齋藤孝のレビュー一覧
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読書は「した方がいい」ではなく「しなきゃダメ」と言うのがこの著書の言い分。
話し言葉を聞いててもその人の読書量は分かるし、読書をすればするだけ人間の奥行きが生まれるとのこと。
一つの凝り固まった読書をするのではなく、色んな読書をすることにより物事を複眼的に見れる様になり「多視点思考」になる。
10人居れば10通りの視点で世の中を見据え、人生を語っている。
「先行者の大事な言葉と出会うと言うことは、ある種の遺伝子をオンにすることに等しい」
とあるが、これは自分の頭の中に先行者の言葉が蓄積されることにより、なにか物事があったらそのオンになってる遺伝子が無意識から出てきて助けてくれると言うことだ -
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中学受験のプロである家庭教師の西村則康氏と、教育学者の齋藤孝氏の二者による“教育”をテーマとした対談集。
幼児期を「体験学習」、小学校三年生頃までを「基礎訓練」、小学校四年生以降を「応用学習」と位置付けて、それぞれの年齢に合った学習の仕方、また親の取るべき振る舞いを具体的に紹介している。中学受験を推進させようという内容ではなく、全体を通して学ぶことの楽しさを伝える秘訣や学習との向き合い方が語られているので、受験という狭い枠でなく教育・学習という広く長い視点で役立つ内容だと思う。「厳しくあるべき教育、楽しくあるべき学習」という一文にはなるほど納得。
膨大な数の学生と関わってきたからこそ見えてきた -
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すっかりメジャー化した齋藤孝先生の日本史観。教科書のようにすべてを網羅しているわけではないが、独自の視点で歴史を解釈している点はマクニール教授の世界史のコンセプトと共通している。その視点も、社会、制度、外交、国語、宗教、芸術そして身体論。さらにそれぞれの分野とその周辺領域を有機的に絡めているので、誰でも何箇所かは食いつくポイントがあるはず。
思考には何かしらのガイドラインが必要であるが、解釈を通さない広く普及した歴史物語はとても優れた指標となりうる。それにそって自らの歴史観や思想を論じるのはとても意義深い。とはいえ、その「解釈を通さない歴史」がまずありえないのではあるが。
あらゆる分 -
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ただ相手が気持ちよくなるように「聞く」ための本ではない。"人と人との間で、何か新しい意味が生まれる(気づき)"クリエイティブな関係を作るための「聞く力」を紹介してくれている。「あ〜そうか、そうか!」ってヤツ。
気楽に読める部分と、未熟さを痛感させられる部分とバラエティ溢れる内容になっているし、論理的で構成も分かりやすかった。
著者はおそらく中学生の頃から聞くこと?コミュニケーション?に興味を持たれていたそうで、当時から友人と「聞く訓練」をしてこられています。
聞くためには「訓練」が必要。
よく学び、よく吸収して、机上の空論で終わらないように失敗をおそれず経験していこう -
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冒頭で、「人は日本語で人間性の9割を判断する」の見出しで先ずはガクッとした。
日本語力のない自分には痛い言葉だった。
日本語の基礎は、語彙力と要約力と感情読解力。
そして、日本語力を鍛えるには、読む力と書く力、話す力、聞く力。
大学の教授らしく実践を踏まえて鍛える力を紐解いて教えて下さる。
就活で必要になろうである面接でのコミュニケーション力についても書かれてるから、我が子はもとより学生の方にも為になる本です。
私も稚拙な文章しか書けなく自己嫌悪に陥ってたが、とにかくより多くの読書とアウトプットするという意思があるからこそインプットも濃くなるという言葉に、確かにそうだなと納得した。 -
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リーダーとはどうあるべきか。ぼくはリーダーになりたいと思っていて、リーダーとして人を率いていくためには何が必要だろうか。一番は立派な人格。言い換えれば人徳。
人徳があるためにはどうしたら良いだろうか。勉強するしかない。だから『論語」を学ぼうと思った。千何百年もの歴史と何百億人の眼というフィルターを経てそれでもなお残ってきた『論語』はそれほど有意義な経典だろうと思っている。
論語で先生と呼ばれているのは孔子で、意外と子供っぽいところもあって、人間味が感じられるのが面白い。特に、「先生はこう怒っていた」と記されているところがカワイイ。
言ってみれば、全知全能のような崇め方をされている -
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著者は、明治大学文学部教授。専門は教育学、身体論、コミュニケーション論。
著書に「声に出して読みたい日本語」「身体感覚を取り戻す」等多数。
会話には、現実を実際に変えていくパワーのあるものと、何の変化ももたらさないものの大きく二つがある。
後者の典型例が雑談である。特に意味を持たない、中身のないコミュニケーションを取ることで、人間関係を良好に保つことが、雑談の役割。もちろん、それはとても意味のあることである。
雑談力を磨いたら、今度はその先の会話力へと進む必要がある。
会話の価値というのは、話の面白さではなく、「そのあとに、何が起こったか」で決まる。
そんな会話力について以下の5章か