山形浩生のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
評価経済社会を唱える岡田氏と今ブームの21世紀の資本の翻訳者でもある山形氏の経済についての対談した一冊。
金利とプロジェクトの相関関係や経済と貨幣は相関関係がある。モノがあって、カネが動かすヒトがいることなど経済の根幹が本書で理解できました。
本書では岡田氏の評価経済社会を軸として話は進み、それをもとに山形氏が応えていますが、評価社会経済の理論と山形氏の資本経済の理論とは全く水と油のようで噛み合ってない印象を受けました。
例えば公共事業の話は小さいコミュニティなら評価社会の原理は通用しそうだが、市町村、国家単位のレベルになると山形氏の資本経済の原理でないとうまくいかないだろうと感じました。
「評価経済社会」を読んだときは腑に落ちたところはあったが、山形氏のような国家単位のマクロ経済に精通してる方との話となると目指しているところも違い、噛み合わない部分が多く、非常に理解に苦しむ部分が多いと感じました。
読んでみて生徒→教授→大学という金銭の流れのある大学のシステムは非常に教育が有意義なものになるのではないかと感じました。
あと発展途上国と教育の関係や援助の話は知らないことが多く、非常に勉強になりました。
金融システムと前に読んだ評価社会経済、そして最後に提唱されていた自由時間経済と幸福度を計るものがお金だけでないということを本書を読んで感じました。
数値化できて共通の認識もあるお金というのが一番理解しやすいということも本書を読んで感じました。
戦後、現在までの成長を遂げてきた現代社会でお金に関する認識も様々にあることを本書で感じました。色々とお金と経済というものに対して考えさせられる一冊でした。 -
Posted by ブクログ
昔「お金なんて制度がいつまであるか分からない」みたいなこと知人が言ってたけど,このことか。貨幣経済にとって替わる評価経済を強調する岡田氏とそれをたしなめる山形氏の対談,という感じ。
動産,不動産ではない時間産という個人資産とか,信用や人間関係を背景にした地域通貨・組織通貨・個人通貨とか。単なる妄想でもなくて,岡田氏は実際に評価経済の実験場としてFREEexなるシステムを運営してるらしい。年会費12万円で岡田氏との距離を買ってる人が150人みたいな話にはちょっと驚いた。
何だかポジティブな話で,クリエイティブで稀少価値ある人たちはそれで大いにやっていけばいいだろうけど,でも世の中の大半は今まで通り貨幣経済で進んでいくんだろうと思う。そこを無闇に否定したり改革を煽ったりするのは軽薄というか無茶というか。まあでも,実験がうまくいくといいですね。 -
Posted by ブクログ
過去の世界的な恐慌、日本の失われた20年、昨今の金融危機、
これらは伝統的な経済学の理論では説明できない。
なぜなら、伝統的な経済学は人間が合理的、つまり、
インフレを加味した実質価値で判断でき、統計や確率の計算を間違えず、
自制心があって貯金もできる、そんな前提に立っているが、
人は実際には感情があって、勘違いもする。
そういう、従来の理論で加味していなかった人間の部分を
「アニマルスピリット」と名づけて、これが無視できない影響がある、
という内容。
訳者のあとがきにもあるが、
普通の人からすると当たり前すぎて、経済学者ってそんなことも分からないの?
と思ってしまいがちだが、分かっていないわけではなくて
モデル化が難しいから無視してきた、ということのようである。
きれい理論ができたことに満足して、何でもそれで説明しようとする、
というのは自分にも思い当たるので、よい戒めとなった。 -
Posted by ブクログ
アベノミクスが正しいということを有名なポール・クルーグマンが説明した著書。内容には概ね賛成する。歴史的な事実を抑えているところも共感が持てる。しかし、他のレビュワーの方も書いていますが、「違和感」を感じる。今世界のGDPは、60兆円。金融資産は220兆円と聞いています。実体経済の3倍の規模の金融経済がある。この中で、さらに金融緩和を進めたら、信用が拡大する一方で、いつか爆発するしか道がないと思うのです。 その中で、「金融緩和をどんどん進めなさい」という筆者の主張は、違和感というか怖い? どこか、リスクを見落としている感じがする。 その違和感かな・・・ 頭では理解できるが腑に落ちないというのはこういうこと。 あとシェールガス革命に対する分析は浅いと言わざるを得ない。。