友井羊のレビュー一覧
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愛犬のリクが死んだ。
どんどん冷たくなってゆく血だらけの体を抱えて動物病院へ走った。
医師は人間による傷だと行った。
僕は訴訟の準備を始めた。
厳格な父を相手取って。罪状は器物損壊罪。
とまぁ、こんな出だしです。
主人公の「ぼく」視点で描かれる未成年者の訴訟手続き。
内容ももちろん大事なのですが、訴訟を起こす場合のハウツー本でもあると言えます。
こういう過剰に厳格な父親の元育っていないので、すべてが父親中心であるような向井家(母はすでに他界)の心情ははかれませんが、
めんどくさがりながらも協力してくれる継母の真季さん(すでに離婚係争中)がなかなか魅力的でした。
素直な気持ちで読むことをオススメします。
ネタバレは絶対に読まないで!ミステリーの醍醐味ですから。 -
Posted by ブクログ
読みやすさと読み応えで、アッという間に読み終えられました。
表紙とか題名から、なんとなく「ライトノベル系かな?」と勝手に予想していたので(いわゆるライトノベルというのは、ほとんど読んだことがないんですがw)、最初の文体からも、もっと軽い話なのかと思っていたら、コメディではなく、意外なほどに重い話でした。
ただし、文体も表現も読みやすいのでサクサク進めます。終盤での意外な展開は、なんとなくは想像がついていても、読み応えを感じて軽い感動を覚えw ^^ 良かったです。エピローグ、ちょっと長くないか?とは思いましたがw
とはいえ、巻末の解説は余計だな~、と感じなくもないです。解説者は “「このミス大賞」でトップは獲れなかった作品だけど改訂したからこの出来映えなんだ” というのを強調したかったのかも知れませんが、あんな解説ならいっそ無かった方が良いような気がしなくもないですw
自分的には、充分 次回作が読みたくなる作家さん がまた1人加わったことが嬉しい♪ そんな気にさせてもらえた作品でした♪ -
Posted by ブクログ
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あの人と過ごす
何気ない「おやつ」の時間が、
今日を乗り切る力をくれる。
おいしいものを愛する作家陣が贈る、
心とおなかの空腹をあたたかく満たす連作短編集。
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好きな作家さんが多く参加されていて購入しました。
これもかなり前に読んだので記憶が曖昧ですが。
ぱらぱらページをめくると少しずつ思い出してきました。
島本理生さんの「楽園の代わりのカッサータ」が好きでした。
議員と不倫という不毛なことと、
切ないけどなんか爽やかな部分もあって。
他の作品も同級生や親子等で、
忘れられない瞬間と食べ物が。
読後が良いアンソロジーでした。 -
Posted by ブクログ
シリーズ第10弾。
早いもので、このシリーズも10作目に突入です。
今回は、理恵の元職場の後輩・伊予さんがメイン。
日々の頑張りからメンタルを崩し、休職して鎌倉にある亡くなった祖母の家で静養することになった彼女の周辺で起こる、日常の謎を描いた連作四話が収録されております。
パニック障害での静養というと、通常は殻に閉じこもってしまいそうな状況ですが、そこは伊予さん持ち前の高いコミュ力で、現地で知り合ったキッチンカーの店主・阿久田くんをはじめ、周囲の人々と温かなコミュニティを築いていく姿にほっこりしますね。
勿論、離れた場所にいても冷凍スープを送ってくれたり、各々が鎌倉を訪れてくれたりと、スープ屋「しずく」の面々との繋がりも健在で、伊予さんの周りで起こる謎もいつものように「しずく」の店主・麻野さんが鮮やかに解決してくれます。
個人的に印象的だった話は、伊予さんの亡くなったお祖母さんの過去に絡む、第四話「幻のワインは露と消える」ですね。
お祖母さんの遺品でもある、幻のワイン「かずらの雫」を巡る謎は思いのほか背景が深刻だった訳ですが、八神醸造所の高校生の息子くんを納得させるためにもワインの成分を解析した方が、スッキリしたのでは・・?と思ってしまいました。
そして、毎度ながら登場するスープや料理がどれも本当に美味しそう♪
個人的にそそられたのは、「マルミタコ」というカツオとじゃがいものバスク風スープや、「ホンシメジのふわふわ卵白中華スープ」が物珍しさもあって、味わってみたくなりました。
あと、スープではないのですが、第三話「キッチンカーの死角」に登場した「ベイクドアラスカ」というスイーツが、“熱いメレンゲと冷たいアイスクリームって、どういう食感なんだろう?”と、めっちゃ興味がわいて食べてみたくなりました。
ということで、いつもと趣向を変えた感じの今巻でしたが、スピンオフっぽく楽しませて頂きました。
新キャラの阿久田くんも好青年なので、今後再登場を期待します~。