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Posted by ブクログ
知財の「常識」が覆る、モノづくり時代の哲学書
伝説的ハッカーである著者が、世界の工場・深センの製造現場に飛び込み、ハードウェアの未来を語った名著。「偽物・パクリ」と揶揄されがちな中国の「山寨(シャンザイ)」文化を、実は究極のオープンソース・エコシステムであると肯定的に分析する視点にハッとさせられました。
特許でアイデアを囲い込んで利益を守る欧米型のモデルと、知識を共有し合い圧倒的なスピードでイノベーションを生み出す深セン型のモデル。この鮮やかな対比は、これからのビジネス戦略を考える上で極めて重要です。
モノづくりの最前線を知りたい人はもちろん、ソフトウェアエンジニアや、新規事業に携わるすべてのビジネスパーソンにおすすめ。単なる技術書を超えた、新しい時代の「哲学書」です。
Posted by ブクログ
書名は『ハードウエアハッカー』となっているが、いわゆるハッキングではなく、メイカームーブメントにまつわる、とても幅広い話題を扱っている。
中身は、Part1については「EMSで行う小規模量産」のテキストである。通常のメーカー勤務であってもこの内容を身につけるためには2〜3年の実務経験が必要だろう。筆者は手探りで数年の経験、それをもとに行われたMITでの授業を書籍化してあり、短時間でポイントがつかめる。実務初心者も、まずこういった本を読んで知識をつけると良いだろう。製造BOMの話(どんな情報が必要か)、DFM(Design for Manufacture)の話、射出成形の話(現在の標準的な技術で可能なこと、制約)、検査ジグの話、工場の選定と付き合い方。今の担当製品の前任者にも、ぜひ読んでおいて欲しかった。
Part2は山寨について。ここまで明らかに解説されている文書は珍しいのではないか。西洋の法基準に照らし合わせると真っ黒だがテクノロジーの進歩との親和性は高いと筆者は言っている。章の後半は偽部品問題だ。幸い、私はまだ遭遇したことはない。
Part3はオープンソースハードウエアについて。文化的には最も興味がある章だが、仕事の参考書としては有用性は低い。筆者がオープンソースハードウエアビジネスを行ってきた軌跡について述べられている。ここで述べられている主張の中で私が最も合意できるものが「議論するより作ったほうが早い」である。また、筆者の2番目のプロジェクトであるオープンソースラップトップの開発について、詳細が述べられている。ラップトップパソコンという複雑なシステムを小ロットで投資を押さえて、かつオモロイように設計する過程が描かれている。こういったトレードオフはシステム設計の醍醐味だ。広い範囲に渡って細部の実装に至る知識が必要となる。
Part4はリバースエンジニアリングについて。かなり具体的で、その道の人ならではの技が解説されている。
根底に流れるのは、目の前に動いているものがあればその原理を理解せずに入られないという好奇心。それは、幼い頃に実際に動いている製品の回路図を見て、製品には仕組みがあって理解可能だというように刷り込まれた。そのような体験にも関わらず、コンピュータが急速に進歩してマイコンとソフトがブラックボックス化してしまった。しかし、現在の技術の進歩は再びハードウエアを取り扱うことができるようになったこと、その喜び。このへんに共感できるならば、本書を興味深く読むことができるだろう。
Posted by ブクログ
題名や副題から想像する内容とはずいぶんと違っていた。本書は、タブレットのような電子基板が組み込まれた装置またはデバイスのようなハードウェアを量産するための仕事の進め方という内容である。
生産は中国で行うことを想定しており、深圳での実際の量産立ち上げ経験をもとに、中国メーカーとの付き合い方から、設計のポイント、量産前試験、出荷、品質の大切さ、公差の重要性まで、ハードの量産について一通り書かれている。
メーカーまたは工場で働いている人にとっては基礎の基礎というようなことまで言及しており、ソフトウェア業界の人にとってはそれすらも新しい学びなのかもしれないと思った。
これを読めば、モノを量産することの大変さつまり仕事の多さを改めて思い知らされるのだ。スタートアップ界隈とか若い人たちへ「ものを作るということ」を教えるのに相応しい書のひとつになると思う。
Posted by ブクログ
工業製品のモノづくりの現実を知る機会は意外に少ない。生産技術の本でも工場見学でもある一面しか知ることができないが、本書ではオープンハードウェアの量産を通して著者が経験した実態が書かれており貴重な内容だ。加えて興味深いのは、中国で横行するコピー商品について、必ずしも悪い面ばかりでなく必要に迫られて出てきた一面があり、また技術の優秀さが見られると紹介している。さすがXboxのハック本で名を馳せた著者だけのことはある。ただ遺伝子の話題は、読み物としては面白いが本書の内容としては些か冗長にすぎる。それに続くインタビューもブログで十分ではないか。改版/改訂の機会があれば削ってスリムにすることを奨めたい。
Posted by ブクログ
工学の本か、lifehackの本か判断が難しいが
Lifehackの本だと思う。
工学の人は、よく「発明の呪い」にとらわれて、先にすすめなくなることがあるが、
この人は、うまいこと理学的「発見的手法」で乗り切ってる気がする。
NeTVが一番ぼくの分野に近いと思うけど、ブロック図を見ても、チャキチャキと実装できる気がしなかった。
あのときもう少しLinuxにハマってたらあるいはと思うが…。
特に法的なライセンス的なHackが一番苦しい。
作っても公開できないのは、モチベーションが続かない。仕事ならまだしも
あと、中共の「公開」文化は、ぼくの言う
「最初に著作権を退治したものが21世紀的な中世を終わらせる」というのを地で言ってて、若干の希望を持った。
しかし、昨今の上海の日本以上の日本感。ロボタッチされつくしたデストピアぶりを見ると、前途は暗くも感じる。
というのも、大規模なハードは、結局の所、蓋をしてそれを外してあげる商売以外は前途がないからだ。
迎え撃つプロプライエタリは追い上げるハッカーとは事情が違う。
そして、すぐに中共のメーカーもプロプライエタリ側になる。
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ビジネス・実用
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