【感想・ネタバレ】スープ屋しずくの謎解き朝ごはんのレビュー

あらすじ

東京のとある一角。どこの店も「close」の看板がかかる早朝に、スープ屋「しずく」は、こっそり営業している。フリーペーパー制作の仕事をする理恵はある朝、しずくでポトフを口にした途端に、しずくの虜になった。職場で起きた盗難事件と対人関係で悩み、食欲も減退していた理恵。店主の麻野に悩みを抱えていることを見抜かれて話すと、麻野は推理を繰り広げ、鮮やかに解決する!

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感情タグBEST3

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オフィス街の一角にあるスープ専門店。ランチとディナーのみの営業だが、実は朝のスープセットが存在する。ひっそりと営まれる朝ごはん。

第1話 タウン誌編集部で働く理恵は、一時的に化粧ポーチがなくなり、その事で同僚を疑ってしまう自分が嫌になっていた。そんな時にしずく屋さんの朝営業を知る。

第2話 理恵の同僚伊予は、友達で先輩の椎名が彼女に去られて食べられない状態であるのを知る。一緒に彼女を探しながら、なんとか食べさせたい伊予は椎名をしずく屋に誘う。

第3話 ふくちゃんのお姉ちゃんは元モデルで美人。お母さんも美人。自分がふっくらしていると思っているふくちゃんはダイエットしようと頑張るが、ついつい食べてしまうのだった。しかし甘いものが目の前に出て来るのが姉の企みだと知り…

第4話 理恵はしずく屋で3人連れの女性客と行き合う。そのうちの1人が婚約指輪を紛失したと言いがかりをつけられ…

第5話 しずく屋の麻野の娘露は早くに母を亡くしたはずだったのに、ある時理恵は露が「お母さん」と呼ぶ女性と一緒にいるのを目撃してしまう。

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2025年11月19日

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食事のメインにはなりにくいけれど、あると嬉しいのがスープ。

ちなみに食事におけるスープの役割としては
・消化を助ける
・栄養バランスを整える
・体を整える温度調節機能
・ご飯とおかずを繋ぐ
・心理的な安心感
という働きがあるよう。

そういえば、このスープ屋しずくに来店するお客は、疲れた人が多い。そして、しずくで食べた後はほっこりした気分になることが多い。
なので、スープが作品を繋ぐ要になっているのは間違いないだろう。


個人的には3話目の「ふくちゃんのダイエット奮闘記」が印象的だった。
読み進めていくと感じる違和感を、最後にしっかりと回収していく。しかも、終わり方がモヤモヤしない、わたし好みの内容と構成だった。


また、スープの描写がイメージを搔き立て、食べたくなってしまうので、食テロ注意!

ミステリー好きだけど、グロいのは苦手という人におすすめ。

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2025年11月02日

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昔読んだ記憶があったが、内容を忘れていたので再度購入・再読。描写は細かくそれでいて堅苦しくない軽い文体で非常に読みやすい。「謎」のクオリティーに関しては著者の他の作品で信頼出来ると確信していたので不安はなかったが、この作品も例に漏れずこちらの認識を2度3度と裏切ってくれる心地よささえ感じられる。

個人的には第5話「わたしを見過ごさないで」のまんまと著者の思惑通りに騙され続ける感覚も好きだが、「あぁ、やっぱりこの作者好きだな」と思わせてくれたのは第3話「ふくちゃんのダイエット奮闘記」だろう。食事に関する描写も巧みなので腹が減る。夜も深い時間にこのレビューを書いているがスープでも作ろうか……いや明日の朝まで待ってみようか。そんな気持ちにさせてくれるあったか~い作品。おすすめ。

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2025年09月24日

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ネタバレ

HKさんのおすすめ。

勤め先の近くに朝食にスープを食べさせてくれる店がある。
それだけでも贅沢な感じなのに、
美味しくて体に良くて、
しかもパンとドリンクがフリーとは。
お店として大丈夫なのか心配してしまう。

案の定、店主の生み出すスープは採算ぎりぎりらしく、
ちゃらいバイトと思いきや、実は店のあるビルのオーナーから文句を言われている。
だが、店主が幼い頃、母親のために亡くなった姉のふりをしていたとか、
その店主を気にかけて救い出してくれた警察官が亡き妻だったのは予想外だった。

