齋藤孝のレビュー一覧
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以前に齋藤孝の「就職力」を読んで彼のファンになったのに加えて、ゼミの教授に薦めてきたのがきっかけで本書を読み始めた。
この本の良いところは、世間で蔓延っているノウハウ本とは違い、上達に共通する論理を斎藤節で滔々と表現している点だろう。この手の本はビジネスマン向けに書かれていることも多く、学生にはとっつきにくいこともある。しかし、この本は上達の論理を普遍化することを目指しており、学生にも読みやすい。また、新書という性質上、同じことが似たような例で何度も繰り返されてしつこく感じる人もいるかもしれない。しかし、徒然草の吉田兼好を上達論の師としてとりあげるなど、教養がつくように工夫もされている。 -
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第一章と第二章はたぶん、とても深遠な意味でコミュニケーションを語っているのでは、と思いました。
しかし、それにしては第三章があまりに陳腐すぎる。この章を最後に持ってくると、本書の眼目がここにありそうだと勘違いされそうで、もったいない。
いわば、今ちまたで言われているようなコミュニケーション力は第三章のものなのではないか。本書を読んでも思ったが、やはりそのような力を身につけるのはとても不毛なものやなあと。
もちろんそれも大切なものであるが、ひととコミュニケーションをしていて、あまりよくないシチュエーションを迎えたときに「あ、これはよくないな」とわかるセンスを磨くほうがよっぽど大事であって。
コミ -
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齋藤孝さんの本は不思議な魅力がありますね。読むと勉強したくなります。そして実際楽しくなります。”齋藤孝の速読塾―これで頭がグングンよくなる!”に引き続き、これも読んでみました。
要は、勉強したことは1分で周りの人に話すなり、自分でつぶやくなりしてアウトプットしてみよ、とのことです。これにより脳への定着率が格段に高まる。10秒でつぶやくだけでも良い。
齋藤孝さんは、なんとなくわかった、と説明できる程度にわかった、は格段に違うということで、アウトプットすることで自分の理解不足に気がつき、知識を整理することができる、と述べています。
確かにその通りです。自分の中でも、何となくはわかっているもの -
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テレビでおなじみの齋藤孝教授。著書もはんぱでないが初めて読んでみた。本屋の正面に「コメント力」「段取り力」「質問力」が3つ並んでた。ぱらぱらめくるとどれもなるほどと思い3冊買ってしまいました。まずは「コメント力」です。
コメントとはただの発言、会話ではなく相手が話した事や、映画・演劇・音楽を鑑賞した後、事件のあった後などに、一言、ふた事言う切れ味のいい発言のことを指すそうです。おおむね外国人は例えばアカデミー賞の授賞式など、気のきいた受賞の言葉を言うのに、日本人はなかなかできない。だがコメントは今や日常生活には必須。TVのゲストタレントはもとより面接、社内での会話、家族の中でも重要。というこ -
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日本人は心ばかりが肥大化し、精神と身体と心のバランスが昔に比べて崩れてしまっている、と著者は指摘する。
心の肥大化に関しては自分のことを言い当てられた気がしました。感情や気分そのものを自分自身と勘違いしてしまうのは現代故の現象なのだと思いました。
近代以降の文明は精神中心の文化だ、と一般的に言われるが、もしかすると中心になってきたのは精神ではなく、心なのかもしれない。
精神を強くするために提示されたことは、自分の興味(心に煩わされないもの)と自分を支える読書に集約される思う。
10秒間体操については、呼吸法と肩甲骨、拍手くらいは意識してみようと思いました。 -
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ネタバレ・日本人=勤勉?
かつては、日本人と"勤勉"は必ずセットだった
現在では学ぶ意欲が衰退し、"おバカ"をウリにする番組も目立つ状況
世界的に比べても、明らかに学力は下降している
生きる力は、学ぶ意欲とともにある
バブル経済の1980年代に日本人の学びへの意識が変わってしまった
・リスペクトの精神
なぜ学ばなくなったのか、それはリスペクトの精神が失われたから
リスペクト:
自分より優れたものがあることを認識し、それに畏怖や畏敬の念を持つこと
何かに敬意を感じ、あこがれ、自分自身をそこに重ね合わせていく心の習慣
リスペクトの精神が失われ、バカでもいいじ -