山形浩生のレビュー一覧
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「道徳的に正しい行動を選んだとはいえ、被験者は自分が引き起こした社会的秩序の破壊に困惑したままであり、自分が支援を約束した目的を放棄したという感覚を捨て去ることはできない。」
人がいかに権威に服従するのかについて、実験をもとに考察された本。その実験は、参加者が学習者に電撃を流すように依頼されるものである。”強い電撃を流す事は非人道的であり、そのような電流を流すのはナチスやサディストしかいない”という考えを覆し、”普通の人”が抗議する学習者に電撃を流した。特に、11章以降の実験の解説からがさらに面白い。
親が子に何か命令するとき、それは二つの観点から正当性の根拠が発生する。1つは、道徳。もう -
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ネタバレクルーグマンで、言っていることはクルーグマンだから変わんないんだけど、なんかインフレターゲットというか、健全なインフレってのが何を意味するのかやっとわかった。クルーグマンのすごいところは、(だめなところも多分おんなじなんだろうけど)経済の成長ということを疑わないところ。普通にうまくやってれば経済というのは未来になればよくなる。なぜなら生産性が上がるから。ってところ。ここは動かない。インフレーションによって現金の価値が下がるということは経済の縮小を意味することはない(彼にとっては)なぜなら健全な経済であれば成長する。ということは、4%のインフレをターゲットにすると、経済活動のうちの4%(+成長部
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ノーベル経済学賞を受賞した、ポール・クルーグマン氏の著書。大変、分かりやすかったです。アベノミクスに対しては満足げな感じです。デフレよりも、インフレの方が良いと言う点が、根底にあります。そして、継続的に実施するという政府の姿勢と、財政緊縮でなく、金融緩和が大切だという。消費増税もいけないとのこと。
デフレの方が、手持ちの現金の価値も上がるし、資源も安くなると思ってきましたが、適度なインフレも雇用への貢献や金利低下による政府債務の削減に貢献すると知りました。結局、デフレでもインフレでも、きちんとした政策を取り、実施する仕組みが必要かなと感じました。中途半端が一番駄目ですね。
他にも、アメリカ -
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不況は決してどうしようもないものでなく、人の力によって十分に対処できるって本。
なんか日本のマスコミが嫌いそうな政策を提言しているのだけど、その説得力はかなりあるように僕は感じたな。
そして、今話題(?)のアベノミクスは、だいたい著者の主張をなぞるような政策のように僕には見える。
はたしてこの壮大な社会実験は成功するのか。
成功しなかったとき、著者はどのような言辞を弄するのか。そんなことを考えました。
個人的には、著者の提唱する方策、そして現実のアベノミクスは、ぜひとも成功してほしい。
経済成長ってバブルの成金の嫌な姿が思い出されがちだけど、底辺の人もそれなりにうるおって、自殺者とかの問題 -
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クルーグマンで山形訳となれば、おもしろさはテッパン。リーマンショック以来の世界の不景気は、終わらせることができる、そのための知識・武器もある、というのが筆者の主張。ケインズ以来の財政出動と金融緩和をちゃんとやれば大丈夫だと。
じゃあ、なぜ不況は終わらないのか。規模が小さすぎる、小出しにしすぎる、果ては財政破綻を心配するあまり引き締めに走るようなまるきり逆の政策まで。ここらへんへの反論が読みどころ。
まさに日本がアベノミックスというか黒田バズーカをきっかけとして経済的に浮上しつつあるいまが読みどきかも。クルーグマンの、日本の経済政策に対する評価も聞いてみたいところだ。 -
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Posted by ブクログ
Yage may be the final fix
Yage may be the final fix
Yage may be the final fix
麻薬の原料となる幻の植物ヤーヘを求めてメキシコを彷徨うバロウズと、アレン・ギンズバーグの生真面目な手紙が楽しい。
ケルアックの『路上』は読むのに苦労したけど、こちらの『麻薬書簡』は、もっとずっと読みやすかったし、この2人の生活や考え方が直接的に響いてきて、とても楽しかった。
表紙のデザインが強烈にカッコ良い。
ジャケ買いだよ。
いつもオレの本棚に並んでる。
それにしても、危険な2人だ。
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Posted by ブクログ
リーマンショック以降の不況の原因と、その対策を追う。
タイムリーにも白川総裁の交代劇があった日銀ですが、1990年以降の日本の長期低迷をモデルにあげ、緊縮財政こそが悪要因となっている点を指摘したのは、他ならぬ現FRB議長のバーナンキ氏であり、そのFRBをして、いま米国が臨む不況において緊縮にハマってどうするんじゃい、と。
今こそケインズの唱えた雇用創出を一つひとつ実現することこそ、健全な不況からの脱出と言えるのに、何がそれをしつこく阻害しつづけるのか。それは極一部の既得利権保持者がリスクを摂らないこと起因してると鮮やかに暴いて見せてくれます。
そんなのつまんないじゃんねぇ、と読んだみんな -
Posted by ブクログ
クルーグマン教授の著書も読むのは久し振り。勿論、安倍総裁の返り咲きが読書のきっかけ。
本書の主旨は、このとんでもない不況にはケインズに立ち返り、財政出動を拡大し、金融政策を根気よく続けよということ。
金融工学やレバレッジと格付け会社に飾り立てられ、細かく刻んで世界にばらまかれた爆弾が破裂し、世界中の同時不況。何故かケインズなんて今更とか、財政の健全化が安心を生み、好況を齎すというヘンな論調が強いのだそうである。教授はOECDは緊縮信者だと批判するが本当?。
建設国債とか赤字国債という言葉に僕個人でも拒否反応があるが、国債なんて返済の必要は無く、せいぜい金利分を払って償還時期が来たら借換えれば -
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Posted by ブクログ
「今苦しんでいるのは、ソフトウェアのクラッシュなのだ、ということになるだろうか。いずれにしても要点は、不具合は経済のエンジンにあるのではないということだ。エンジンは前と同じく強力だ。」
小泉純一郎が国債発行を30兆円以下に抑えると公約したとき、
「おぉ!」
と思いました。
それは、その公約が、「身の丈にあった金遣いをします」という堅実な発言に聞こえたからで、借金に頼らない政治の始まりだと心沸いたからでした。
本書を読むと、道徳とか社会通念とかいった人間的な価値基準を使って経済について考えてはいけないという事がよくわかります。それはニュートン力学と量子力学の齟齬であり、また合成の誤謬と言わ