会経済の理論と山形氏の資本経済の理論とは全く水と油のようで噛み合ってない印象を受けました。
例えば公共事業の話は小さいコミュニティなら評価社会の原理は通用しそうだが、市町村、国家単位のレベルになると山形氏の資本経済の原理でないとうまくいかないだろうと感じました。