あらすじ
高校生の菓奈は人前で喋るのが苦手。だって、言葉がうまく言えない「吃音」があるから。そんな菓奈が密かに好意を寄せる真雪は、お菓子作りが得意な究極のスイーツ男子。ある日、真雪が保健室登校を続ける「保健室の眠り姫」こと悠姫子のために作ったチョコが紛失して……。鋭い推理を、つまりながらも懸命に伝える菓奈。次第に彼女は、大切なものを手に入れていく。スイートな連作ミステリー。
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吃音の為ひっそりと学生生活を送っていた主人公が、得意の推理でお菓子にまつわる謎を解決しながらかけがえのない友情を築いていく。
謎解きが明快で、どんどん読み進めたくなった。
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中学校のときから吃音で悩んで、高校に入っても友達がいなかった菓奈が、ある事件をきっかけにスイーツ男子の真雪と親しくなり、スイーツに関した幾つかの事件を解くことで、友達の輪を広げ、自分でも一歩二歩と踏み出そうとする姿を描く、とても心に響く連作ミステリーだ。(おおっと、長い文になっちまった)主人公の吃音というのを物語の柱に据えていて、単なる面白いミステリーにおわっていないし、イジメや主人公のちょっとえぐい所にも触れていて、いろいろ考えさせられた。最後のおまけの話にも捻りがあってよかった。
甘くて苦いお菓子な謎解き
もう、目次を見ただけで早く読みたいって楽しくなる感じ。
菓奈は吃音という病気を抱えているけど誰かのために真っすぐがんばる子。
気づきと推理力がすごい。
読んでいると登場するお菓子を食べたくなっちゃうから困る。
真雪と悠姫子の関係にはびっくりです。
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8つのスイーツを巡る日常の謎を解き明かし、一歩ずつ成長していく吃音症の名探偵、沢村菓奈。
スイーツの様な読後感と言うとありきたりだけど…優しく甘く、時にほろ苦く、次の一口が楽しみになる様な素敵な物語でした
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吃音の女の子が探偵役の、お菓子に関する日常ミステリ
読書会で紹介するために再読
お菓子作りの失敗の謎を探るんだけど、その理由には大抵の場合は人の悪意によるものだったりする
なのに、決して悪い気分になるわけでもない
その辺は探偵役の菓奈が断罪する事に葛藤を抱えているからかね
リスクを負わずに好き勝手に推理を披露してドヤ顔する輩よりははるかに好感が持てる
あと、料理は科学というのがよくわかる
なぜ膨らむのか、固まるのか、色がつくのかというのは科学的な理由があって
似たようなもので代用できたりできなかったり、ほんの少しの違いで結果が全く変わってしまう
おおざっぱでも何とかなる総菜と違って、特に製菓はそれが顕著
「僅かでも違えれば……、死!ぞ!」というレシピはあるからなぁ
ま、初心者向けの失敗しにくいものもあるっちゃぁあるんだけどね、やはり敷居は高いよね
そして、お菓子狂の真雪くん
女の子の手作りお菓子に「これは食べられないよ」と事細かにダメ出ししたうえで、「今度おいしいフォンダンショコラを……」という様は一体何しんぼの何岡だお前は(笑)
でもまぁ単なるお菓子狂でもなく、菓奈にも悠姫子にも気遣いのできるいいこなんだけどね
悠姫子さんはな~
美人で高飛車なお姫様だけど、実は照れてるのを誤魔化しているだけって、どのラノベのツンデレヒロインだよ
それでいて、保健室登校になった理由もやはり彼女の繊細な精神によるものというのもよい
今回は再読のため、例の仕掛けというか、特定の人物の発言に注意して読み進めたわけだけれども
違和感なく条件を満たしていてすごい
やはり、作家さんって言葉を操る魔術師のようだと思った
吃音のイメージと言えば、「裸の大将」の山下清とか、月9ドラマの「ラヴソング」なんだけど
世間の認識としてはどうなんだろうね
焦ってそうなっているわけではないというのは、知識としては知っているけど、どうしても「落ち着いて」と声をかけてしまいたくなるわなぁ
作中で、教師ですらそんな対応をしてまったく理解されていないというシーンがある
ってか、教師なんて元々そんなもんだと僕は割り切ってはいるけど、理解されにくいマイノリティな特徴を持つ人にとっては期待してしまいますよねぇ
ましてや世間の人たちの理解なんてねぇ
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すごく面白かった‼︎
吃音症は聞いたことあったけど
色々種類あるんだなって分かった!
