【感想・ネタバレ】無形資産が経済を支配する―資本のない資本主義の正体のレビュー

ユーザーレビュー

Posted by ブクログ 2020年05月06日

無形資産が経済に及ぼす影響について記載している
スケーラビリティ 拡張性
サンクコスト 投資が回収できない
スピルオーバー 無形資産の効果が自社・他社へ波及する
シナジー 異なる無形資産が掛け合わされることでより多くの便益をもたらす

無形資産が重要になる経済では、スピルオーバーを最小化しつつシナジ...続きを読むーを生み出そうとする、少数の支配的な企業が市場を支配する。まさに、Googleが検索アルゴリズムで市場の覇権を握りつつ、異業種とのシナジーを生み出しているのが好例と言える。
Googleの例のように、無形資産の経済では先進企業と後進企業との間で、大きな所得格差が生じてしまう。
無形資産が生み出す格差は都市間と自尊心にも現れる。都市ではスピルオーバーやシナジーが発生しやすいが、郊外では同じ効果を期待できない。さらに都市では無形資産の価値上昇に伴い、住宅価値が上昇する傾向にある。よって、都市に住む人と郊外に住む人の所得格差はさらに拡大する。
自尊心と無形資産も関係している。無形資産を多く保有する人は、外部とのシナジーを積極的に受け入れ、他社からのスピルオーバーを上手く活用しようとしているので、開放的なマインドの人が多い。
よって、無形資産を多く保有する人はそうでない人と比較して、自国経済に固執せずグローバルな性向があるので、伝統的なポピュリズムにとらわれない。

無形資産を有効活用する企業は、従業員の創造性を促進するような経営やリーダシップが求められる

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Posted by ブクログ 2020年04月12日

経済活動における無形資産の拡大とその影響について判り易く整理されている。
マクロで数量化した事実と幅広いストーリーが面白い。学術的な文献への言及も多く参考になった。

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Posted by ブクログ 2020年02月27日

世界時価総額上位をみれば無形資産を活用する企業ばかり。それらの企業はいまや国家を超越しようとしている。無形資産企業への富の集中と不可分性(と無形投資という多分の投機性)を、主に経済学的視点から分析する。著者曰く無形資産の特性は①スケーラビリティ、②サンクコスト、③シナジー、④スピルオーバーの4つあり...続きを読む、特に③④が無形リッチがWinner takes allになる本質であろう。GAFAMしかり、これからの自動運転のCASEやシェアリングエコノミーも同様の世界が来るだろう。面白いのが無形資産が優位性の源泉となればなるほど、人材といったソフト部分の流動性は高まるということだ。無形をいかに固着させるかという逆説が今後の経営戦略の要になるかもしれない。

途中から無形資産からポリティカルまで展開するのはやや飛躍し過ぎだが全体的には興味深い分析が多い本であった。

余談だが会計で『無形「固定」資産』と呼ぶが、最初は「無形」で「固定」とはこれ如何に?と混乱したものだが、所謂権威あるお偉い方のこういったセンスにややガクッとする。

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Posted by ブクログ 2020年04月03日

献本御礼
「物理的なものを伴わないため、移転や再販売が難しい資産(ブランド価値とかコンテンツとかソフトウェアとか)が社会の中で大きくなり、先進国では物理的な資産より大きくなってるかも」という前半は面白い
後半の「無形資産ではこういうビジネスになる」部分は参考になるところもならないところも。
たとえば...続きを読むディズニーやマイクロソフトは代替わりしても継承できてるし、そこは有形無形で無理やり分けるとかえってわかりづらくなったりしそう

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Posted by ブクログ 2020年03月16日

無形資産がどのようにして経済指標に影響を及ぼすのか、無形資産の特徴を説明しながら説明している本。

率直な感想としては、経済学の知識が乏しい自分にはちと難しい内容であった。
ソフトウエア開発に密接にたずさわっていることから、無形資産の定義や特徴はすんなりと理解できたが、第二部から辛くなってきた。

...続きを読むあと二回は読み込まないとキチンと理解できないかも知れない。

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