山形浩生のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
不況は決してどうしようもないものでなく、人の力によって十分に対処できるって本。
なんか日本のマスコミが嫌いそうな政策を提言しているのだけど、その説得力はかなりあるように僕は感じたな。
そして、今話題(?)のアベノミクスは、だいたい著者の主張をなぞるような政策のように僕には見える。
はたしてこの壮大な社会実験は成功するのか。
成功しなかったとき、著者はどのような言辞を弄するのか。そんなことを考えました。
個人的には、著者の提唱する方策、そして現実のアベノミクスは、ぜひとも成功してほしい。
経済成長ってバブルの成金の嫌な姿が思い出されがちだけど、底辺の人もそれなりにうるおって、自殺者とかの問題 -
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Posted by ブクログ
クルーグマンで山形訳となれば、おもしろさはテッパン。リーマンショック以来の世界の不景気は、終わらせることができる、そのための知識・武器もある、というのが筆者の主張。ケインズ以来の財政出動と金融緩和をちゃんとやれば大丈夫だと。
じゃあ、なぜ不況は終わらないのか。規模が小さすぎる、小出しにしすぎる、果ては財政破綻を心配するあまり引き締めに走るようなまるきり逆の政策まで。ここらへんへの反論が読みどころ。
まさに日本がアベノミックスというか黒田バズーカをきっかけとして経済的に浮上しつつあるいまが読みどきかも。クルーグマンの、日本の経済政策に対する評価も聞いてみたいところだ。 -
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Posted by ブクログ
Yage may be the final fix
Yage may be the final fix
Yage may be the final fix
麻薬の原料となる幻の植物ヤーヘを求めてメキシコを彷徨うバロウズと、アレン・ギンズバーグの生真面目な手紙が楽しい。
ケルアックの『路上』は読むのに苦労したけど、こちらの『麻薬書簡』は、もっとずっと読みやすかったし、この2人の生活や考え方が直接的に響いてきて、とても楽しかった。
表紙のデザインが強烈にカッコ良い。
ジャケ買いだよ。
いつもオレの本棚に並んでる。
それにしても、危険な2人だ。
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Posted by ブクログ
リーマンショック以降の不況の原因と、その対策を追う。
タイムリーにも白川総裁の交代劇があった日銀ですが、1990年以降の日本の長期低迷をモデルにあげ、緊縮財政こそが悪要因となっている点を指摘したのは、他ならぬ現FRB議長のバーナンキ氏であり、そのFRBをして、いま米国が臨む不況において緊縮にハマってどうするんじゃい、と。
今こそケインズの唱えた雇用創出を一つひとつ実現することこそ、健全な不況からの脱出と言えるのに、何がそれをしつこく阻害しつづけるのか。それは極一部の既得利権保持者がリスクを摂らないこと起因してると鮮やかに暴いて見せてくれます。
そんなのつまんないじゃんねぇ、と読んだみんな -
Posted by ブクログ
クルーグマン教授の著書も読むのは久し振り。勿論、安倍総裁の返り咲きが読書のきっかけ。
本書の主旨は、このとんでもない不況にはケインズに立ち返り、財政出動を拡大し、金融政策を根気よく続けよということ。
金融工学やレバレッジと格付け会社に飾り立てられ、細かく刻んで世界にばらまかれた爆弾が破裂し、世界中の同時不況。何故かケインズなんて今更とか、財政の健全化が安心を生み、好況を齎すというヘンな論調が強いのだそうである。教授はOECDは緊縮信者だと批判するが本当?。
建設国債とか赤字国債という言葉に僕個人でも拒否反応があるが、国債なんて返済の必要は無く、せいぜい金利分を払って償還時期が来たら借換えれば -
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Posted by ブクログ
「今苦しんでいるのは、ソフトウェアのクラッシュなのだ、ということになるだろうか。いずれにしても要点は、不具合は経済のエンジンにあるのではないということだ。エンジンは前と同じく強力だ。」
小泉純一郎が国債発行を30兆円以下に抑えると公約したとき、
「おぉ!」
と思いました。
それは、その公約が、「身の丈にあった金遣いをします」という堅実な発言に聞こえたからで、借金に頼らない政治の始まりだと心沸いたからでした。
