友井羊のレビュー一覧
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『スープ屋しずくの謎解き朝ごはん』シリーズ10作目ですね。
今回は奥谷理恵の元同僚の長谷部伊予が主人公の短編連作。
伊予の鎌倉に住むおばあちゃんが亡くなる。仕事が忙しくなかなか会いに行けないと思っていた矢先の事だった。
折から、伊予は体調を崩しがちだった。医者に診てもらうと『パニック障害』とのことで、三ヶ月の休養と安静を薦められる。
伊予は会社で上司の課長に相談すると、課長も以前に勤めていた会社で『うつ病』になって退職して、寛解後に今の会社に拾われたそうで理解があった。そこで伊予は会社との話し合いで三ヶ月の休業をすることになる。
伊予は、せっかくなので、鎌倉の亡くなったおばあちゃん -
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スープ屋しずくシリーズ第3巻。今回は理恵さんがずっと主人公。
第1話 井野家の不倫騒動、第二弾。また環奈ちゃんが夫婦を引っ掻き回す。
第2話 個人宅でのホームパーティに誘われた理恵。ポトフを作ろうとするも、ジャガイモが変色してしまう。
第3話 麻野さんに付き合ってもらって、一緒にお鍋やフライパンを選ぶ話。ようやくちょっとデートができました。
第4話 常連の六朗さんは、妻が亡くなった後、おうちを捨てて東京に来ていた。亡くなったと娘さんから聞く。娘さんは、なぜ父が故郷を捨てて東京で何をしていたのかを知りたがる。父は母をどう思っていたのだろう。
第5話 ひきこもりだった忠司が、脱ひきこもり -
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最新作もおもしろかった。
今作は今まで主役の理恵の後輩として出ていた伊予が主役。
彼女が精神的な疲れから鎌倉で過ごす中で出会う問題を、ここは変わらず麻野が解き明かす。
何となくこうなのかなと思う通りなのだが、優しく丁寧に記述されていて、相変わらず落ち着いて読み進められてしみじみいい作品だなと。
そんな中でも赤ワインの件は実際にそんな事があったのかと勉強になった。
樽の中の赤ワインに世間に出せないトラブルがあったのだろうとは思って、実際そうだったのだが、そこまでの事だったとは想像がつかなかった。
伊予ちゃん少しずつだけど確実に前進できている様でよかった。
現実でも周りの人にもっと気を配らなくては -
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今回は理恵の元後輩であり、今では友人となった伊予が主人公の物語でした。
仕事は充実しているものの、多忙さとプレッシャーから、精神的に追い詰められてしまった伊予が、容姿の勧めもあり、休職して、亡くなった祖母が暮らしていた鎌倉の家に移り住みます。
そこで出会った人たちや麻野が送ってくれるスープに癒されながら、徐々に自分を取り戻していくという物語。
お店での描写が減ってしまったのが少し寂しいところではありますが、伊予が出会ったキッチンカーの存在や鎌倉の風景、鎌倉野菜などの描写が新鮮で、そちらを楽しめました。
疲れているかも、という人に特に読んでほしい1冊です。 -
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シリーズ10作品目
今作はスープ屋しずくの常連客、長谷部伊予が主人公の話。
忙しくも充実した日々を過ごしていた伊予は祖母の死をきっかけに体調を崩しパニック症と診断される。
休職をすることになり、祖母の住まいがある鎌倉で養生することにする。
鎌倉での数カ月間にあった不思議なことをスープ屋しずくのシェフ麻野が謎解きをしていきます。
相変わらず、スープ屋しずくのスープは美味しそうです。使われている食材の効能も勉強になります。
パニック症…経験がないので分からないけれど、作品を読んでいるととても辛いのが伝わってきました。
何事も無理をしては駄目ですね。と言うのは簡単ですが。
でも、身体は大切に過ご -
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ネタバレスープしずく屋シリーズ第七弾。
今回は、理恵がフリーペーパーの編集ではなく、
食フェスの運営を任されていろいろなお店に参加をお願いする。
その過程で、麻野が謎を解いていく。
全体として無理のない一つの流れになっていたし、
最後の食フェスの現場でも現在進行的で事件が起きて面白かった。
謎解きがらみでお寺で開催されることになった食フェスは
朝活をテーマにしていて、
都内でも屈指の人気ののパン屋、
おにぎりが人気の弁当屋、パンケーキや中華粥の専門店、
スペイン出身のシェフのスペインバル、ヨガ教室と盛りだくさんで
とても楽しそうだった。
朝活かー。
理恵と浅野の間柄は遅々として進まないが、
食フ -
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ネタバレスープしずく屋シリーズ第六弾。
短編を連ねるミステリーは、
短い中で謎を作り謎を解かなければいけないので、難しいのはわかる。
でもこのシリーズ、たまにちょっと無理があるような。
ストーカーから職場の若い女性を守るために、
上司がリモートワークを開始したり、出勤日を合わせたり、
引越しのための不動産屋につきあうまではまだわかる、
だが、カフェ巡りの趣味に付き合うのは、
奥さんに内緒でやるにはやりすぎ。
もはや朝食に毒を盛られているのか?という謎解きの要が、
どこかに飛んで行ってしまうほど。
麻野の師匠である洋食屋の店主がからんだ、
ビーフカレーの味を引き継ぐお話で、
煉瓦の積み方の話が出て