そして美味しそうなスイーツが沢山で楽しかった!
すごい推理力にはビックリでした!
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吃音症でコミュニケーションの苦手な菓奈が探偵となってスイーツにまつわる謎を解いていく。
登場するスイーツは美味しそうだし、お菓子作りは科学実験と同じとする菓奈の考え方にも同感^^
お菓子に限らず料理もきっとそうなんだろうと思いつつ、菓奈のように材料ひとつの効力や違いを検証するってすごい!
どうしてだろうと疑問に思ったことを疑問のまま終わらせずにきちんと調べる、そういう姿勢はまねしたいなぁ。
この本を読んで初めて『吃音症』というのを知りました。
話したいのに話せない。人の反応が怖い。
傷つきたくないから何もしない。
日常にある軽いミステリー話の中に、心の弱さや葛藤もあって物語に引き込まれました。
最後に解る衝撃事実に涙が止まりませんでした。
友井さん、はじめましてな方でしたが他の作品も是非読んでみたいと思います♪
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友井羊さんは好きな作家だったので、
よく中身を確かめずに購入。
読み始めてしばらくは、
「これは女子どもが読むスイーツな本でねぇか!!
表紙見て気づけよ、自分!!」
と思いながら読んでおりましたが...(^ ^;
これが中々どうして、
尻上がりにミステリ色が深まっていく。
さらにいじめだの、保健室登校だのと言った、
今日的な「学校の問題」も絡まってきて(^ ^;
さらにメインキャラの意外な事実が明かされ(^ ^;
「いや、まさか、そんなはずは」と、思わず
何十ページも遡って確かめたくなったり(^ ^;
頭から読み進めて、少しでも「あれ?」と思うことは
すべてが伏線となり、最後にきちんと回収され...
何だこの「周到さ」は(^ ^;
スイーツな(笑)衣に身を隠していても、
やはり侮れん、友井 羊(^ ^;
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スイーツ×青春ミステリ。
吃音があり人前で話すのが苦手、周囲に馴染めないでいた菓奈が、スイーツにまつわる謎解きを通して少しずつまわりと関わり成長していきます。
全編通して美味しそうなスイーツがたくさん出てきてとても楽しく読めたし、スイーツにまつわる、由来や作り方などの知識的な話もとても面白かったです。
菓奈ちゃんはとても応援したくなる主人公。
スイーツ男子の真雪くんをはじめ、菓奈ちゃんの背中を押してくれる仲間たちもみんなそれぞれ魅力的なキャラクターで良かったです。
ミステリとしては、スイーツの知識を使った謎解きが多くそこまでがっつり読み応えのある感じではなかったですが、日常の謎系ミステリが好きな方にはとてもおすすめ。
お菓子作りや、理科の実験なんかが好きな方だとより楽しめると思います。
また、実は登場人物の1人にはある秘密があり、最終話でそれが明らかになる場面ではすごく驚かされました。
全く気づかなかった…。
いわゆる「美味しい小説」として、日常の謎系ミステリとして、また、青春小説として、いろんな楽しみ方ができる1冊だと思います(^^)
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スイーツとミステリという、どこに関係があるのかわからないような取り合わせ。
ミステリ要素自体は高校生らしいと言っていいようなものばかりではありますが、その裏にある人間模様は間違いなくそこに生きる人たちの息吹がしっかりと感じられました。
1話1話もそれほど長くなく、とても読みやすかったです。
いやーしかし最終話には完全にやられたなぁ
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ミステリーとして一番騙されたのが「おまけ」だった。
各話、お菓子の知識がキーになる謎解きだから、本格ミステリーみたいな要素は薄め。
でも校内の人間関係とか、主人公の成長とか、そういうのが好きなら楽しめる。
ビタースイートな青春ミステリー