それと、意外だったのは、
店主の娘が「刺されちゃえば良かったんだ!」と言っていたこと。
娘の親友の母親が、親友のことを覚えていないだけでなく、
お金目当てだったことがわかり、
親友が母親を刺そうとしたことに対して。
いくら握りしめていたのがボールペンだったとしても、
娘もその親友も暴力的すぎません?
全体としてほのぼのしている感じだったので、少し驚いた。

店主と娘の家族になりたいと思った主人公の理恵との関係はどうなるのか、
楽しみ。

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2025年07月12日

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ほっこりとした話にゆるいミステリー?謎解き?のような感覚で読んでいたのですが、他のレビューにもあるように後半から重い話がくるとは思わなかったです。
話にどんどんのめり込んで行ってました。
続きも絶対読みます!

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2025年05月25日

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お料理とミステリーと心の触れ合い。
読みやすくて、美味しそうでとてもよい。
麻野さんの生い立ちにはびっくりしたけど…続編も読んでみたい。

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2025年02月21日

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スープ屋しずくシリーズの第一弾
店長さんとその娘、女性の常連さん
登場人物は多いけれど、この三名を中心に物語が進みます
名づけ方が上手いので、他の登場人物も覚えやすいです
謎解き要素に娘の露ちゃんが可愛いエッセンスをプラスしてくれます

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2024年11月22日

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偶然、通りかかったミステリアスなお店
朝営業に気付いた人だけが訪れることが出来る
心も体も癒してくれるあったかいスープ
最終話での衝撃な真実

理恵の作るフリーペーパー
星乃謎の失踪と過去の秘密
ふくちゃん38キロ
同級生と指輪の行方
しずくとあきら

ジャガイモとクレソンのポタージュ
ロードアイランド風クラムチャウダー
小松菜と豆乳の冷製ポタージュ
中華風の薬膳スープ中華ハム仕立て
夏野菜のコンソメスープ

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2024年07月19日

購入済み

いいにおいが沁みます

スープ専門店が舞台。実際にこんなお店あったら行ってしまうだろうな。朝からスープって素敵すぎます。
何かありげな店主と娘さん。それを取り巻く人々との交流が興味深いです。ほんわか系と思いきや、その根本にあるものは、なかなか手強い。これからの展開が、とても興味深いです。

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2022年07月08日

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最初は日常の失くしものを探したりする程度の謎。
でも後半は店主の過去にまつわる話だったりと深いお話です

全体的に柔らかい雰囲気の人物が多いので、ゆったり楽しめました

最終はの露ちゃんの発言には驚いた
繊細ないい子というイメージがあったから、こんなに強い言葉を遣うとは思わなかったけど、友人を守るためだと思うと、歳相応の反応なのかな

次回作も読みたい

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2025年11月26日

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軽めのミステリが読みたくて再読。登場人物がどれも人間らしくて良い人で素敵。出てくるスープも全て美味しそうで実際にこんな店があったらいいな、という気持ちになる。
どの話もキレイにハッピーエンドを迎え過ぎなような気はするが、そういう話が読みたい日もある。

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2025年10月14日

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日常にある謎を解くお話しかと思いきや、最後にとても大きな秘密が解き明かされるという驚きの展開でした。
それにしても登場するスープがどれも美味しそう。美味しいものが出てくるお話はいいなぁ。

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2025年09月07日

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読みながら辰巳芳子さんのレシピ本が読みたいな、と思った。参考文献の中に辰巳さんの本があるのをみて納得。
暖かい優しいホッとさせてくれるような想いが、どの章にも感じられた。

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2025年07月30日

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美味しそうな手作りスープと、ちょっとした謎解きと…
連作ミステリーで謎も重々しくなく、のほほんと気楽に読めるこういう作品は大好きです。しかもシリーズ!また読み進めるのが楽しみな本に出会えて嬉しい。
この後、私もスープが食べたくなってポトフを作りました。

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2025年06月20日

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美味しいスープとミステリーの組み合わせ。
とても良かった。