本書を読むと、道徳とか社会通念とかいった人間的な価値基準を使って経済について考えてはいけないという事がよくわかります。それはニュートン力学と量子力学の齟齬であり、また合成の誤謬と言わ -
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Posted by ブクログ
ノーベル経済学賞を受賞したクルーグマン氏は、世界中に蔓延する不況の原因は民間セクターの過剰債務による需要不足であり、解決策は政府による積極的な財政政策であると主張している。国債の格付け引き下げやヨーロッパ危機により、財政均衡主義、緊縮財政主義が蔓延っているが、アメリカ、イギリス、日本とヨーロッパとの本質的な違いを明らかにした上で、流動性の罠に陥っている現状では、財政赤字拡大による債券市場への悪影響よりも、失業問題の弊害の方がより大きいと主張している。これらの指摘は、日本にも当てはまる。ロストジェネレーションと言われるように、長引く不況の中で、多くの若者が就職できず、あるいは非正規雇用として不安
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Posted by ブクログ
憲法が保証する「規制の不完全さ」がアーキテクチャに_意図的に_コーディングされなければならない。/アイデンティティ層の導入により匿名性が失われる。/間接規制は不透明。政府は政治的コストを払わない。/憲法の前提が変われば、「翻訳」(読み替え)が必要になる。/プライバシーは損害賠償ルールではなく財産権ルールで。/「コードは法」は比喩に過ぎない。東海岸コードと西海岸コード。新シカゴ学派。/アーキテクチャと市場は事前に、法と規範は事後に規制する。
第三部 プライバシー
「情報銀行」はレッシグのプライバシー保護に関する「損害賠償ルールより財産権ルールを」と整合的。
「情報銀行」でプライバシーの財産 -
Posted by ブクログ
ネタバレこれは面白い。
経済学史やマクロ経済学という授業で習うものとは違ったケインズがそこに居る。「市場経済で完全雇用が可能」という前提を否定することからケインズが始まっているというのがよくわかる。
内容的に、(新)古典派を「計算はあっているけれど前提条件が間違ってるからそもそも駄目」と言って切り捨てる感じが良い。ピグーなどはメッタ刺しにあってかわいそうなほど。
なんてったって、「古典派よりもそれ以前の人たちの方が正しいよね」とかバッサリですから。
この内容を山形浩生が訳をしているので語り口調が皮肉に満ちていたり、批判精神丸出しで楽しい。
ちょっと難しいけど今の経済に不満がある人は是非一度読ん -
Posted by ブクログ
最初に書いておくと難読書。訳が非常に難しく(誤訳もあり?)、文章の組み立て方が非常に下手。恐ろしく読みにくい。が、重要な一冊。書かれた年代は少し古いが、ITの施策、提案、構築をする際に市場、法律、規範、アーキテクチャ(コード)という4点を意識することは非常に重要であることに気付く。
またIT黎明期に先人たちが何を求めていたか、何を目指していたかを捉えることは、時として浮つきがちな、この世界に確固たる基盤を示してくれる。
例えばプライバシーの問題を考える時、ITの世界ではそれを透明化することも秘匿することも容易(に見える)。だが、そもそもプライバシーとは何か?何をすべきで何をすべきでないか。 -
Posted by ブクログ
「インターネットと法」というようなジャンルになるのだろうけれど、これはそういう狭い範囲の話ではぜんぜんない。たしかに全編にわたってネットの事例が沢山出てくるし、プライバシーとか著作権とかの話もある。でも、ネットは考えられるべき話の発端なんだと思う。
ネットやIT技術の進展は規制の実現可能性を高めるし、そうした技術の総体としてのアーキテクチャ自体が規制そのものとして参加者をコントロールしていく。それは、従来のコスト的にも技術的にも穴だらけの回避可能な規制ではなくて、回避がほとんど不可能ないわば法の完全執行が実現される世の中を作りだしうる。
そして、そんな完全執行が実現したとき、法は立法者がそ -
Posted by ブクログ
経済の仕組みと、それを管理して繁栄する方法を理解するには、人々の考え方や感情を律する思考パターン、つまりアニマルスピリットに注目しなければならない。アニマルスピリットとは、経済の中の不穏で首尾一貫しない要素をさしている。それには下記の5つの側面がある。
1.理論の礎となるのは安心であり、安心と経済のフィードバック機構である。この機構は不穏さを拡大する。
2.賃金や価格の決定は公平さに大きく左右される。
3.腐敗と配信行動への誘惑も認識するし、それが経済でどんな役割を果たすかも考慮する。
4.貨幣錯覚も理論のもうひとつの礎石。インフレ、デフレで混乱し、その影響について理詰めで考えない。
5.自