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スイーツの謎解き。主人公になかなか感情移入できなくて、気持ちが分からなかったけど、最後のどんでん返しで前向きな気持ちになれた。
あとがきにあるとおり、もう一度読み返してしまった。本当の主人公は主人公と同じ特徴を持ったもう1人のあの子のほうかもしれない。
Posted by ブクログ
スイーツが絡む日常の謎。
舞台が学校なので若干青春要素もあり。
眠り姫が安楽椅子探偵かと思いきや…
またこのお話は吃音についても考えさせられる。
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一行目:どもーり、という単語が耳に入り心の中でおびえるけど、どうやら私のことではないらしくてホッとする。
スイーツに絡めた高校生青春ミステリは数多ある。
今回も主人公が吃音に悩む女子で、イケメン同級生とお菓子を作る…という設定だったから、あーコンプレックスのある私だったけど、みんなのおかげで前に進めたよ、みたいな流れなんだろうなぁと思っていた。
大筋では間違っちゃいない。
けど、スイーツはどれも美味しそうな描写で(これ大事)、吃音に関する知識もしっかり教えてくれるし、何より主人公が善人でないのが良い。
推理で時に相手を陰湿に追い詰め、いい気味だとも思う。ぽぽぽよんな子じゃくて、そこが逆によかった。
あと、作るお菓子も添加物の説明とかあって、現代的で実によろしい。通常は敢えて記述したがらない部分だと思うので。
おまけの「マカロンが待ちきれない」も秀逸。
次巻も読もう。
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スイーツがからむ日常の謎連作短編。吃音症に悩む女の子の心情と推理が鮮やかに描かれ、共感しながら読める。謎解きとしても青春物語としても気持ちがいい。そして伏線の回収が圧巻だった。あとおいしいスイーツが食べたくなる。
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登場するスイーツがどれも美味しそうなものばかり。
スイーツづくりの失敗から事件の謎をといたりして、少し変わり種のミステリーで面白かった!
内容的には面白い。
主人公が吃音というのは、ウ~ン設定上必要なのかは少し疑問?だったが……。
陰キャラとかそういう系でも良かったような気がした。
吃音の設定だったから多少読みにくい。
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スイーツレシピの名前通り、甘酸っぱい高校生の日常と少しの事件を絡めた物語。
吃音の症状に悩む菓奈とお菓子作りが得意な究極のスイーツ男子の真雪。
周りの様々な事件を菓奈の推理力、真雪の行動力で解決していく。
考えさせられる出来事はあるものの、総じて温かい。
友井さんが手がける青春ストーリーといった内容でした。
これもまたいい作品でした。
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吃音によって他人との接触を避けていた主人公、スイートに関しては容赦ないイケメン、保健室登校の美少女。お菓子に関する事件を解決していくなかで、少しずつ良い感情も苦い感情も主人公が経験していく。お菓子作りに関しての知識がふんだんにあり奥深さも感じたし、吃音に関しても知ることができた。
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初めはたいしておもしろくないな・・・って思いながら読んでいたけど。
それでもスムーズに読み進めていき、思いのほか楽しめた。
お菓子に限らず、調理は科学。
私の持論と合致しているのも良かった♪
お菓子は作らないけどね。
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高校生の菓奈は吃音がある。そのためクラスメイトともうまく付き合えずにいた。そんな菓奈が気になる同級生の真雪は男子ながらお菓子作りが趣味で、知識も豊富。
