友井羊のレビュー一覧
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1913年8月13日の夜、愛知県の千種町今池で起こった強盗殺人。逮捕されたふたりの男のうちの片方が警察の取り調べの際中、事件の首謀者として名前を挙げたのは、岩田松之助だった。岩田にとっては身に覚えのない罪で、ほんのすこしの間、同じ硝子工場で働いていただけの人間が何故そんなことを言うのかも分からなかった。無実を訴えるものの聞く耳は持ってもらえず、一度は死刑を求刑され、そして監獄生活の中でも自身の無実を訴え続けた男は、出所後、周囲の協力も得て、デュマの『巌窟王』にもなぞらえられる存在となっていくが、彼の前には分厚い壁が立ちふさがっていて――。
急に身に覚えのない罪を糾弾されたら、自分自身をど -
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行動することには何かしら意味があることを教えてくれる小説。
大正2年(1913年)の名古屋で強盗殺人事件が起き、ぬれぎぬの”昭和の岩窟王事件”を題材にしている小説。
21年もの歳月を残虐な拷問や理不尽な懲罰の繰り返す姿があまりにも辛く。
読むのが辛かったです。今の時代はいかに人権が守られているのか尊く感じました。
また、雪冤のために行動する岩田氏の姿に心が震える感じがありました。
一つの行動が人生を変える可能性があると思うと「無理」、「できない」はあまりにも恥ずかしいことだと感じました。
内容は重いですが、先が気になってどんどん世界に引き込まれる魅力的な小説です。
この小説はあまりにも -
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大正〜の冤罪ストーリー。
なんと、実話をもとに構成されているとのこと。
昭和巌窟王令和8年の現在で還暦過ぎ方なら覚えがあるのでしょうか。
当時の無茶苦茶な取り調べ、不充分な証拠にも関わらない有罪判決、獄中での二十年余りの生活、そして出所後の生き方。
30歳過ぎで罪を背負わされ、そこから50年に渡り、一貫して無罪を主張し、不屈の精神で汚名を返上それた人生。そこには、本人の熱意と人柄はもとより、潔白を証明しようとされた周りの方々の想像を絶する尽力がありました。
戦中戦後の混乱も相まって、証拠焼失等の極めて不利な状況において罪を晴らしたことは、全ての関係者の力があってこそのものでした。
最後に、 -
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ネタバレ2025/12/09 3
昭和岩窟王の岩田松之助をモデルにした話。この事件を全く知らず土地勘のある場所だったため驚いた。会えばみんながファンになってしまう岩田、反対に誰からも嘘つきと思われる沼澤。無実を証明するとは何か、戦前のずさんな調べにも刑務所内の暴行もあきれ返る。岩田が生涯やってない、と訴え続けた事はいろいろなカタチで種がまかれた。生きている間に無罪判決を得られてどんなに嬉しかっただろう。
でもガラス工場で窯と付き合う人生もあったはず、気の毒な人生としか思えなかった。
岩田が出所した昭和10年は小林多喜二の拷問死と同時期だったらしくその頃の警察には驚きしかない。
坂角のゆかりが出てくるの -
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スープ屋しずくシリーズ。
第1話 露の小学校のクラスメイトである夢乃が、最近寝不足であるらしく授業中にも寝てしまうという。心配して状況を尋ねたところ、金縛りにあうし幽霊もみるし怖くて眠れないらしい。
第2話 友達の文が婚約するらしい。正式にはまだ婚約していないのだが、秒読みだという。しかし文は戸惑っていた。ジビエが怖くて仕方ないらしい。ジビエの苦手感を克服するためにスープ屋しずくにやってきた。食べてみて思い出したのは、おばあちゃんが狩猟をやっていたということだった。
第3話 夢乃が調理実習の隣の班の鍋いっぱいのスープを捨ててしまった。しかも訳を訊いても口を割らない。友達たちの後をつけたり -
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店主の麻野がお客さんの話からなどを解いていく話の第4弾。
5話収録されている中で、わたしが心に残っていることを深堀して行く。
5話目の『私の選ぶ白い道』。
主人公理恵が所属しているイルミナが売却されると聞き、移籍か、部署異動か転職かで今後の生き方を迷っていた。
その時に麻野が「ストレスを感じないという基準で選択する手もある」という提案をする。
そして、以下の言葉が続く。
「どんな仕事でも困難には必ず遭遇するでしょう。
それを乗り越えるときに負担が少なければ、より大きな仕事にも取り組めるはずです。
それはさらなる成長や達成感の獲得に繋がると思います。
それにストレスが減ればプライベートも -
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今回も麻野さんの推理がすごかった。
社内恋愛の話は、彼女の誤解だろうなとは思えたけど、真相までは全く辿り着けず。
あの情報だけで推理できちゃう麻野さんの思考はすごい。
不登校になっちゃった小学生の話は、なんとも言えない気分になりましたね。
悪気がなくても人を傷つけてしまうことがあるし、一度ついた嘘を訂正するのは勇気がいること。
最終的にめでたしというか、良い方向に収まってよかったです。
そしてタイトルにも入ってるカレーのお話。
麻野さんの過去が少し入ってので、どこかで繋がるんだろうなとは思いましたが、結果は予想外。
与えられた先入観って怖い。
この短い話の中でも、先入観を持って見てしまうも -
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スープ屋しずくシリーズの第三弾
主人公の理恵としずくのオーナーが店以外の場所でも出かけるという、2人の関係が少しづつ近くなってきたように感じた本作。
本作の中で印象深かったのは、第四話。
妻を亡くした六朗が突然娘の前から姿を消す。
しばらく連絡はとっていたものの、どんな生活をしていたのか知らなかった娘のもとに、六朗が亡くなった知らせが届いた。
姿を消したあと、六朗がどんな生活をしていたのかを娘と常連客と一緒に巡る。
というストーリー。
わたしはまだ大事な人を亡くしたという出来事がないので、想像が甘くなるところだと思うが、もし大切な人が亡くなったらあなたはどんな行動をとるのだろうか?