朝食はひっそりと営業しているスープ屋さん。
店名は「しずく」。
そこの料理人で店長の麻野さん。
そこに持ち込まれるあれやこれやの謎。
それを安楽椅子探偵の様に、そこにいながら解決して行きます。

消えたポーチの謎だったり、消えて出てきた指輪の謎だったり。
麻野さんは解決力も凄いし、料理人としての腕前も凄い!
出てくるスープがとても美味しそう。

そんな日常的な謎解きを読み進めると、店名の由来やともに暮す娘さんやなぜスープ屋なのか。ある事件にあたった時に明らかにされます。
それは重かったり悲しかったりしたけれども、それでも今があることで少しは救われた気がするかな。
続巻があるので楽しみに読み進めたいと思いました。

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2025年05月24日

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シリーズ一作目。スープ屋さん「しずく」に通う人々とスタッフにまつわる優しい連作ミステリ。
最終の第5話では、謎を追ううちに店主の思いがけない過去が明らかになる。

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2025年03月27日

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早朝にひっそりと営業しているスープ屋「しずく」には、さまざまな事情で疲れ、悩む人たちが訪れる。そんな人たちの心身を温かなスープと穏やかな謎解きで癒してくれる、ほっこりムードの連作ミステリです。
日常の謎のほっこりミステリではありますが。日常の謎とはいえ、人間関係のいざこざにまつわる謎は決して軽いものではありません。個々の事情はかなりしんどくて、だからこそ謎解きにはほっとさせられました。数々のスープもとても美味しそうで、本当にこんなお店があってほしいと思います。
お気に入りは「ふくちゃんのダイエット奮闘記」「わたしを見過ごさないで」。どちらも真相は痛々しく、その分謎解きに癒されはするのですが。根本的な問題自体までは解決できず、そこからは自分自身で前に進むしかない状態です。だけどきっと大丈夫だと思えるような安心感がありました。このシリーズ、今後も期待です。

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2025年01月05日

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ちょっと登場人物が
各章に増えたりするから
誰が誰だか分からない時もあるけど
それを、克服できれば
流し読みでも楽しめる

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2024年12月19日

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ネタバレ

職場等のトラブルで疲れた心を浅野スープで癒し、謎を推理して解決。直感力のある娘露の存在がほほえましい。

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2024年11月08日

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スープがおいしそう。忙しいと食事がおろそかになりがちだけど、食べることは生きること。いろいろあっても、おいしい食事は元気が出る。ちゃんと食べようと思った。

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2024年07月17日

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日常の謎をスープ屋の店主が解き明かしていくほっこりミステリーだと思ってたら段々と不穏な重い話が出てくるとは。そして最後にスープ屋店主の麻野さんの謎が解けて思いがけない過去に驚いた。スープが飲みたくなるお話。

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2025年09月29日

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4章までは、私ですら予想できるような結末で終わることもあったのでミステリーとしては若干簡単すぎないか?と思いましたが
最終話は驚きでしたね…
でもちょっと強引すぎる気が…

スープの内容が美味しそうでお腹が空いてくる!

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2025年05月15日

Posted by ブクログ



謎解きというちょっとしたミステリーものだけど、登場人物たちの繊細な心の動きもあって、特にラストの話は心に染み入った。

麻野さんと露ちゃんのまとう透明感のある空気感がいい!

続編もあるようなので、理恵ちゃんと麻野さんと露ちゃんの幸せな風景をもっと見たいと思った。

そして、私も家族を笑顔にできるよう努力を続けないといけない。
日常の幸せは決して当たり前じゃないから。

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2025年04月29日

Posted by ブクログ

会社で疑心暗鬼になり、胃を痛めがちだった理恵を救ったのはスープだった。
傷ついた人の心に寄り添うスープを出し、ついでに安楽椅子探偵として日常の謎を解くスープ屋の麻野。
料理とミステリを掛け合わせ、優しい登場人物たちが織りなす小さな出来事に焦点を当てている。
作者はやはり料理が好きなのか?
ヒントは全て提示され、気づきやすい作りの推理が展開されるので、ミステリ苦手でも分かりやすい帰結が安心感を持って読めるのだと感じた。
手に取りやすいシリーズだ。