ある日その真雪が保健室登校をする「眠り姫」と呼ばれる悠姫子のために作って来たチョコレートがなくなるという事件が起きる。その事件に巻き込まれた菓奈はその謎を解き明かすべく動き出す。
学校で起きる小さな謎を解いていく物語。普段吃音のせいで引っ込み思案な菓奈が推理となると鋭さを発揮する。真雪や悠姫子と付き合ううちに少しずつ周りの人達とも打ち解けられるようになっていく菓奈の成長物語ともなっている。
美味しそうなお菓子も登場して楽しい作品。
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保健室の眠り姫こと悠姫子さん。主人公は吃音症状に悩む菓奈。それ故、大人しく過ごしていたのに、なぜかキラキラスイーツ男子の真雪と眠り姫と仲良くなる。高校生らしい謎を独特のペースで菓奈が解決。
菓奈から人間の正直な腹黒さも出ていて、なんか、よかった。
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吃音のせいで、引っ込み思案になってしまった
主人公の女子高生。
イケメンス吃音のせいで、引っ込み思案になってしまった
主人公の女子高生。
イケメンスイーツ男子やその仲間と共に
お菓子に関わる謎を解く
ミステリとしては、初心者むきの青春譚
甘い展開はあまりなし(笑)
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吃音症の菓奈は他人とコミュニケーションを取るのが苦手。人気者の真雪と親しくなり、スイーツにまつわる謎を解く。いじりなのかイジメなのか。いじめて転校まで追い込んだのに自己保身しか考えず謝罪も反省も無い相手をそのままにして、その秘密を知る人間が居なくなったらまた同じことやると思うんだけど。
「スープ屋しずく」の作者だから期待したんだけどそうでも無かったな。
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主人公が主人公っぽくない地味さな気がする。
最後のトリックというか仕掛けがすごい。
それを知ったうえでもう一度読むとさらにすごい。
吃音の症状もいろいろあるんだなぁ。
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吃音障害のため引っ込み思案で友達のいない女子高生とお菓子作りが得意な人気イケメン男子。
彼の手作りチョコがなくなり、クラスメイトから犯人扱いされた彼女は一緒に探すことに。
なぜチョコが消えたのか、彼女の推理で事件?を解決。
スイーツにまつわる連作ミステリー。
すべての事件?にスイーツが絡んでいて。
スイーツの歴史や作り方などが出てくるので、読んでると食べたくなるし作りたくなります。
日常ミステリーであり青春ストーリーかな。
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高一の吃音症の菓奈が同級生のスイーツ王子と保健室登校のお姫様的先輩、進級後は後輩も加え保健室に集まり詰まりながらも美味しそうなお菓子絡みの謎を解く。落ち着こうという無理解等は勉強になり自己流の提案や努力を促す励ましの追い詰めの一文が共感を呼ぶ。カラオケで歌いたがる本来は引っ込み思案でない菓奈が新鮮。
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旅のお供として。洋菓子大好き男子高校生と保健室登校の美人女子高校生、そして吃音のある地味め女子高校生が探偵役の日常系ミステリ。連作短編集で読みやすい。まさに旅のお供。こんなに高級な食材を使ったお菓子を惜しげもなくふるまうなんて、バイトしてる風もないのに金持ちかよ、とつっこんでしまうけど、まぁ小説だからね。吃音は大変だろうなぁ。しゃべりたくてもしゃべれないなんて。加藤さんの話は驚いた。こういう軽い症状もあるのか。しかし読んだ端から忘れていきそうな話だった。
2022.6.10
再読。こないだ続編?を読んで、この本の最後に主人公が登場していたと知り、読んでみた。確かにそうだけど、名前も出してないんだなぁ。しかし、障害っていうほどでもない障害はたくさんあるよな。本人の辛さが少しでも減るといいな。