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2024年12月31日

Posted by ブクログ

スープ屋しずくのモーニング、とても行ってみたい。どれも美味しそうですごいスープ欲になり、昨日早速薬膳スープのお店に行ってきた。初めての薬膳スープ美味しかった。

まったりゆったり読んでいたが、最終章は加速して読んだ。優しい雰囲気で進んでいると思いきや、ミステリーらしい結構な衝撃だった。

続きも楽しみ。

麻野さん、理恵、伊予、露ちゃん、慎哉くん。

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2024年12月01日

Posted by ブクログ

美味しいスープを飲んだ時みたいなほっこり幸せな気持ちになる小説でした。
謎解きはどれも良い方向に進むので安心するし、ご飯の描写も丁寧で美味しそうでした。
しずくのスープ飲みたい!

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2024年11月24日

Posted by ブクログ

「謎解き」「ごはん」・・またしても“私ホイホイ”なタイトルに誘われて、つい手を出してしまった本書。

店主の手作りスープが自慢の、スープ屋〈しずく〉を巡る、日常系ミステリ連作五話が収録されております。

職場で起きたポーチ紛失事件(?)と対人関係で悩みを抱える理恵は、出勤途中で偶然早朝営業しているスープ屋〈しずく〉を見つけます。
そこで出されたスープの味に癒され、通い始めますが、店主の麻野に悩みを抱えていることを見抜かれて・・(第一話「嘘つきなボン・ファム」)

身体と心に染みわたるような、スープの描写が堪りません!
スープって素材の旨味は勿論、栄養も凝縮されているので、本書で出てくるスープの効能がわかるように、例えば、「中華風紅花スープ生姜風味」の場合、紅花は冷え性・生理不順の改善が期待できる・・てな感じで書いてくれているのが、親切で良いですね~。

で、謎解きの方ですが、前述の理恵のポーチ紛失の件(第一話)の他、
失踪した恋人の秘密とは・・(第二話「ヴィーナスは知っている」)
いきすぎたダイエットの顛末は・・(第三話「ふくちゃんのダイエット奮闘記」)
店内で起きた婚約指輪消失の件・・(第四話「日が暮れるまで待って」
麻野さんの娘・露ちゃんの不審な行動と、麻野さん自身の壮絶な過去・・(第五話「わたしを見過ごさないで」)
と、ライトな日常の謎から結構ヘビーな案件まであって、例えば、第三話はタイトルは何だか呑気な感じですが、内容は深刻な摂食障害の件でしたし、何といっても第五話の麻野さんの過去の話は、読んでいて胸がえぐられるような、辛く悲しいものがありました。

という訳で、ただの“ほっこりご飯もの”ではなく、思いのほかシリアスモードな話もあったりしましたが、ラストはちゃんとスープを味わった後のように心が温まってホッとした気持ちになれて良かったです。

麻野さんの過去や〈しずく〉の始まりのストーリーも分かったところで、それを踏まえた今後の展開が気になる為、これからもシリーズを追っていきたいと思います~。

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2024年11月07日

Posted by ブクログ

一話完結で読みやすい。文章などは、ところどころ気になる点がある
露ちゃんの存在が都合良すぎる気がする。異能っぽくするか現実に寄せるかはっきりさせたほうがわたしは好き。 過去編はあまりしっくり来なかった

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2024年10月12日

Posted by ブクログ

スープの描写でよだれが…
わたしはミステリー初心者なので読みやすかったけど、ミステリー好きは物足りないかもしれない。

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2024年08月23日

Posted by ブクログ

スープ屋さんならではの、あたたかミステリー。

外は連日猛暑だが、あたたかで栄養たっぷりのスープが飲みたくなる。
職場近くにポトフ屋さんがあり、心身の栄養補給のために度々訪れていたが、この夏の職場移転により通えなくなってしまった。あぁ残念。

暑さによる食欲不振と、調理したくない問題のため、しずくが近所に欲しい。

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2024年08月04日

Posted by ブクログ

スープ屋に来る人々の人生模様を描く。

人生に疲れた人のために朝から営業するスープ屋。

それにしても店長はコナンくんかよ!ちょっと客に立ち入りすぎ?店長の生い立ちと謎が最後に明らかになる。

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2024年07月30日

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